日経新聞 経済「REIT相場に上昇期待」=年末にかけマネー還流=

2017年11月18日 11時33分58秒 | 経済
日経新聞 2017年11月11日(土) P.19 マーケット総合2面
『ポジション』

『REIT相場に上昇期待』=年末にかけマネー還流=

 不動産投資信託(REIT)相場にジワリ上昇期待が高まっている。

毎月分配型の投資信託の売りに押されて下落が続く状況には変わりないが、下値では長期運用の資金による買いが入り始めた。

年末にかけて相対的に割安なREIT市場に投資マネーが還流するとの見方が出ている。

「下値で長期運用の買い」

 「足元の水準は明らかに割安。 REITには断続的に買いを入れている」。

ある関東の地銀の運用担当者は打ち明ける。
買っているのは東証REIT指数などに連動する上場投資信託(ETF)だ。

10日の東証REIT指数は1605と年初来安値を更新したが、「1800程度まで上値の余地がある」と分析する。

そもそも年初に1800強だったREIT相場が下落した原因の一つは、金融庁の毎月分配型投信に対する批判だ。

銀行や証券会社などが毎月分配型の販売を自粛し、毎月分配が多い国内REIT投信からマネーが流出した。

10月までに7カ月間の累計流出額は約2400億円に達した。

 だが、ここにきて投信の買いも入り始めた。
主役は退職世代が購入者の中心だった毎月分配型ではなく、長期運用が前提のタイプだ。

野村アセットマネジメントの「J-REITバリューファンド年2回決算型」などは10月に資金流入に転じた。

「老後の資産形成を考える現役世代の資金がREIT投信に入っている」(国内証券)

 実際にREIT相場は投資尺度で見ると、歴史的な安値水準にある。
その一つが予想分配金利回り(加重平均)と長期金利との格差だ。

10日は4.29%と約5年ぶりの差に広がった。

 REITが保有するオフィスなどテナント賃料は上昇しているが、指数がずるずると下落しているためだ。

市場では「REITは経済実態に比べてかなり割安だ」(アセットマネジメントOneの伊藤昌哉ファンドマネジャー)との声が多い。

 海外勢も日本のREITに注目している。
分配金利回りと長期金利の差が米国(1.7%)などと比べて大きいからだ。

10月に欧米を訪問したモルガン・スタンレーMUFG証券の竹村淳郎アナリストは「日本のREITへの投資を検討している投資家が多かった」という。

 もう一つの新たな買い手は年金基金だ。
日経平均株価が昨年末比で19%上昇した一方、東証REIT指数は13%安と低迷する。

それだけに年末にかけて年金基金が金融割合が増えた株式を売却してREITを買い増す動きが広がる可能性がある。

 10日には住宅系のケネディクス・レジデンシャル投資法人が高齢者施設に投資するREITを吸収合併すると発表した。

割安に放置された日本のREITの間でM&A(合併・買収)による再編が進めば、市場の活性化を促す材料になりそうだ。

(栗原健太記者)

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