日経新聞 海外メディア「寡占強まる米IT業界」=独禁政策、アップグレードを=

2017年08月03日 18時03分47秒 | 海外メディア
日経新聞 2017年8月1日(火) P.8 国際1面
連載コラム『英フィナンシャル・タイムズ特約』=7月31日付、社説=

『寡占強まる米IT業界』=独禁政策、アップグレードを=

 米フェイスブックが先週発表した四半期決算は驚異的だった。

売上高はほぼ50%増で、通年では400億ドルを超える勢いだ。
営業利益率はほぼ50%で、資本収益率もほぼ50%。

規模と成長性、収益性を併せ持つこのような会社は、過去のどの時代でもなかなか見つからない。

フェイスブックや他の支配的なIT(情報技術)企業の台頭が、米国と世界の経済において意味していることも考える価値がある。

 5年ほど前、米国企業の異常に高い利益率は、持続不可能だと懸念するアナリストの注意を引くようになった。

過去の例がそうであったように、利益率が普通の水準に戻れば、株式相場は回復から暴落に転じることになる。

現在の懸念は、利益が正常化することではなく正常化しないことにある。
懸念の焦点も株式相場でなく経済自体だ。

米国の資本主義はますます寡占的で硬直的になっているというのが、大方の一致した見方だ。

 この現象はIT業界に限らないが、同業界は特に寡占に向かう傾向がある。
参入費用が高く、知的財産が基礎となり、ネットワーク効果がユーザーを囲い込む。

 一握りの企業がますます強くなるなかで、独占禁止法当局は新しい考え方を必要としている。

先頭を行くIT企業は動きが速く、多面的でしばしば製品が無償配布される市場で活動しているため、伝統的な産業分類に当てはまらない。

したがって、価格のつり上げや市場集中などの反競争的行為に対する標準的な措置の多くは、うまく適合しない。

 独禁当局は、合併に関しては特定の市場での集中よりも、顧客の囲い込みの可能性に焦点を当てるべきだ。

 技術の相互運用性を確保することも鍵となる。

グーグルの検索エンジンが当初、マイクロソフトの基本ソフト(OS)とブラウザー上だけで配布されていたのを思い起こすことが重要だ。

独禁当局の法的措置でマイクロソフトが懲らしめられていなかったら、今頃私たちはみな同社の「Bing(ビング)」で検索するようになっていたかもしれない。

 私たちの誰もが、偉大なIT企業がもたらした革命の恩恵を受けている。

そして、その革命がIT業界での独裁を強めないことに、私たち全員の利益がかかっている。


●関連日経記事:2017年7月31日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「アマゾン、競争力強まる」=時価総額5000億ドル=』(7月28日付)

●関連日経記事:2017年7月28日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「好調グーグル、独禁法が影」=EU制裁を受け、今後の米当局の動向焦点=』(7月26日付)

●関連日経記事:2017年7月27日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「IT業界 競争保てるか」=「事前措置で消費者保護」 米オックスフォード大 A・エズラチ教授=』(7月25日付)

●関連日経記事:2017年7月21日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「米新聞、ネット2強に異議」=2000社、広告「寡占」巡り集団交渉訴え=』(7月20日付)

●関連日経記事:2017年7月15日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「データ独占 人・カネ呼ぶ」=ニュー・モノポリー 米ITビッグ5 (上)=』(7月14日付)

●関連日経記事:2017年7月17日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「少ない雇用、処方箋見えず」=ニュー・モノポリー 米ITビッグ5 (下)=』(7月15日付)

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