日経新聞 政治「政府・企業は脱・短期政策を」=構造改革を抜きにした成長はあり得ない=

2016年11月20日 10時07分14秒 | 政治
日経新聞 2016年11月19日(金) P.17 マーケット総合2面
『大機小機』

『政府・企業は脱・短期政策を』

 今から10年前の8月8日。

「ハシリュウ」と呼ばれた橋本龍太郎元首相の内閣・自由民主党合同葬が日本武道館で開かれた。

壇上には7月1日に68歳で亡くなったハシリュウの遺影。
葬儀委員長は小泉純一郎首相、副委員長を安倍晋三官房長官が務めた。

翌9月首相を5年半務めた小泉氏は、その座を安倍氏に譲る。

 ここに登場した3人を対比すると、小泉政権は「構造改革なくして経済成長なし」をキーワードにした。

橋本政権は2年半と小泉政権、今の安倍政権より短命だったが、行政、財政構造、経済構造、金融システム、社会保障構造、教育の6大改革を掲げた。

消費増税を断行し、痛みを伴う課題に真正面から取り組んだ。

 満4年を迎えようとする今の安倍政権はどうか。
当初は異次元金融緩和もあって円高が大幅に修正された。

財政出動もあった。
だが、その後は金融緩和と財政支出という短期政策の繰り返し。

需要の前倒しでやりくりするばかりだ。

 日本再興戦略、未来投資会議はいずれも総花(そうばな)的な内容で、構造を改革する強い意欲が伝わってこない。

構造改革は、いつも後回しにされる。

 成長というのは、経済学のターミノロジー(専門用語)で言えば長期トレンドを意味する。

そして、構造改革を抜きにした成長はあり得ない。
中長期的視点で規制改革を中心に据えた戦略が必要だ。

安倍政権の今後の課題は「脱・短期政策」に尽きる。
規制改革推進会議議長に就任した太田弘子氏の責務は大きい。

 企業も、需要構造の変化を先取りし、中長期の流れに対応していかねばならない。

65歳以上の人口比率は27%、最近は年1%のテンポで増えているので、3人に1人が65歳以上を占める日も近い。

もはや、シルバーやシニアとくくられるマイナーの時代ではない。

 30年余り前、新潮社から月刊誌「新潮45+(プラス)」が発刊された。
当時は45歳以上を主な読者層にしていたらしい。

その筆法を借りれば、今は60プラス、70プラス、さらに80プラスにもなる。

 そうした人たちにかかわる潜在的ニーズを掘り起こす新市場の展開、過去20年の間に染みついたデフレから覚醒する価格決定力を持った企業の登場を期待したい。

(一礫)


●関連日経記事:2016年10月29日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 ことば「国勢調査」=人口・就業状況、実態に近く=』(10月27日付)

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