日経新聞 教育「子供の言い分と向き合う」=ストレスたまる夏期講習=

2017年08月22日 07時37分30秒 | 教育
日経新聞 2017年8月21日(月) P.18 教育面
連載コラム『挑む』

『ストレスたまる夏期講習』=子供の言い分と向き合う=

 夏期講習まっさかりである。

普段なら家庭ー学校ー塾と3つの居場所があるから、どこかで気分転換ができる。
しかし講習中は、ひたすら家庭と塾の往復。

まして夏期講習は1カ月以上、春や冬とは比較にならない長さに加え、とにかく暑い。
しかも中学受験をしない同級生たちはプールや遊園地で夏休みを謳歌(おうか)している。

「なんで自分だけこんな思いをしなければならないのか……」。
気持ちは痛いほどわかる。

 夏期講習も半ばを過ぎストレスがピークに達すると子供たちは本性(ほんしょう)を表す。
その表現方法が男子と女子では全く異なるのが面白い。

 男子に比べ精神的な成長が圧倒的に速い女子は、同性のライバルである母親に対し自己主張を始める。

「私は先生に教わった通りに解いているんだから、何にもわからないお母さんは黙ってて!」と泣き叫ぶ。

 一方、成長が遅い男子は、自己主張よりも自己否定に走りがちだ。
「どうせボクなんか……」といじけ始め、宿題をごまかしたり、答案を隠したりする。

塾に行くふりをして逃亡するのもほぼ全員が男の子だ。

最近は出欠管理用のICカードだけカードリーダーに通して、次々に登塾してくる人ごみに紛れて抜け出す知能犯も増えてきた。

 極論すれば、女子は「新しい自分を認めてほしい」、男子は「これまでの自分を愛し続けてほしい」と訴えている。

表現形態は異なるが、どちらも自己認知欲求であることに変わりはない。

 こんなときは本人の言い分をじっくり聞いてやるしかない。
授業後に面談をし、場合によってはその後で保護者を交えて三者面談をする。

朝から晩まで授業を続けた後に面談の時間を取るのはつらいが、ここが踏ん張りどころだ。
早めに爆発を経験した子の方が、予後良好となるケースも少なくないのだから。

 「あの夏は本当に大変だったよね~」と、すべてが良き思い出話になるように、残り1週間強、全力で子供たちと向き合うしかない。

(後)


●関連日経記事:
2014年12月28日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 教育「新高校1年生、早くも不登校」=大人になれぬまま進学=(2011年5月30日付)』

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