日経新聞 海外メディア『中国「トランプ封じ」戦略』=バノン氏解任で成功=

2017年08月24日 10時38分56秒 | 海外メディア
日経新聞 2017年8月23日(水) P.8 国際1面
連載『英フィナンシャル・タイムズ特約』=8月22日付=

『中国「トランプ封じ」戦略』=バノン氏解任で成功=

 スティーブン・バノン氏はトランプ米大統領の首席戦略官・上級顧問を解任される直前のインタビューで、米国は中国との間で、勝者がすべてを得る(=ゼロサムゲームのような)「経済戦争」を戦っているのだと表明した。

コーン国家経済会議委員長をはじめ、米国にとって地政学上の第1のライバルである中国を扱うのにより穏健な方法を求める他の当局者と毎日戦っているとも語った。

 バノン氏の突然の退場は中国政府の「トランプ封じ込め」戦略がこれまでのところ成功していることを暗示する。

それは幸運から大きな恩恵を受けている戦略でもある。

 中国の当局者は目下、トランプ氏が就任直後に環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を決定したことをはじめ、自らの幸運を信じることができないでいる。

中国政府が後になってTPP加盟を申請すれば、米政府は中国が1990年代後半に世界貿易機関(WTO)への加盟を認めて以来、中国市場を開放させる絶好の機会を得たことだろう。

 トランプ氏がTPP離脱を決定してから数カ月の間に脅威が次々に消え、中国の当局者は一層安心できるようになった。

大統領は、昨年12月の台湾の蔡英文総統との電話会談で示唆したのとは違い、「一つの中国」という(米国の)長年の立場を捨てなかった。

大統領は選挙遊説で約束したのとは違い、中国を「為替操作国」とは言明しなかった。

大統領は中国が知的財産を盗んでいるとの申立てについて調査を開始したかもしれないが、調査は1年くらい続く可能性がある。

 その結果、中国はトランプ氏に対する第1目標を達成した。

習近平政権2期目の始まりとなる今秋の中国共産党大会を前に、最重要貿易相手国とのいかなる経済的混乱も避けるということだ。

 中国政府は依然、ロス商務長官及びライトハイザー通商代表部代表と難しい対米貿易・投資交渉を続けなければならないが、少なくとも1年は続く対決に習氏は耐えることができる。

とりわけ、その能力と権威が週を追って衰えている米大統領に対しては。


●関連日経記事:2017年2月9日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 国際「バノン氏を米安保会議常任委員に抜てき」=過激 バノン氏 「右翼」「人種差別」「女性蔑視」=』(2月7日付)

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日経新聞 ことば「IoT」=ネット接続機器、173億個に=

2017年08月24日 10時13分46秒 | ことば
日経新聞 2017年8月23日(水) P.3 総合2面
連載『きょうのことば』

『IoT』=ネット接続機器、173億個に=

 あらゆるモノがネットにつながった状態。

通信技術やセンサー技術の進化に伴い、従来のパソコンやスマートフォン(スマホ)に加え、家電や自動車、ビル、工場などがネットにつながり、様々な情報をやり取りするようになる。

英調査会社IHSマークイットによるとネットにつながる機器は爆発的に増加しており、2016年には173億個に達した。

今後も成長が続き、20年には約300億個に増える見通しだ。

▼あらゆるモノがネットにつながることで、これまで収集手段がなかったさまざまなデータを活用できるようになる。

例えば物流トラックの移動状況のデータを収集・分析することで、より効率的な物流網の構築が可能になる。

このようなデータの利活用によって可能になる産業構造の変化は「第4次産業革命」ともいわれる。

▼あらゆるモノがネットにつながるには、低コストで利用可能な通信技術が必須となる。

携帯大手が現在提供するLTEの規格は高速で大容量の通信に適しているが、通信料金が高いため、膨大な数のセンサーから小さいデータを収集する用途には向かない。

携帯大手がこのほど始めるIoT向け低速通信は、こうしたニーズに適した仕組みとなる。


●関連日経記事
:2017年8月24日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「AI、社会どう変えるか考えよ」=米マサチューセッツ工科大・メディアラボ所長 伊藤穣一氏=』(8月22日付)

