日経新聞 開発「NECに就職しソフト開発/転属かなわずカナダ留学」=東京大学教授 暦本純一さん=

2017年05月18日 09時07分39秒 | 開発
日経新聞 2017年5月17日(水) P.30 くらし面
連載『人間発見』

『未来は頭の中に ③』=東京大学教授 暦本純一(れきもと・じゅんいち)さん=
『NECに就職しソフト開発』=転職かなわずカナダ留学=


 1986年に東京工業大学大学院情報科学科を終了(=当時25歳)、日本電気(NEC)に就職する。

当時、NECのPC9800シリーズはパソコンの代名詞。

東京・秋葉原の店舗には客が自由にプログラミングができる場所があるなどオープンで先進的な企業にみえた。


 もう一つの理由はNECの中央研究所(当時)です。

米国のベル研究所をモデルにしており、大学のキャンパスみたいな開放的な雰囲気にあこがれました。

しかし配属は本社(東京・港)の近くにあったソフトウエアの開発研究所でした。

 そのころワークステーションが流行で、納入先の要望に沿ったインターフェースをNECのシステムエンジニアが自由に作り込めるようにする開発環境を作りました。

会計システムとして使うなら帳票などが手軽に作成できるようにするのです。

 私が書いたソフトウエアは好評で、社内の100ほどの部門で使われ、製品の競争力を高めるのに貢献したと思います。

情報処理学会の30周年記念論文になるなど評価も受けていました。
ただソフトにバグが見つかれば即時修正するなど顧客対応が必要な仕事でした。

もう少し先をみる仕事がしたいと中央研究所への転属を希望しました。


 「できる技術者」とみられていたのだろう。
上司からは、中研への転属ではなく海外留学を持ちかけられた。


 カナダのアルバータ大学のマーク・グリーン教授の下で客員研究員として92年から1年間滞在しました。

仮想現実(VR)の世界では名が知られた科学者です。

米マサチューセッツ工科大学(=技術系大学では米でNo.1の評価)やスタンフォード大学など超有名校でなかったのは、ちょうどバブル崩壊時にあたり留学資金が減らされたということもあります。

 でもアルバータには日本人は一人もおらず英語にドップリつかり3次元のCG(コンピューターグラフィックス、Computer Graphics)技術を基礎から学び、VRの研究に取り組みました。

国際学会で発表もしました。

 帰国したらすぐに、現在ソニーコンピュータサイエンス研究所所長の北野宏明さんからメールが来ました。

北野さんはNECの先輩で、私より1年早く米国に留学、帰国後にソニーに移っていました。

 本当にユニークな人です。
NECでは、技術者はみな開発がどこまで進んだのかを週報で報告する決まりでした。

北野さんは「今週はNECの事業構想を考えた」など技術者の枠を超える報告を書き「こいつは何者」と話題になりました。

 北野さんのメールは「まどそこにいるの」と、ソニーへの転職を勧める内容でした。


●関連日経記事
:2017年5月17日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「高校でプログラミング熱中」=東京大学教授 暦本純一さん=』(5月16日付)

●関連日経記事:2016年11月18日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 開発「ノーベル賞が消える日」=「AIと世界」 2045年を探して ③=』(2016年11月6日付)

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