日経新聞 経済「国際紛争とグローバル経済」=短絡志向の政策がまかり通るか…=

2016年11月12日 07時06分44秒 | 経済
日経新聞 201611月10日(木) P.27  マーケット総合面
連載コラム『大機小機』

『国際紛争とグローバル経済』

 1990年代は新興国の成長、グローバル経済の活性化に向けた環境が醸成された。

91年のソ連崩壊、93年の欧州連合(EU)誕生などだ。
それが2001年以降は「紛争の世紀」に様相を一変させた。

米同時テロに始まった混迷はイラク戦争、アラブの春と続き、今もシリア内戦、移民問題が世界を揺るがす。

 ロシアのクリミア半島編入、シリア政府軍支援で黒海の情勢は不安定だ。
中国の資源権益・海上交通路拡大で、東シナ海、南シナ海も同様の状況にある。

グローバリズムと国家資本主義が対立し、民族主義や地域主義が強まってきた。

 欧州を主戦場とした2度の大戦を、英国の地政学的な高等戦術だとするとらえ方がある。

「ドイツにはフランスを前衛に建て、ロシアにはドイツを持って当てて対戦を生き延びた」と。

 冷戦終結後の平和が終わり、地政学リスクを常に頭に置いた方がいい時間帯に入ったと考えるべきか。

これは日米同盟や環太平洋経済連携協定(TPP)の重要性にもつながる。
サイバー戦の時代にあっても、地理的特性を抜きには語れない。

 通貨覇権国で金融市場の中心たる米国は、冷戦後一強を誇り、紛争解決の中軸に擬せられてきた。

だが原油など資源確保が自国とその経済圏で賄えるようになれば、「世界の警官」などはまっぴら御免(ごめん)だ。

中近東紛争はそもそも欧州列強が植民地支配時代にまいた種だし、Brexit(英のEU離脱)は欧州での出来事にすぎない。

 先の大戦後、英国が筋書きをつくり、米国を軸にした外交・軍事体制の下に成立してきたグローバル市場経済だが、中ロの動向、新興国経済、イスラム社会の発展を織り込めばどんな変動が起きるか、市場に参加する様々な資本は今後、注視するようになる。

 日本企業は、こうした状況をどう認識すればいいか判断に苦しんでいる。

①過去の経緯や大勢をみて展開を考える ②対中関係を懸念しアジアでの進出先を変える ③リスク回避を優先し米国経済圏中心に考え直すーーなどの選択肢がある

 アジア市場でしか生き残る道はないと考えるなら、東南アジア諸国連合(ASEAN)からインドまでを視野に入れた情勢分析、中国のアジア戦略・日中外交の行方をどう見極めるかがカギになる。

(石巻)


●関連日経記事
:2016年11月12日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 海外メディア「影響は英のEU離脱上回る」=今後4年間、世界はトランプに振り回される=』(11月10日付)

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