●関連日経記事:2014年4月10日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経営「売った後、3倍稼ぐ」=「生涯 顧客とつながる」=革新力 殻を破る ③=』(2014年4月9日付)

●関連日経記事:2014年12月10日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 国際「ドイツから新産業革命」=革新力 The Company ①=』(2014年12月9日付)

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日経新聞 開発『「成文法」の日本、「判例法」の英米の違い』=イノベーションとルール ②=

2017年08月24日 09時33分41秒 | 開発
日経新聞 2017年8月23日(水) P.1
特集連載『イノベーションとルール ②』

『未知との遭遇、その時』=「お上が決めて」脱却を=

 「ライドシェアにここまでうまく対処できている国はない」。

6月下旬、全国ハイヤー・タクシー連合会(東京・千代田)の理事会で川鍋一朗会長が自信を見せた。

「対処」とは自家用車に客を有料で乗せるライドシェアの阻止のことだ。

 一方、対価を得ない長距離ライドシェアを手がけるnotteco(東京・千代田)の東祐太朗社長は言う。

「日本は周回遅れどころではない」

『日本まず法整備』

 ルールが無かった新たなサービスを始めたいとしよう。

どうするか。

 まずは試して、法整備はその後。

米ウーバーテクノロジーズはこうして約80カ国・600都市以上にサービスを広げてきた。

シンガポールは一般人がライドシェアの運転手になれる免許を7月に導入。
マレーシアでも同月にライドシェアを合法化する法律が成立した。

 日本は自家用車での有償運送を原則認めない。
未知のビジネスと遭遇したら、まず法整備を議論する。

根底には法律に対する考えの違いがある。
日本は細かい規則を定める成文法の国。

英米は細則は定めず、何かあれば裁判で判断する判例法をつかう

「一般に英米型の方が、明確に合法と書かれていない事業にも企業が踏み出しやすい」と中町昭人弁護士は話す。


 国内の民泊では、仲介事業を始めると民泊法成立後に表明した楽天でさえ後発組だ。

法整備を待つ間に、米エアビーアンドビーは国内5万3千室に年間500万人が泊まる規模に成長している。

 「フィンテックについて教えていただけませんか」。
一昨年春、ベンチャー企業のマネーフォワード(東京・港)に一通のメールが届いた。

差出人は金融庁。
同社の幹部は「お上の力でも対応しきれないことが増えている」と感じたという。

 企業の側にも「決められなければ動けない」という体質はないか。
今年5月末に全国施行された改正個人情報保護法。

個人を特定できないよう加工すればビッグデータの活用に道が開ける。

だが企業の担当者からは「法律だけではどう加工すれば違法か分からない」と二の足を踏む声が出る。

『走りながら創造』
 変化の芽もある。

 「走りながらルールを創造しよう」。

8月、仮想通貨取引所大手のテックビューロ(大阪市)が呼びかけ、「ICO協議会」が発足した。

ベンチャーや金融機関などが集まり、道なき道を走る。

 念頭に置くのは「新規仮想通貨公開(ICO)」と呼ぶ資金調達の仕組み。
世界で広がるがルールは曖昧(あいまい)だ。

「安全な事業モデルとルール作りを我々が進めたい」とテックビューロの朝山貴生社長は意気込む。

 「新技術を想定しない制度だと試行錯誤の機会がなくデータが取れない。 データがなければ制度を変えられないニワトリ・タマゴ状態」。

安倍晋三首相は5月の未来投資会議で、規制を一時凍結する「サンドボックス制度」を提唱した。

試行錯誤を経て最適な制度をつくる。
ブロックチェーンを登記に使うなどの案を検討中だ。

英米流の「まずやろう」は浸透するか。

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電子版:
 企業とルールどう向き合う ▼Web刊→紙面連動


●関連日経記事
:2017年8月23日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発『法と現実の乖離「商機」』=イノベーションとルール ①=』(8月22日付)

