日経新聞 保険・年金・税金「社会保険、適用対象広がる」=非正規の年金 課題に=

2016年10月17日 15時18分28秒 | 保険・年金・税金
日経新聞 2016年10月16日(日) P.3 総合・経済面
連載コラム『けいざい解読』

『社会保険、適用対象広がる』=非正規の年金 課題に=

 10月から短時間労働者に対する社会保険の適用条件が変わった。

これにより、新たに厚生年金などに加入する労働者が増える見通しだ。

この制度変更は、主婦パートやその雇用主の目先の損得を踏まえて、主婦の就業が進むかどうか、といった観点で語られることが多い。

しかし影響は主婦に限らず非正規労働者全体に及ぶ。
日本の将来にもかかわりかねない。


 これまで社会保険は週におおむね30時間以上働く人が加入する決まりだった。
主に正社員が入るものであり、パートなど非正規労働者の多くは対象外だった。

それが10月から、大企業で週20時間以上働き、年収が106万円以上などの条件を満たす人を新たな加入対象とすることになった。

社会保険の支え手を増やすことなどが目的だ。

 会社員の夫に扶養されていた主婦がパートで勤めても、これまでは週30時間未満で働き、年収も130万円未満に抑えれば、自ら厚生年金などに加入し、その保険料を負担する必要はなかった。

年金については「第3号被保険者」として、国民年金を受給できた。
夫の健康保険にも入れた。

 このような主婦が新基準に合致したときは厚生年金や健康保険の保険料を負担する必要がある。

保険料は原則労使折半(せっぱん)なので、雇用主も負担増だ。

そこで労働時間や年収を新基準未満に抑えるか、保険料負担を補うほどに本格的に働くかなどの選択肢が生まれる。

関係者の関心も高くなる。

 ただ短時間労働者は主婦ばかりではない。
今や雇用者全体の4割近くが非正規労働者だ。

単身男性や女性、シングルマザーなども数多く含まれる。

これらの人にとっても今の収入の増減は一大事であることに違いないが、扶養されている主婦以上に深刻となりかねないもう一つの問題がある。

老後への備えだ。

 厚生年金に入らず配偶者の扶養にもなっていない人は、老後のため国民年金に加入し、自ら保険料を納める。

その額は現在月約1万6000円。


厚生年金保険料のように給与天引きではないので、家計が苦しいと未納や未加入になりやすい。

 国民年金は定年のない自営業者を前提につくられた制度なので、40年間保険料を納めて満額をもらっても現在の金額は月約6万5千円。

保険料の未納や未加入があると金額はどんどん減る。

「このまま放置すれば生活保護の高齢者が大幅に増えかねない」(清家篤・慶応義塾長)ともいえる。

 一方、厚生年金に入れば、保険料は着実に収められる。
労使折半なので、国民年金よりも保険料が安くなる場合もある。


年金額も手厚くなる。


 10月からの社会保険の新たな適用対象者は25万人だけだが、日本には900万人を超えるパート労働者が存在する。

非正規労働者は全体で約2500万人にも及ぶ。

働き方の多様化が進むなか、これらの人の現在の処遇を改善していくのはもちろんのこと、社会保険の適用をさらに拡大していくなど将来も見据えた対策が課題になる。

▲10月から①~⑤を満たす労働者は社会保険を適用
①所定労働時間が週20時間以上

②月収が8.8万円(年収106万円)以上
③勤務期間が1年以上

④学生でないこと
⑤従業員501人以上の企業に勤務

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
現在、国会に提出されている年金改革法案が成立すると

*労使合意があれば500人以下の企業でも適用可能に


●関連日経記事:2016年10月4日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 保険・年金・税金『「106万円」損得見極め』=働く主婦 壁は消えるか (上)=』(10月3日付)

◆父さんコメント:
 一つだけ確実に予測できることがある。

2025~30年ごろからは年金などの社会保険の給付額は確実に今より大幅に減少するということだ。

現在、国・地方の公的借金は1000兆円を超え、GDPの200%を超えてなおも拡大している。

 政府による赤字の垂れ流しを国債の発行でごまかすのも永遠に続くわけがない。

ギリシャ、イタリアの例を見るまでもなく、いずれ国民がその対価を強制的に支払わされる時が来る。

その序奏が「給付額の削減」である。

将来生活の安定には、若い時からの準備が肝心だ。

●関連日経記事:2016年9月23日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 保険・年金・税金『掛け金は非課税 「現役」はほぼ対象に』=個人型DC=』(9月24日付)

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