日経新聞 経営「外国人が先導する現実」=「働く力 再興」 改革に足りぬ視点 ②=

2016年10月29日 04時14分48秒 | 経営
日経新聞 2016年10月28日(金) P.1
特集連載『働く力 再興』=改革に足りぬ視点 ②=

『外国人が先導する現実』=「一億総活躍」では不十分=

 即座に結果を出せる技術と経験があれば、国籍にはこだわらない。

戦いの場がグローバルに広がる中、企業にとって専門知識や高い言語能力を身に着けた外国人こそ即戦力。

競い合う力がない日本人は、働く場所を外国人に譲るしかない。

「戦力として重視」
 中堅IT(情報技術)企業でM&A(合併・買収)を引き受けるマレーシア人がいる。

CAC Holdingsのアミヌディン・バキ経営企画部担当部長(38)。
世界から集まるM&A案件を連日精査する。

 マレー語、英語、日本語を操る。
マレーシア国営石油大手ペトロナスや国際会計事務所KPMGで働いた会計・財務の専門家。

「世界展開に乗り出した日本企業はチャンスがあふれている」。
外国人を戦力として重視するのは名の知れたグローバル企業だけではない。

 コンビニで働く外国人の仕事はレジ打ちや商品の棚卸ーー。
こんな発想は捨てた方がいい。

ローソン川崎支店(川崎市)の韓俊スーパーバイザー(31)は中国出身。
店舗を巡回し、加盟店オーナーと膝詰めで販売計画を練る。

日本の大学に留学し、総合職採用でローソンに就職した。
日本人社員と同じ職務体系・給与で働く。

 ローソンは2008年から外国人の新卒採用を本格化し、毎年1~2割は外国人を採る。

これまで採用した外国人社員は200人を超え、国籍は中国、インドネシア、オランダなど多岐にわたる。

日本人の学生が就職活動で外国人と競うのは珍しくなくなった。

「誠実にこなす」
 クラウド技術の進化で海外の外国人が日本企業の仕事を直接請け負う動きも広がる。

ワークシフト・ソリューションズ(東京・港)は専用サイトを通して副業したい外国人と日本企業を結びつける。

タイ人、ベトナム人、ウクライナ人などが登録。
日本での留学経験のある人が多い。

 非日本語圏ながら英語能力テスト「TOEIC」950点で日本語も堪能。
大卒や院卒で専門知識もある。

こんな人材が日本語資料の翻訳や海外市場の調査を数千~数万円で引き受ける。

「仕事は日本人以上に誠実にこなし、大企業や自治体の利用が増えている」と荒木成則社長(49)は話す。

 「外国人の受け入れは高度な専門技術者に限る」「単純労働は制限すべきだ」。
むやみに外国人を増やさないという政府の論理には一定の説得力がある。

外国人の生活環境が整わず、仕事を取られると反発する国内の意見もあるからだ。
だが、外国人は日本経済に欠かせない働き手として浸透する。

人手不足を埋めるどころか、日本の成長を先導する現実。

 厚生労働省の直近の統計によると、日本で働く外国人は91万人。
日本の労働人口のわずか1%程度に過ぎない。

その一人ひとりの生産性は極めて高い。

受け入れるかどうかの先には、外国人と共通の土俵で競い合う覚悟が求められることを忘れてはならない。

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