●関連日経記事:2014年5月13日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「煩雑な業務、低価格で支援」=予約管理や請求書作成・・・=』(2014年5月12日付)

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日経新聞 政治『過疎の町 1割で「社会増」』=移住者で人口減回避=

2017年08月24日 09時08分22秒 | 政治
日経新聞 2017年8月22日(火) P.34 社会面
『過疎の町 1割で「社会増」』=移住者で人口減回避=

 過疎市町村の11.7%に当たる93市町村が、転入者が転出者より多い「実質社会増」を達成したことが21日、民間研究機関による国勢調査の分析で分かった。

自治体の移住促進策を背景に、豊かな自然などを求める現役世代の都市部からの移住が増えたという。

 調査したのは一般社団法人「持続可能な地域社会総合研究所」(島根県益田市)。

国勢調査を使い、過疎指定の797市町村について2015年の5~69歳人口と10年の0~64歳を比較した。

 推計に基づく死亡者数を除いた転出入による社会増減率を算出したところ、93市町村がプラスだった。

うち12町村は増加率が5%以上で、上位は手厚い就農支援で移住者が増えた鹿児島県十島村(27.7%)や新潟県粟島浦村(17.2%)など離島が目立った。

 また、毎年一定の移住者がいれば、30年後の総人口の減少を10%以内に抑えられるという試算も公表。

過疎指定の41.2%に当たる328市町村で人口比1%未満の移住者を獲得すれば、大幅な人口減を回避できるとした。


●関連日経記事
:2015年4月10日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 政治「自治体に危機感はあるか」=隠岐諸島・海士町の事例=』(2015年4月9日付)

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日経新聞 経済学「日本企業の信用リスク上昇」=リスクに備える「保険」の役割を持つデリバティブ商品・CDS=

2017年08月24日 08時43分24秒 | 経済学
日経新聞 2017年8月22日(火) P.19 マーケット総合2面
『企業の信用リスク上昇』=CDS指数=

『4カ月ぶり水準』

 日本企業の信用リスクがじわり上昇している。

債務不履行(デフォルト)に備えたリスクをやり取りするクレジット・デフォルト・スワップ(CDF)市場で、代表的な指標「アイ・トラックス・ジャパン」(CDS指数、5年物)が約4カ月ぶり水準に上昇した。

米国景気に対する懸念や、北朝鮮を巡る地政学リスクが重荷になっている。

 CDSは国や企業がデフォルトに陥るリスクに備える、「保険」の役割を持つデリバティブ(金融派生商品)だ。

主に企業への融資や社債など債権を持つ投資家が購入。
万一の時にCDSの売り手が損失を肩代わりする。

銀行や保険会社、ヘッジファンドなどが売り買い双方の主体になる。


 日本の主要40社の信用リスクを総合したCDS指数の18日終値は0.44%。
7月21日には0.39%だったので1カ月で1割以上上昇した。

背景には米国景気の持続性への懸念がある。

景気拡大が9年目に入る一方、ホワイトハウスの混乱もあり政策による景気刺激の余地が狭まっている。

 地政学リスクや欧州でのテロの影響もあり、「世界の債券市場全体でリスク回避の動きが広がった」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の安蒜信彦シニア・クレジットアナリスト)という。

 個別企業ではソフトバンクグループのCDS保証料率が1.53%と、直近の底の6月20日に比べ約3割上昇しているのが目を引く。

8月上旬に発表した直近の決算は好調だったが、大型M&A(合併・買収)の結果、15兆円弱に達する有利子負債を抱えており、信用リスクが高まる局面では真っ先に影響を受けやすい。


他にトヨタ自動車や川崎重工業などのCDSも6月以降、上昇傾向だ。

 これまでCDSが低下しすぎて、得られる保証料が薄くなり過ぎたことも、反転上昇を招いた。

地方銀行などの投資家が少しでも高い利回りを得ようと信用リスクの売り手に回っていたが、「CDS保証料率が限界まで下がったことで投資妙味が薄れ、資金流入が停滞している」(トレーダー)という。

