日経新聞 国際「中国 石炭増産へ」=長期契約条件に政府容認=

2016年12月10日 09時54分28秒 | 国際
日経新聞 2016年12月9日(金) P.9  国際1面
『中国 石炭増産へ』=長期契約条件に政府容認=

『価格が下落』

 中国の石炭大手が相次いで電力大手と燃料用石炭の長期売買契約を結んだ。

契約価格は政府の指導で足元の市場価格より約1割安い水準。

政府は国内取引の目安と位置づけ、長期契約を受け入れた炭鉱に増産を認めたため、石炭価格の高騰が止まり下落に転じた。

世界最大の需要国である中国市場の動向は国際市況にも影響を与えそうだ。


 長期契約を結んだのは、神華集団など石炭大手15社と、中国華能集団など電力大手5社など。

1年以上の長期契約で、契約した数量は合計で5億トン超とみられる。
中国の年間需要の15%程度に達する規模で、全国の石炭取引の目安となる。

 長期契約の石炭価格は1トン当たり533元(約8900円)。
11月初旬のピークの607元より1割安い。

炭鉱側にとって市場価格での取引より利益が減る計算となるが、年276日が上限の操業制限の緩和を優先的に受けられ、輸送面でも優遇されるために長期契約に踏み切った。

 低価格の長期契約や増産により、石炭の価格の高騰は収まり12月7日時点で598元まで下落した。

石炭の業界団体、中国煤炭工業協会の王顕政会長は「550元から600元の間で推移することになる」との見方を示す。

 増産にカジを切ったのは、2016年の生産能力削減目標の2億5千万トンを達成する見通しとなったためだ。

中国の石炭生産能力は15年末で約57億トン。

約20億トンが余剰で、政府は2月に10億トンを削減する目標を打ち出し、今年からの石炭価格上昇の背景となってきた。

 石炭価格が上昇すれば幅広い産業で値上げの圧力となる。
9月から卸売物価指数は上昇傾向が鮮明になった。

政府は国民の不満が出やすい物価上昇に注意を払ってきただけに石炭価格にも素早く対応した。

ただ、石炭価格の高騰はそもそも生産削減という政府の介入が引き起こした。

その高騰を抑えるために、10月から操業制限の緩和や増産命令を打ち出し、さらに今回の長期契約を石炭大手に強制するなど対応に追われる。

「政府の規制は安全や環境の範囲にとどめ、残りは市場に任すべきだ」(大学教授)という意見も出ている。

(重慶=多部田俊輔記者)


●関連日経記事:2016年10月15日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 国際『中国発「未曽有の大嵐」』=波乱の原料炭 (上)=』(10月14日付)

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