日経新聞 インターネット「北朝鮮、サイバー攻撃で外銀から92億円窃取か」=バングラデシュ中央銀行から8100万ドル=

2017年05月13日 03時25分42秒 | インターネット
日経新聞 2017年5月12日(金) P.9 国際2面
『北朝鮮』=サイバー攻撃 外銀から窃取か=

『制裁効果薄れる懸念』

 北朝鮮が世界各国の銀行に組織的なサイバー攻撃をしかけ、多額の現金を奪った疑いが浮上している。

事実だとすれば、核・ミサイル開発の新たな資金源となりうる。

米国の呼びかけで各国は北朝鮮の資金源を断つための制裁強化に乗り出しているが、サイバー攻撃による資金獲得が続けば制裁効果が薄れる懸念が強まりそうだ。

 情報セキュリティーネット大手、米シマンテックの幹部が10日、米上院の国土安全保障・政府問題委員会で証言し、「北朝鮮に拠点を持つグループがバングラデシュ中央銀行から8100万ドル(約92億円)を奪った」との認識を示した。

 同幹部は北朝鮮がバングラデシュ以外でも攻撃を仕掛けているとの分析結果を提示。

今年3月時点で北朝鮮のハッカーグループは31カ国で組織的にサイバー攻撃をしているとみられるという。

従来のサイバー攻撃は個人によるものだったが、最近になって「北朝鮮が国ぐるみで犯行に及んでいる」とも指摘した。

各国は警戒を強めている。

マレーシア中央銀行は北朝鮮への不正送金が疑われる場合、捜査当局と連携して実態を解明する方針を打ち出した。

同国の金融大手、CIMBグループ・ホールディングスも北朝鮮からのサイバー攻撃を想定し、疑わしい電子メール添付ファイルなどを開かないよう注意喚起する社内通達を出している。

ただ、北朝鮮はセキュリティーの弱い発展途上国の銀行を対象とするとみられ対策には限界もある。

 米議会は核・ミサイル開発の資金源を断つため、北朝鮮の労働者を雇用する海外の企業などを新たに制裁対象に加える法案を審議している。

米政府は中国や欧州、東南アジアなどの各国に北朝鮮への制裁強化を働きかけており、一部の国が応じ始めた矢先だった。

 ドイツ外務省は10日、北朝鮮の在ベルリン大使館の敷地内にある宿泊施設と会議場について近く営業禁止とする方針を表明した。

対象となる「シティホテル」はベルリン中心部に位置し、安い宿泊料で人気だが、運営業者が支払う賃貸料が北朝鮮に外貨として流れていた。

このためドイツ外務省は国連安全保障理事会の制裁決議違反にあたると判断した。

 北朝鮮の最大の貿易相手である中国は、2月から今年いっぱい北朝鮮からの石炭輸入を停止した。

2016年に約12億ドル(約1400億円)を中国に輸出した石炭は北朝鮮の主要な外貨獲得手段だっただけに、米トランプ米大統領も中国の対応を評価した。

ただ、北朝鮮が資金獲得を加速させれば、こうした制裁強化の意義は薄れる。

▼北朝鮮の資金調達は多岐にわたる
【にせ札による外貨獲得】
【口座へのサイバー攻撃で現金を奪う】

【海外労働者からの送金】
【石炭輸出などによる外貨獲得】

(ワシントン=永沢毅記者、北京=永井央紀記者)


●関連日経記事:2016年12月19日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 国際『サイバーディフェンス・上級分析官・名和氏 「日本の防衛力3周遅れ」』=国家絡むサイバー攻撃 実態は=』(2016年12月18日付)


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