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日経新聞 経済『「首位」日銀の不安』=株買い、海外勢を逆転=

2017年08月24日 07時36分38秒 | 経済
日経新聞 2017年8月22日(火) P.18 マーケット総合1面
連載コラム『スクランブル』

『「首位」日銀の不安』=株買い、海外勢を逆転へ=

 日経平均株価は4日続落し、3カ月半ぶりの安値圏にある。

地政学リスクや米国の政権運営への懸念など不安材料は山積み。

22日も下落すれば今年初の5日続落で、本来なら売りで儲けるヘッジファンドなど手ぐすねを引く局面。

だが、彼らも戦意喪失気味だという。
その環境を如実に表す1枚のグラフがある。


 「アベノミクス相場」の起点といえば、当時の野田佳彦首相が衆院解散の意向を示した2012年11月第2週(12~16日)。

大胆な金融緩和がもたらす円安と、その下での企業収益改善というシナリオに沿って外国人投資家が日本株を買い上げたスタート地点だ。

    ◆    ◆

 海外勢の動きを「買い」から「売り」を差し引いたネットの「累積買越額」でたどると、15年半ばに20兆円超まで膨らんだ。

だが、そこをピークにアベノミクスの失速とともに、最近は売り越しも多く、現在の累積買越額は14兆4364億円と、ピーク比3割減だ。

 代わって着々と右肩上がりに保有額を伸ばし、13兆円差まで迫るのが日銀だ。

 日銀は金融緩和の一環で、日経平均など指数に連動する上場投資信託(ETF)を購入してきた。

買い入れ額は年1兆円から3兆円、そして6兆円へと拡大。
過去1年は6兆円規模の買い入れが続いている。

 「やっぱり」。

東海東京証券の太井正人グループリーダーは「733億円」という21日夕発表の日銀買い入れ結果に得心した。

騒がしい外部環境を尻目に日銀買いがあるからこそ「国内勢は総じて冷静。むしろ買い目線の投資家が目立つ」とみていただけに、読みが裏付けられた。

    ◆    ◆

 日銀の今年の買い入れ額計は8月第2週(7~10日)までで3兆5876億円。
海外勢は3016億円だからその10倍超だ。

足元でも14日、18日、21日と買っており、このペースでいけば相場次第では9月にも逆転の可能性がある。

 しかも今年まだ約2兆円の買い余力を持つ。

いかに外部環境が悪くても「日本株売るという選択肢は取りづらい」(信金アセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長)わけだ。

 日銀の大きすぎる存在感は、すでに個別企業の株価にゆがみをもたらし始めている。

アドバンテストやファーストリテイリングといった銘柄における保有比率はすでに10%を超えているとみられる。

そして、これらの株価パフォーマンスは振るわない。
昨年末比の株価騰落率で日経平均を下回る銘柄が目立つ。

予想PER(株価収益率)が日経平均より軒並み高く、指標面に着目した買いは入れにくい。

 ニッセイ基礎研究所の井出慎吾チーフ株式ストラテジストは「日銀のETF買いで、一部企業の株価形成はゆがんでしまった」と指摘。

富国生命保険の山田一郎執行役員株式部長は「長期マネーほど将来の日銀売りを恐れ、日本株から離れている懸念がある」と話す。

 おりしも24日から米ジャクソンホール会議でイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が金融緩和縮小に言及する可能性がある。

彼我の差が気になる夏の終わりだ。

(荻野卓也記者)

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日経新聞 海外メディア「デジタル時代の小売業」=アマゾン一強の可能性=

2017年08月24日 03時15分50秒 | 海外メディア
日経新聞 2017年8月22日(火) P.8 国際1面
連載『英フィナンシャル・タイムズ特約』=8月21日付、社説=

『デジタル時代の小売業』=アマゾン一強の可能性=

 アマゾンは従来の小売業のすべてを駆逐するだろう。

これは技術的、経済的な必然だ。

オンラインショッピングが実店舗での買い物に勝るものとなる中、アマゾンはオンラインでは規模がすべてであることを真っ先に認識したーーデジタル世界では従来の「規模の経済」が強力なネットワーク効果に補完されるということを。

