日経新聞 法務・犯罪「狙われる金塊取引」=現金払いの商慣行/決済前後の強奪 多発=

2017年05月14日 19時32分19秒 | 法務・犯罪
日経新聞 2017年5月10日(水) P.39 社会面
『狙われる金塊取引』=現金払いの商慣行=

『決済前後の強奪 多発』=集中日の特定容易=

 金塊の取引に絡んだ強奪事件が多発している。

福岡市内で4月、金塊の購入用に引き出した現金3億8千万円が強奪されたほか、大阪や東京でも売却直後の現金が奪われる事件が発生している。

この15年で金価格が3.5倍に上昇。

高値安定で取引が活発になるなか、現金決済が原則という商慣行と、取引が集中する日が特定されやすい点が狙われた可能性がある。

 
 3月2日午後、リュックを背負った男性(69)が東京都内の貴金属店に向かっていた。
中に入っていたのは1.5キロの金塊。

金は1キロでスマートフォンほどの大きさだ。
貴金属店で金塊を売却。

約730万円の札束をリュックに入れ、店頭を後にした。

男性は「アタッシュケースを持ち歩くより自然。高額取引をするとは分からないでしょ」とリュック姿の理由を打ち明ける。 

 男性は金塊を頻繁に売買する個人投資家。

刻々と変わる金の値段をにらみながら売買のタイミングをはかり、利ざやを稼ぐ。

男性がこの日売った金塊は昨年初めに購入。
約50万円の利益を得たという。

◆貴金属店付近で被害
 大阪では昨年3月、風俗店経営の男性が金塊を換金した直後に現金約5700万円入りのバッグを奪われたほか、同8月には自営業の男性が商談相手と待ち合わせ中、1キロの金塊計6個(計約2800面円相当)が入ったキャリーバッグを奪われた。

いずれも大阪市中央区の同じ貴金属店付近で被害に遭った。

 4月には、福岡市で金塊を買い付けるため銀行で引き出したばかりの3億8千万円が強奪されたほか、東京・銀座でも男性が貴金属の買い取り店で金塊を売った直後、現金4千万円が入ったバッグを奪われた。

 5キロの金を保有する男性(72)は「いつ襲われるか分からない。 今は貴金属店の専用の金庫に金塊を預けてある。」と警戒する。

 事件が頻発する背景として、原則「現金決済」しか認めない金特有の商慣行があるといわれる。

クレジットカードや小切手は通用せず、現在の価格なら1キロの金塊を売買する場合、店頭で約500万円の札束をやり取りすることになる。

 関係者は「金塊は換金しやすい一方、小切手などで現金を引き落とせなかった場合、店側に大きな損失が出る恐れがあるためだ」と説明する。

◆1日100人超来店
 もう一つの特徴は、金取引をする客が多い日を特定しやすい点だ。

金のその日の売買価格は貴金属店が午前9時半ごろにホームページで公表するのが通例。

価格には前日の海外での取引状況を反映するため、当日朝には「売り時」「買い時」が分かる。

 値段が上がれば、売りたい人が店を訪れて金塊を現金に換えていく。
下がれば多額の現金を持った人が金塊を買いに来る。

大手貴金属店では開店前に行列ができ、1日100人以上が売買に訪れることもあるという。

 老舗貴金属店「徳力本店」の幹部は「取引が増える日は早めに店を開け、顧客の安全を確保するようにしている」と説明。

実際、店外まで目が行き届かないこともあるという。


●関連日経記事:2017年1月15日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 経済「金: ドル高修正で上昇基調」=2017年市況展望 ⑥=』(1月14日付)

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