日経新聞 ことば「FRB議長」=基軸通貨ドルの「番人」=

2013年10月11日 04時40分46秒 | ことば
日経新聞 2013年10月10日(木) P.3 総合2面
連載『きょうのことば』

『FRB議長』=基軸通貨ドルの「番人」=

 米国の中央銀行に相当する米連邦準備理事会(FRB)のトップ。

世界の基軸通貨ドルの番人であり、物価安定などの責任を担(にな)う。
歴代の議長には1980年代にインフレ抑制の取り組んだボルカー氏、巧みな金利誘導で「マエストロ」と呼ばれたグリーンスパン氏らがいる。

イエレン現副議長が就任すれば、FRBの100年の歴史で初めての女性議長となる。

▲任期は4年で、現在のバーナンキ議長の任期は2014年1月末に切れる。
次期議長は大統領が指名し、議会(上院)の承認を得て正式に決定される。

FRB議長は金融政策運営を協議する米連邦公開市場委員会(FOMC)の議長も兼ねており、年8回の会合ではほかのFRB理事や地区連銀総裁とともに投票権を持つ。

会合後に記者会見を開き、金融政策方針を説明するときもある。

▲08年のリーマン・ショックをきっかけに、FRBは金融政策の主要手段を(伝統的な政策手段である)政策金利から資産購入に変更(=FRBの資産を膨らませて巨額の資金を市場に供給する)。

国債の買い入れなどを通じて市場に資金を供給する量的緩和策(非伝統的な金融政策と言われる)を開始した。
現行の量的緩和第3弾(QE3)は12年9月から実施されている。

景気回復に伴ってFRBは金融政策を平時に戻すための量的緩和の縮小に着手するタイミングを探っている。

*米連邦公開市場委員会(FOMC):米連邦準備理事会(FRB)の議長、副議長、理事と全米12の地区連銀のうちニューヨーク連銀総裁(常任)ら5人の総裁がメンバーとしてFOMCに出席し投票権を持つ。

(ニューヨーク連銀総裁(常任)意外の委員は1年ごとの持ち回りで4人がメンバーとして選出される)


●FRB議長候補:ジャネット・イエレン氏 Janet Yellen

 1946年8月13日生まれ、67歳。

ニューヨーク出身。
失業問題が専門の経済学者出身。

FRB理事やサンフランシスコ地区連銀総裁を歴任。
夫はノーベル経済学賞を受賞。

1013年のFRB創立以来、初めての女性議長に。


 「難しい言葉を理論的に平易に解説できる」。
1997年に米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長に抜てきされたとき、決め手になったのがこの才能だ。

 (アイビーリーグの名門)イエール大学の在学中から、その才能は発揮されていた。

経済学を教えていた著名教授トービン氏の講義をまとめたイエレン氏のノートがわかりやすいと評判になり、何年もの間、コピーが参考書代わりに学生の間で回されたという。

 夫は経済学者で2001年にノーベル経済学賞を受賞したジョージ・アカロフ氏。
共同で論文を執筆したこともある。

 人の話をよく聞き、コンセンサスを重視するタイプだが、時として信念を持った発言をすることで知られる。

FRB理事を務めていたときには絶大な力を持っていたグリーンスパン議長に「適正なインフレ率についてどう考えているのか」と迫ったほどだ。

(後段略)

(ワシントン支局長 藤井彰夫)

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