日経新聞 国際「米クラフト、ユニリーバ買収断念」=業界再編 火種残る=

2017年02月24日 09時36分59秒 | 国際
日経新聞 2017年2月21日(火) P.6 グローバルBiz面
『米クラフト、ユニリーバ買収断念』=業界再編 火種残る=

 米食品大手のクラフト・ハインツが日用品・食品の世界大手、英蘭ユニリーバの買収を断念した。

買収提案が表面化した17日にユニリーバが「これ以上の協議には意義を見いだせない」と受け入れを拒否するなど両社の戦略や文化には隔たりが大きい。

ただ、業界再編の火種は消えていない。

 クラフトが19日に買収断念をユニリーバとの共同声明として発表。
ユニリーバは20日、クラフトの発表文をそのまま開示資料として公表した。

消費関連では過去最大の約16兆円の大型買収はあっけない幕切れとなった。

 クラフト・ハインツは旧クラフト・フーズと旧HJハインツが2015年に統合して発足。

クラフトは国際事業(現在の米モンデリーズ・インターナショナル)を切り離して米国内事業を立て直す過程で、ハインツに取り込まれた経緯がある。

 HJハインツを保有していたのはウォーレン・バフェット氏率いる投資会社、米バークシャー・ハザウェイとブラジル系3Gキャピタル。

クラフトとの統合の仕掛人でクラフト・ハインツでも1、2位株主だ。

3Gはビール最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)の株主でもあり、ビール業界でも再編の陰の主役となった。

 海外部門強化のためクラフトはモンデリーズとの再統合に動くとの見方もあったが、新興国に強いユニリーバを標的にした。

だがユニリーバ側は、大型買収後に工場閉鎖などでコスト削減を急ぐファンド主導のM&A(合併・買収)に強い抵抗感を抱いたとされる。

 ユニリーバは食品分野で2013年から多くの事業を売却し、買収はアイスクリームなど得意分野に限定している。

日用品はスキンケアや男性向け身だしなみ用品で、小規模でも有望なブランドを獲得するM&Aを加速。

規模より「プレミアム」と「健康志向」を重視する。

 買収は幻に終わったが消費財メーカーが試練に直面しているの事実。
先進国では需要の多様化でメガブランドの存在感が薄れている。

値上げによる利益確保も特に物価上昇率が低迷する日欧で難しい。

ユニリーバは昨年、英ポンドの大幅下落を受け英国で値上げを試みたがうまく浸透せず、流通大手テスコがユニリーバの一部商品を撤去する騒動に発展した。

 新興国企業の追い上げも受け、再編圧力が一段と強まる可能性が高い。
クラフトは引き続きファンド主導で再編を模索するとみられる。

(ジュネーブ=原克彦記者)


●関連日経記事:2017年2月23日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 経営「インドで日用品の最大手はユニリーバ」=主婦を販売員に採用して地域密着BOPビジネス=』(2月21日付)

●関連日経記事:2016年8月17日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 海外メディア「バフェット氏が語らないこと」=英エコノミスト誌=』(2016年8月16日付)

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