日経新聞 経済「個人の投信保有が長期化」=7年ぶり水準の3年半に=NISAも下支え=

2016年09月18日 05時27分08秒 | 経済
日経新聞 2016年9月17日(土) P.15 投資情報面
『個人の投信保有が長期化』=8月末、7年ぶり水準の3年半に=

 個人投資家が投資信託を保有する期間が長くなっている。
8月末時点の平均保有期間は約3年半と7年ぶりの水準になった。

小額投資非課税制度(NISA)の導入を機に長期投資を志向する個人が増える一方、金融庁が頻繁に新商品への乗り換えを促す金融機関への監視を強め、営業姿勢に変化が見られるようになってきた。

『NISAも下支え』
 平均保有期間は投資信託協会のデータをもとに上場投資信託(ETF)を除く公募株式投信の年間の平均純資産残高を解約・償還額で割って算出した。

2013年8月からの3年間で3年半とほぼ2倍になった。
直近1年間の解約・償還額が平均残高の3分の1以下にとどまったことになる。

 14年にNISAが始まって2年半が過ぎ、個人の投資行動に変化が出てきた。
NISAは年120万円までの投資で得た売却益などが5年間、非課税になる。

頻繁に乗り換えるとメリットが薄まるため、長期投資を促す効果がある。

 NISAが始まってから32カ月連続で資金が流入している投信を調べたところ、上位には国内外の株式や債券に幅広く投資するバランス型投信が並んだ。

長期保有に適した分散投資を手軽にできるタイプの投信が多い。

1つの商品を長く持てば頻繁に乗り換えるよりも購入する際の手数料といったコストを抑えることができる。

個人投資家は「過去の運用実績を吟味して安心できる商品を選ぶ傾向が強まっている」(セゾン投信の中野晴啓社長)という。

 投信の運用会社や証券会社など金融機関の営業姿勢への監視も強まっている。

投信業界では既存の商品から新商品に頻繁に乗り換えさせて販売手数料を稼ぐ営業慣行が長らく問題とされてきた。

金融庁は証券会社(や銀行=)など金融機関に顧客の利益を最も重視する「受託者責任(フィデューシャリー・デューティー)」の徹底と投信販売の慣行是正を強く求めている。

 今年になって新たに設定される投信の規模は小さくなった。

1~6月の追加型株式投信の新規設定額は3615億円と前年同期から半減し、半期ベースでは13年ぶりの低水準となった。

金融機関は新商品を次々に出して顧客を呼び込む手法を改めつつある。


 保有期間の長期化は不安定な相場環境を映している側面もある。
株安や金利低下は日本株投信や海外債券投信の運用利回りを悪化させている。

東京都在住の個人投資家、滝口正さん(仮名、56)は「新たに投資したいと思える魅力的な商品がない」と話す。

 1~8月の株式投信の購入額は前年同期比で約4割減った。

大手運用会社は低コストで運用できる商品開発を急いでおり、大和証券投資信託委託は8日、販売手数料はゼロ、資産残高に応じて受け取る信託報酬も最低水準に抑えた指数連動型の投資の運用を始めた。

▼NISA開始以降、32カ月連続で資金が流入している投信
・(銘柄名)【セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド】: (タイプ)バランス型 =(純資産残高)1,126億円

・【三菱UFJバランス・イノベーション株式抑制型】: バランス型 = 548億円
・【のむラップ・ファンド(普通型)】 : バランス型 = 411億円

・【セゾン資産形成の達人ファンド】 : 海外株式 = 327億円
・【ニッセイ外国株式インデックスファンド】 : インデックス型 = 300億円

(注)野村アセットマネジメントの調べ。 8月末時点、追加型株式投信(ETFなど除く)



●関連日経記事
:2014年7月19日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 一般常識「金融検査:投信販売、見直し迫る」=顧客より手数料優先=』(2014年7月15日付)

●関連日経記事:2016年7月30日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経済「投信、大量投入モデル転換」=「乗り換え」から長期運用へ/やっと顧客志向へ=』(7月29日付)

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 日経新聞 開発『「アニメ聖... | トップ | 日経新聞 開発「カネだけで... »

コメントを投稿

経済」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。