そして、きわめて低い資本コストという強みが加わる。

 少なくとも、デジタル経済に熱を上げる人たちが書いたものを読めばこんな印象を受けそうだ。

一方、アマゾンの競合企業は、まだこの点を認めようとはしない。

独食料品ディスカウント販売チェーンのアルディは先週、米国でインスタカートと提携すると発表した。

同社は、ウーバーとエアビーアンドビーのビジネスモデルを食品宅配に応用した米シリコンバレーの企業で、店舗から家庭への食品配達に個人の車を手配している。

 アルディの抵抗は無駄なのか。

小売業の歴史は、時代の波を先導する会社が支配的な地位を確立する中で、新しい業態が従来の業態から成長と利益を吸い取る物語だ。

百貨店という業態が米シアーズを世界最大の小売業者にした。
大規模小売店という業態は米ウォルマートを小売業の世界最大手にした。

ネット通販はアマゾンを王者にしようとしているようだ。

 重要なのは、支配的地位にある会社の市場シェアを誇張しないことだ。

アマゾンは米国の電子商取引(EC)による小売市場の約2割を握っているが、ECはまだ米国の小売りの約1割を占めるにすぎない。

 小資本のウーバー型ビジネスモデルが低コストの配達につながり、アルディはアマゾンより優位に立てるのか。

そうなる理由は見いだしにくい。

第一にアマゾンは、その気になればいつでも同じビジネスモデルを取り入れることができる。

第二に、そのモデルがどの分野でも意味を成すかは全く定かでない。
当のウーバーでさえ巨額の赤字を出している。

 歴史は小売業での支配は限定的で、それも10年か20年しか続かないことを示唆している。

アマゾンのビジネスモデルは、その常識を変えるかもしれない。


●関連日経記事
:2017年7月31日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「アマゾン、競争力強まる」=時価総額5000億ドル=』(7月28日付)

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日経新聞 人物紹介「ロシア駐米大使アントノフ氏」=前任は「大物スパイ」と呼ばれたキスリャク氏=

2017年08月24日 02時59分34秒 | 人物紹介
日経新聞 2017年8月22日(火) P.9 国際2面
連載『ダイジェスト』

『ロシア駐米大使アントノフ氏』

 ロシアのプーチン大統領は21日付の大統領令で、アナトリー・アントノフ外務次官(62)を駐米大使に任命した。

 前任の大使だったセルゲイ・キスリャク氏は米大統領選干渉疑惑の中心人物ともいわれる。

トランプ大統領の娘婿クシュナー氏らとトランプ政権への移行期に面会したことが発覚。
メイメディアから「大物スパイ」と呼ばれた。

(モスクワ=共同)

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日経新聞 開発「AI、社会どう変えるか考えよ」=米マサチューセッツ工科大・メディアラボ所長 伊藤穣一氏=

2017年08月24日 01時50分01秒 | 開発
日経新聞 2017年8月22日(火) P.6 オピニオン面
連載コラム『創論』=AIが人間を超える日=

 人工知能(AI)や自動運転などの革新的な情報技術(IT)が私たちの生活を激変させようとしている。

2045年にはコンピューターの能力が人間の脳を上回る「シンギュラリティ(技術的特異点、singularity)」を迎えるとの予測もある。

その先にどんな産業社会を展望し、どう人材育成にあたるべきか。

ITの将来を見通す「ビジョナリー」として知られる伊藤穣一氏と、シンギュラリティ概念の啓発に取り組むロブ・ネイル氏に聞いた。


『社会どう変えるか考えよ』=米マサチューセッツ工科大・メディアラボ所長 伊藤 穣一氏=
 --マサチューセッツ工科大がデジタル技術の研究・教育を担うメディアラボを設立して32年がたちます。 この間、何が変わりましたか。

