日経新聞 インターネット『ネット上の「偽ニュース」排除へ』=世界の報道機関などが信頼性向上に連携=

2016年10月13日 03時17分44秒 | インターネット
日経新聞 2016年10月12日(水) P.7 国際2面
『ネット上の「偽ニュース」排除』=世界の報道機関など=

『信頼向上に連携』

 世界の主要な報道機関やインターネット大手など30以上の企業や団体が、ネット上の「偽ニュース」排除に向けて動き出す。

ソーシャルメディアに投稿される事件・事故などの情報の事実関係や、動画像の真偽を確かめる仕組みを連携して構築。

ウソやデマを見抜くノウハウなども共有し、各報道機関やソーシャルメディアの信頼向上につなげる。

 
 2015年に米グーグルの支援を受けて設立された非営利団体ファースト・ドラフト・ニュースが母体となる。

新たに同団体への加盟を表明したのは米フェイスブック、米ツイッター、グーグル傘下のユーチューブのほか、米ニューヨーク・タイムズ、米ワシントン・ポスト、米バズフィード・ニュース、米CNN、英テレグラフ、仏AFP通信など。

 具体的には、ソーシャルメディアに投稿される事件や事故などの情報や、動画像の真偽の確認作業を円滑に進めるためのソフトウエアを共同で開発し、加盟社に提供する。

ソーシャルメディアの運営責任者や新聞・テレビの編集者向けのトレーニングプログラムやガイドラインの策定、一般のネット利用者向けの啓蒙(けいもう)活動にも取り組む。

 報道機関やネット大手が手を組むのは、ニュースの情報源や拡散経路としてネット、とりわけソーシャルメディアの役割が大きくなっていることが背景にある。

 「今日、ニュースはまずネットに流れる」。

ファースト・ドラフトのマネージング・ディレクター、ジェニー・サージェント氏はこう指摘する。


事件や事故に遭遇した目撃者は手に持ったスマートフォンで写真や動画を撮影し、ツイッターやフェイスブックで共有する。

大きなニュースであればあるほど急速に拡散するため、マスメディアはこうした「アイウイットネス(目撃者・証人、eyewitness)メディア」の後追いになるケースが多い。

 一方で、こうした情報には勘違いや、悪意を持った人物によって流されるウソやデマも多い。

 例えば、昨年11月のパリ同時テロの直後にソーシャルメディア上で拡散した「同時テロの犠牲者を追悼(ついとう)して明かりを消したエッフェル塔」の動画は、実際には昨年1月に同じパリで起きた仏紙襲撃事件後に撮影されたものだった。

日本でも今年4月の熊本地震で「動物園からライオンが逃げた」というデマがツイッターに投稿され、多くの被災者が翻弄(ほんろう)された。

 大きな事件や事故など突発的なニュースの報道において、「目撃者メディア」がネットに流す情報の重要性はますます高まっている。

だが、確認を怠り、結果的にウソやデマの拡散に手を貸すことになれば、「信頼を損なうのは報道機関もソーシャルメディアも同じだ」とサージェント氏は警鐘を鳴らす。

 ファースト・ドラフトは月内にも、加盟社が連携するためのプラットフォームを立ち上げる。

ソーシャルメディア上に流れるニュース価値のある動画像をいち早く発見し、投稿者に連絡をとって事実関係を確認し、使用許諾まで取る報道機関向けのサービスとしては、米ニューズ・コーポレーション傘下のストーリーフル(アイルランド)がある。

 ストーリーフルはファースト・ドラフトの創設メンバーの1社だが、新たなプラットフォームはより中立的なものになる見通しだ。

▲ファースト・ドラフトの主な加盟社・団体
・【ネット企業】
グーグル(グーグル・ニュース・ラボ)、ユーチューブ、フェイスブック、ツイッター

・【報道機関】
ニューヨーク・タイムズ(米)、ワシントン・ポスト(米)、バズフィードニュース(米)、CNN(米)、ABCニュース(豪)、プロパブリカ(米)、AFP通信(仏)、チャンネル4ニュース(英)、テレグラフ(英)、ベリングキャット(英)、フランス・インフォ(仏)、ブレーキング・ニュース(米)、アルジャズィーラ・メディア・ネットワーク(中東)

・【その他】
アムネスティ・インターナショナル、ヨーロピアン・ジャーナリズム・センター、アメリカン・プレス・インスティテュート、ストーリーフル、ミーダン

(シリコンバレー=小川義也記者)

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