日経新聞 海外メディア「回復の息の根止めるな」=EU、ギリシャに財政黒字迫るか=

2016年11月26日 03時57分31秒 | 海外メディア
日経新聞 2016年11月25日(金) P.6 国際1面
連載コラム『英フィナンシャル・タイムズ特約』=11月24日付、社説=

『回復の息の根止めるな』=ギリシャに財政黒字迫るか=

 重い政府債務にあえぐギリシャが、他の欧州連合(EU)諸国と国際通貨基金(IMF)からなる債権団に救済を求めざるを得なくなってから、6年余りが経過した。

 年末までに債権団と追加融資や債務軽減などで合意に達しなければ、IMFがついに撤退を決断するかもしれない。

争点は支援開始以来、すでに厳しい緊縮財政を実行しているギリシャに対し、EU側が2018年以降も非常に野心的な財政黒字目標の達成と継続を求めるかどうかだ。

 IMFはこの案に反対している。
それは正しい。

財政黒字の追求は回復が緒(ちょ)についたばかりのギリシャ経済の息の根を止め、債務負担の軽減への歯車を逆回転させる恐れがある。

IMFは債権団の一員として、ギリシャ救済に積極的に関わってきただけに、撤退するとしたら残念なことだ。

 ユーロ圏側は、ギリシャの18年のプライマリーバランス(基礎的財政収支)で国内総生産(GDP)比3.5%の黒字を見込んでいる。

このような目標は単年では達成可能かもしれない。

だが、「中期的」に続けるとするEU側の案は、企業と消費者の経済への信頼感が脆弱(ぜいじゃく)なギリシャには非現実的でしかない。

 欧州委員会は、特に余力のある国は成長の下支えに財政政策を活用すべきだという考えに傾いている。

こうした時にギリシャに緊縮財政の継続を求めるのは、ますます恣意的(しいてき)で不公平に映る。

 ドイツなど一部のユーロ圏諸国は、放漫財政への拒否反応にもかかわらず、IMFのギリシャ救済への関与継続を強く望んでいる。

IMFが持つ信頼性が理由だ。

 とすれば、ドイツとしてはIMFにとどまってもらうか、ギリシャに3.5%の財政黒字を求める方針を堅持するかの選択を迫られる。

公的な貸し手は数十年間にわたりギリシャに関与せざるを得ない。
IMFをギリシャ救済から締め出すことは後退だ。

 このところ、EUは加盟国の財政赤字に対し、より柔軟な態度を示している。
この称賛に値する変化をギリシャにもあてはめるべきだ。

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