日経新聞 英語『「声かけ」が観光立国支える』=国際大学教授・米国弁護士 城所岩生=

2017年03月21日 10時28分19秒 | 英語
日経新聞 2017年3月20日(月) P.16 経済教室面
連載『私見卓見』

『「声かけ」が観光立国支える』=国際大学客員教授・米国弁護士 城所岩生=

 2016年に日本を訪れた外国人観光客の数は2400万人に達した。

1000万人の大台を超えたのが13年だったことを考えると驚異的な伸びだ。

 急増する外国人観光客のニーズに合わせ、通訳ガイド制度が17年度にも見直され、通訳案内士の国家資格がなくても案内できるようになる。

観光案内となると資格がなくても一定の語学力が求められるが、それほど語学力がなくとも外国人観光客を支援できる方法がある。

行き先を探す観光客を見かけたら「Any help?」と一声かけることである。

正しくは「Do you need any help?」だが、語尾を上げれば「Any help?」で十分通じる。

十中八九、回答は「Yes」である。

 東京メトロ丸の内線の西新宿駅そばの牛丼店の前を通りかかったら、2組の中国人カップルが道を探していた。

見せてくれたメールにあった宿泊先に電話して分かったのは、宿泊先の最寄り駅は都営地下鉄大江戸線の西新宿5丁目駅だった。

駅のそばに同じチェーンの牛丼店があった。

地下鉄でわずか2駅とはいえ乗り換えが必要で、海外旅行用の大きいかばんを持っていたのでタクシーに乗せた。

 夜になっても宿泊先にたどり着けず、途方に暮れていたようなので、声をかけて良かったと思った。

こうした声かけは長年住んだ米国から帰国した04年から続けており、よほど急ぐ時でない限り、外国人観光客を見たら一声かけるようにしている。

 筆者も乗り換えで使う新宿駅は世界一の乗降客数を誇るだけあって、西口から東口方面へ行くのも簡単ではない。

JR駅構内を通り抜けるのが一番の近道だが、入場券が必要になる。

目的地によっては迂回ルートを使い分けなければならず、しかも新宿の名のついた駅も数多くある。

説明は大変だが、これまでの経験ではアジア系観光客でも英語でなんとか通じた。
これも「Any help?」の声かけを勧める理由である。

 政府は14年、外国人観光客数を20年に2000万人にする目標を掲げたが15年にほぼ達成し、16年3月に目標を4000万人、30年6000万人へと引き上げた。

 この低成長の時代に目標の前倒しが必要になるような成長産業は他に見当たらない。

20年の東京五輪・パラリンピックという追い風も生かし、観光立国を国民運動にするためにも「Any help?運動」を提案したい。

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●関連日経記事
:2017年2月10日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「物流危機、製・配・販の連携で防げ」=米アマゾン「顧客第一」経営のすごさ=』(2月9日付)

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