日経新聞 開発「商品ETFという革命」=現物の金を裏付けにした「SPDRゴールド・シェア」=

2017年02月24日 06時03分26秒 | 開発
日経新聞 2017年2月21日(火) P.17 投資情報面
連載コラム『一目均衡』=編集委員 志田 富雄=

『商品ETFという革命』

 世界で初めて現物の金を裏付けにした上場投資信託(ETF)は、2003年にオーストラリア証券取引所に上場された。

04年にニューヨーク証券取引所、08年には東京証券取引所にも上場された「SPDRゴールド・シェア」は投資残高が直近で約840トン、時価換算で335億ドル前後(3兆8千億円)にのぼる。

 SPDRに続き、世界の証券取引所には様々な商品のETFや、現物の裏付けのない上場投資証券(ETN)が登場した。

    ◆    ◆

 年金や金融法人は資産安定効果が期待できる金を証券として保有でき、国内の個人投資家は小額投資非課税制度(NISA)を利用して原油の売買益を狙うことも可能になった。

 ETFやETNは旧来の商品投資の殻を破った革命といっても過言ではない。

 国内で生まれた商品ETFのヒット商品の一つに、三菱UFJ信託銀行の「金の果実」がある。

東証売買高では本家のSPDRを大きく上回り、投資残高は今年に入り初めて500億円を超えた。

 興味深いのは投資家の構成変化だ。
直近1月時点で個人投資家の比率は48.5%と5割を下回った。

代わりに増えているのが、地銀や信金、信託銀行などの金融機関で、その比率は31.6%と1年前に比べ2.9ポイント拡大している。

 「自己勘定での投資に加え、信託勘定を通じ年金や公募投資信託などの資金流入も目立つ」(星治フロンティア戦略企画部長)。

年金向けバランス型ファンドでの運用残高は昨年末までの15カ月で5割増えた。

 投資家の背中を押したのは日銀のマイナス金利政策だ。

金利を生まない金の弱点は消え、「金融法人や年金に金を買う抵抗感がなくなった」(東京海上アセットマネジメントの平山賢一運用戦略部長)。

 原油などの需要が急拡大するスーパーサイクルは終わった。
それでもETFやETNという新しいツールを通じ、商品投資の裾野は広がる。

野村グループのETN「日経・TOCOM原油ダブル・ブルETN」の投資家数は15年4月の2万2千人強から、16年4月には5万3千人弱と2倍以上に拡大した。

    ◆    ◆

 「大部分が短期売買主体の個人投資家で、原油の値動きが話題を集めるとともにETN投資に参入してきた」(野村証券ETFビジネス推進室の塩田誠室長)

 短期の利益を狙う投資資金が流入すれば商品相場の変動が激しくなる。
こうした懸念は素材産業を中心に根強い。

ただ、原油ETNの投資家は下げ局面で買い、相場反転にかける日本人特有の「押し目買い」がほとんどだ。

ETN投資の拡大には急激な相場変化を抑制する側面もある。

 原油ETNに流入した投資資金は、野村グループ自身のヘッジを通じて東京商品取引所(TOCOM)市場に行き着く。

TOCOMの原油先物の流動性が高まれば、課題だった石油元売りによる大口のヘッジ注文にも道が開ける。


●関連日経記事:2017年2月24日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「世界最大級の金ETF」=イスラム法に「適合」=』(2月23日付)

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