日経新聞 経営「地銀、横並び脱却なるか」=金融庁、新指標で対話模索=

2017年05月13日 09時05分11秒 | 経営
日経新聞 2017年5月12日(金) P.7 金融経済面
連載『霞が関ファイル』

『地銀、横並び脱却なるか』=金融庁、新指標で対話模索=

 地方銀行が地域経済にどれだけ貢献しているかーー。

金融庁が地銀の経営を測る新しい指標(ベンチマーク)を導入して半年以上が過ぎた。

地元企業への融資件数などを定量的に把握し、足りない部分を金融庁と対話しながら改善を目指す取り組みだ。

 銀行の強みと弱みを客観視する道具になるが、地銀・第二地銀の全105行のうちホームページなどで指標を公表しているのは60行程度にとどまる。

「弱みを見せたくない」という地銀の旧態依然の横並び意識を変えるには、金融庁も検査・監督から対話を重視するような意識改革が必要だ。

 金融庁が昨年9月に導入したのは「金融仲介機能のベンチマーク」と呼ぶ指標だ。
取引先との平均面談時間など、50を超える項目が並ぶ。

地銀は自ら目指すべき経営に見合った指標を選び、目標を設定する。
達成度を定期的に金融庁に示し、話し合う。

地域への貢献度を「見える化」し、本当に地域密着経営をしているかを定点観測する意味合いがある。

 105行は金融庁にはすでに内々に新指標を提出したが、公表したのは全体の約6割。

「6月ごろには公表したい」(東北地方の地銀)、「公表するかどうかも含めて未定」(中国地方の地銀)。

金融庁の担当者は「弱い部分を見せたくないんだろう」と推測する。

導入して間もない新制度だけに、「他行がどういう対応をするか」(関東地方の地銀)と様子見を決め込むところも。

新指標を一番知りたいのは顧客なのに、金融庁にしか提出しない。
「いったいどこを向いて経営をしているのか」と首をかしげたくなってしまう。

 別の関東地方の地銀は「ビジネスモデルにまで政府に首を突っ込んでほしくない」と明かす。

新指標を金融庁から押しつけられた、との反感は少なからずある。
金融庁は「しっかり対話したい。 項目も必要に応じて見直す」(担当者)と語る。

地方によって強みも弱みも違って当たり前だ。

金融庁は「新指標で現状を自己分析し、ここだけは負けないという意欲を持つ地銀が増えれば」と期待している。

(鈴木大祐記者)

▼ベンチマークの主な項目
【各行共通の項目】
・関与した創業件数

・事業性評価に基づく与信、融資件数

【自ら選択する項目】
・メイン取引先数の推移

・経営を改善した先数
・合併・買収の支援数

・融資申し込みから実行までの平均日数


●関連日経記事:2017年9月17日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 経済「金融庁、金利変動リスクに警鐘」=銀行による不動産融資偏りにも警戒=』(2016年9月16日付)

●関連日経記事
:2017年5月10日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 政治「医療費と介護費、見える化で見えてくるもの」=都道府県で大きな格差=』(5月9日付)

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