日経新聞 教育「企業改革への挑戦」=「自立心のない学生」が育つ社会=

2017年07月16日 02時29分08秒 | 教育
日経新聞 2017年7月14日(金) P.19 マーケット総合2面
連載コラム『大機小機』

『企業改革への挑戦』

 3月期決算企業の業績は連続で過去最高を更新した。

スチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードの成果とされるが、コードの制定は政府主導との受け止め方も根強くあり、形式を整えただけで実質はまだまだ機能していないとの指摘も多い。

 そもそもコード制定の目的は、先進国最低とされる企業の収益力再生にある。
過去最高益とはいえ、各国との比較で低収益であることに変わりはない。

その象徴が株価の長期低迷だ。
日経平均株価は2万円前後にあるがおおむね30年前の水準だ。

この不都合な事実に目を背けてはならない。

長期低迷の要因は多岐にわたるが、多くの企業で資本コストを上回る利益を上げていないことが大きい。

 よく指摘される低収益の要因は、どの分野にも数多くの企業がひしめく供給過多体質にあること、赤字になるまでは低収益事業が温存される習性があること、独自性のある商品・サービスの提供が少なく価格競争に陥りやすいこと、などである。

加えて、取締役会のあり方や企業役職員の気概といった難題もある。

 取締役会では持続的に企業価値を高める本質論に時間が割かれる必要がある。

長期的に企業価値を高めてきたか、高めていないのであれば何が原因か、取締役会は総括し改善シナリオを執行に求めねばならない。

 もうひとつは起業家精神の欠如である。

6月は経営陣の就任・退任挨拶状が届くが、驚くべきことに退任挨拶状には例外なく「大過なく過ごさせていただいた」と表されている。

日本人独特の美徳表現とはいえ、大過なく過ごすことを期待して経営者を信任した投資家はいない。

自ら切り開く気概を持った起業家精神に投資家は期待したはずだ。

 さらに、最近では社員一人ひとりの自立心の欠如が拍車をかける。

主だった大学では自宅通学者が多くを占めるが、世界の主要大学で学生が自宅から通学する事例はあまり聞かれない。

一般論ではあるが、親と離れて生活した経験のない学生に自立心は育ちにくい。
こうした依存体質学生が数多く採用されている。


 低収益企業がまん延する状態を脱するには、取締役会の活性化とともに、役職員に自立心ある起業家精神を植え付けるしかない。

企業改革に向けた挑戦は、これからが本番だ。


●関連日経記事:2017年7月15日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 経済『「最高」遠い日経平均の警告』=本社コメンテーター 梶原誠氏=』(7月14日付)

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