日経新聞 政治「激戦州ルポ 大票田フロリダ」=2016 米大統領選=

2016年10月14日 08時55分51秒 | 政治
日経新聞 2016年10月13日(木) P.6 国際1面
特集連載『2016 米大統領選』=激戦州ルポ 大票田フロリダ=

『中南米系 争奪戦に』=白人退職者も影響力=

 米大統領選は激戦州の大票田、フロリダの攻防が激しい。

中南米系や白人の高齢者が多い人口構成は移民の流入増と高齢化が進む米国の現状を映す。
両陣営にとって落とせないフロリダの動きを追った。


 10月3日、フロリダ中部の街キシミー。
プエルトリコ系住民が集まるレストラン前で、米自治領のプエルトリコから移住して19年になるトラック運転手のオーランド・タバレスさん(38)は初めて有権者登録した。

政治に関心はなかったが「中南米系を侮辱する(共和党の)トランプを大統領にはしたくない」と一票を投じることにした。

この場所だけで1日に30~40人が新たに登録する。

 フロリダはここ数年、経済危機のプエルトリコからの移住者が急増。
2014年にはプエルトルコ系が100万人を超え、10年余りで倍増した。

米国籍を持つので選挙権をすぐに手にできるが、実質は移民に近い。

 フロリダのプエルトリコ系弁護士会会長で、共和党員のアンソニー・スアレスさん(62)は「移住してきたばかりの人は政治的に白紙。 経済危機を経験しており、財政抑制路線の共和党は取り込めたはず」と言う。

だが「初めて接した共和党の顔が反移民のトランプ氏では、永遠に民主党に投票するだろう」とスアレスさん。

スアレスさんも民主党のクリントン氏に投票するつもりだ。

 「ペンス氏に神のお導きがありますように」。

キシミーから車で北に1時間の街、ザ・ビレッジズで保守派の草の根運動「ティーパーティー(茶会)」の会合が3日、開かれた。

約50人の参加者が4日の副大統領候補討論会で共和党のペンス氏が健闘するよう祈った。

 主催者のエイリーン・ミルトンさん(65)は「この国を救えるのはトランプ氏だけ」と断言した。

郵便局前で毎日「棄権はヒラリーへの一票」と訪れる人に投票するよう訴えている。

 退職者が暮らす街としては世界最大級のザ・ビレッジズは、全米で最も人口増加率が高い都市圏だ。

(常夏の州フロリダは高齢者に好評で=)住宅地とゴルフ場が一体になった街には10万人超が住む。

70%が65歳以上、97%が白人で、主な移動手段はゴルフカートだ。

「トランプ ペンス」のプラカードを掲げたゴルフカートで投票を呼びかけて回るドン・イートンさん(88)は、14年前にインディアナ州から移住した。

「みんなクリントン夫妻の数々の悪事をよく覚えている」

 街では共和党支持者が民主党の2倍にのぼり、投票率は7割超という。
増え続ける白人退職者の票は、フロリダでトランプ陣営の頼みの綱だ。

 選挙人29人の大票田フロリダは、大統領選の勝敗を左右する大事な激戦州。
対照的な有権者の動向がカギを握る。

▲フロリダ州

【支持率】
・クリントン氏: 46.6%
・トランプ氏:  43.7%

【人口】
・2027万人

【人種構成】
・白人: 55.3%

・黒人: 16.8%
・中南米計: 24.5%

(注)支持率は米政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が集計した9月27日~10月5日の各種世論調査の平均。

人口、人種構成は米統計局の2015年の推計

(キシミー〈フロリダ州〉=芦塚智子記者) 


●関連日経記事:2016年10月8日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 政治「米大統領選の仕組み」=全米の選挙人538人の過半数270人以上で当選=』(10月7日付)

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