 「設立当時はパソコンなどのデジタル革命が始まっていた。
その後、インターネットの登場を経て、今もまたAIなど新しい技術が登場している。

コミュニケーションのコストがどんどんと下がり、政府や大企業中心の社会から、権力の分散化や大衆化が進んでいる」

 「当時は技術革新に対して楽観的だったが、今は過激派組織『イスラム国(IS)』が構成員の勧誘に用いるなど、ITが望ましくない方向にも使われる。

経済も同じだ。
以前は成長すれば皆が幸福になれたが、今は環境問題など利害が複雑になった。

だからAIの使い方にも気をつけなければならなくなっている」

 --メディアラボではAIをどう研究していますか。

 「この分野を築いたのはMITの研究者、マービン・ミンスキー氏だったので、AIには昔から取り組んでいる。

最近はロボットや自動運転など何にでもAIが使われる。

AI自体を研究するより、それをどう使うべきか、という方に関心が向かっている」

 「AI研究者はアルゴリズム(演算手順)をつくることには熱心だが、なぜAIが必要か、AIで社会をどう変えるべきかといった視点があまりない。

一方、社会のあり方を判断する裁判官はAIのことを良く知らない。
そのギャップを埋めるのが我々の仕事だと思っている」

 ーーAIは人間の仕事を奪うともいわれています。

 「ある種の職種は必ずなくなる。
でもそういう現象は過去にもあり、その度(たび)に新しい仕事も生まれている。

AIは単純な労働の置き換えではなく、人間の働き方自体を変える。

今の教育はいわれたことをきちっとこなす、お利口さんをつくろうとしているが、そういう人材はロボットで済んでしまう。

人間にはもっと創造的で、快活で、気まぐれな要素が求められる」

 「これまでは勉強ができないと医師にはなれなかったが、AIが正しい情報を提供してくれれば、医師の仕事の8割くらいは看護師や母親でできてしまう。

AIを活用することで、人間自体の能力が高まっていくと思う」

 --アップルやグーグル、アマゾン・ドット・コムなど一部のIT大手に、データが過度に集中することを懸念する声が聞かれます。

 「今のAIはディープラーニング(深層学習)が主流なので、巨大なコンピューターやデータベースをもつIT大手が牛耳ることになると思われている。

メインフレーム型のAIといえるが、将来は小型コンピューターがすべてネットワーク化され、データをそんなに持たなくてもAIが使える時代が来ると思う」

 --日本企業がそこで勝ち残るには何が必要ですか。

 「日本はAI研究にもっと力を入れ、自らがディスラプション(破壊、disruption)を起こすと本気で思わないといけない。

また研究体制や教育システムも変える必要がある。

日本の大学では国家予算が年長で権威のある教授に渡り、彼らの配下で言うことを聞く研究者へ優先的に配分されるため、革新的なことが生まれにくい。

これからは権威を疑い、自分の頭で考える人にお金がもっと回る仕組みを考えないといけない」

 --メディアラボではどう教育しているのですか。

 「教育より学びだと言っている。
前者は誰かから教わる行為で、後者は自分でやることだ。

メディアラボでは4つのP、すなわちパッション(情熱、passion)、プロジェクト(事業計画、project)、ピア(仲間、peer)、プレイ(遊びや実践、play)が重要と説いている。

変化の激しい今の時代は教科書で学んだことはあまり役に立たない。
自分で考えることが重要になる。

それには仲間との議論が重要だ」

 「発明の半分以上は他のことを探していたら偶然見つかったといわれる。
視野を広く持ち、遊び心がないと駄目で、コンピューターにはできない。

今後は学校や会社の外で好きなことを勝手にやり、新しい成功例をつくることが日本にはもっと必要と思う」

▼いとう・じょういち
 ベンチャーのデジタルガレージを創業し、11年から現職。

近著に激変への対処法を説く「9プリンシプルズ」。
51歳。


●関連日経記事:2017年7月15日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 インターネット「データ独占 人・カネ呼ぶ」=ニュー・モノポリー 米ITビッグ5 (上)=』(7月14日付)

●関連日経記事:2017年8月23日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 開発「AI、加速度的な変化に備えを」=米シンギュラリティ大学CEO ロブ・ネイル氏=』(8月22日付)

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