日経新聞 開発「サムスン、営業益3000億円下押し」=スマホ発火、原因究明が混迷=

2016年10月17日 01時48分40秒 | 開発
日経新聞 2016年10月15日(土) P.11 企業総合面
連載コラム『TODAY』

『サムスン 営業益3000億円下押し』=スマホ発火 原因究明が混迷=
『「電池以外」の見方も浮上』


 韓国サムスン電子の新型スマートフォン(スマホ)「ギャラクシーノート7」の発火原因究明が混迷している。

「電池の問題」とされてきたが、新たな発火事故発生で「電池以外」にも問題があるのではないかとの見方が出てきた。

販売停止で巨額の利益が目減りするが、調査が長引きダメージが深まる懸念がある。

 サムスンが14日に発表したノート7販売停止の影響額は2016年10月~17年3月に限り、連結営業損益ベースで3兆ウォン台半ば(3千億円強)。

予定通り売ると得られたはずの利益が消える「機会損失」だ。

16年7~9月期に計上した改修費用などを合わせると7.5兆ウォン(約6800億円)前後の利益が吹き飛ぶ。

「必ず発火事故の原因を究明する」。

無線事業部の高東真(コ・ドンジン)事業部長は11日、社内メールで宣言したが、進展はみられない。

むしろ高氏が9月2日の記者会見で示した「電池に問題がある」との見立てが揺らいでいる。

 サムスンは部材のセパレーターを疑ったが、東レなどセパレーターの供給企業は他の機種では事故が起きていないとの理由で「品質に問題なし」との立場を貫いていた。

 韓国の国会では産業通商資源委員会の所属議員が「設計の欠陥」を指摘していた。
ノート7の電池ケースは四隅が丸みを帯び、これに合わせて部材を配置する必要がある。

だが設計ミスでスペースが不足し、充放電の繰り返しで部材が膨張したときに接触、ショートしたとみる。

 電池以外の原因を探る動きがあるなかで新たな事実が判明した。
問題視されたサムスンSDI製と交換したTDK子会社の電池も発火したのだ。

TDK子会社の電池はノート7で採用されていたが、事故はなく、品質に問題はないとされていた。

だが製造元が違う電池が相次ぎ発火する異例の事態となり、一段と諸説が飛び交うことになった。

 電池専門のAmaz技術コンサルティングの雨堤徹代表は「最近のスマホは電池容量を増やすために無理をしている。 電池と端末の両方に問題がある可能性がある」と指摘する。

「ノート7は充電制御の回路に問題があるのではないか」と見る技術者も少なくない。

 ノート7の電池容量は別の上位機種より少ない3500ミリアンペア時。
にもかかわらず瞳の虹彩を使う個人認証など新機能を盛り込んだ。

充放電を頻繁に繰り返すのに電池の負荷の制御がうまくできていないとの見方だ。

 当事者間の意見対立も考えられる。

06年にソニーのパソコン用電池が発火したときは、ソニーと一部パソコン会社の主張がぶつかり、原因がはっきりしないままソニーは回収費用を負担した。

 サムスンが原因究明にてこずれば、今後発売する製品も安全とみなされるのが難しくなる。

今は沈黙を貫くか、「傷」を癒(い)やすには利用者との丁寧な対話が必要だ。

(ソウル=山田健一記者、河合基伸記者、湯沢維久記者)


●関連日経記事:2016年10月14日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「サムスン: 発火、本体設計に問題か」=スマホ事業 赤字転落も=』(10月13日付)

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