日経新聞 法務・犯罪『第2の「てるみくらぶ」防げ』=過剰な前払い、弁済率はたったの1%程度=

2017年08月05日 11時07分25秒 | 法務・犯罪
日経新聞 2018年8月3日(木) P.38 社会面
『第2の「てるみくらぶ」防げ』=観光庁が消費者保護策=

『過剰な前払い、広告NG』=破綻時、弁済額引き上げ=

 観光庁は2日、旅行会社「てるみくらぶ」(東京)の経営破綻(はたん)を受けた消費者保護策をまとめた。

同社が多くの顧客に代金を前払いさせ被害が拡大したことから、前払い金の使途明確化や早期の支払いをあおる広告の禁止などを旅行会社に求める。

破綻時の弁済額を引き上げる方針も決め、今後、具体的な額を詰めていく。


 同庁の作業部会が2日、保護策を了承した。
国内外の旅行を取り扱える「第1種旅行業者」が対象となる。

弁済額の引き上げ幅や負担方法は、月内にも詳細を決める。

同社の破綻を巡っては、弁済額が1%程度(=旅行代金を20万円支払った個人が最終的に補償を受ける額は約2000円にしかならない)にとどまる見通しで「救済が不十分」との声が上がっていた。

 同社は破産申請直前まで新聞広告などで「現金一括入金キャンペーン」などとうたって代金の前払いを促し、新規予約を受け付けていた。

支払い済みの顧客は8万~9万人にのぼるとみられる。

 同庁は募集方法が被害を拡大させたとみて、保護策では前払いを過剰に勧める広告を載せないよう旅行会社に求める。

前払い金に関しては支払時期や使い道など具体的な情報を広告やパンフレットに記載させる。

 日本旅行業協会(JATA)は年内にも現在の指針を改定したり、新たに指針を作ったりして、会員の旅行会社に保護策の詳細な内容を周知する。

指針に違反すれば、同庁が業務改善命令などを出すこともある。

 同社では内容が異なる複数の決算書が作られ営業赤字を黒字と装っていたことも判明。

実態を隠して営業活動を続けた疑いがあることを問題視し、同庁は旅行会社への経営の監視体制を強化することも決めた。

 これまで旅行会社は旅行業法の登録更新に合わせ5年に1度、決算書と納税証明書を観光庁に提出すればよかったが年1回に変更。

JATAが書類を精査し、必要に応じて同庁に連絡する。
更新時には公認会計士らが決算書と売上台帳を照合。

経営状況を把握し、トラブル防止につなげる。

 旅行会社内部や外部から不正に関する通報を受け付ける第三者機関の窓口も新たに設置。
内容が悪質と判断すれば、同庁が調査に乗り出す。

同庁幹部は「適切な募集方法と健全な経営を徹底させることで再発防止につなげたい」と話している。

▼観光庁がまとめた消費者保護策のポイント
・旅行代金の早期支払いをあおるなど不適切な募集広告の禁止

・前払い金の使途など消費者への情報開示の指針作成
・決算書など書類確認のチェック体制の強化

・旅行会社の不正の通報を受けつける第三者機関の設置
・弁済額の引き上げ


●関連日経記事
:2017年3月27日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 法務・犯罪「格安ツアー会社、航空券発券トラブル」=観光庁が事実調査=』(3月26日付)

◆父さんコメント:

 行政とは所詮泥縄。

行政のせいにするのは無責任でもある。
各個人は身の回りにあるリスクを常に意識し自己防衛を計るより対策はない。

企業の破産申請(=倒産)と残務整理後の弁済率(=債権額に対する補償率)についても知っておこう。

一般的には、弁済率が10%を超えれば珍しいともいえる。
たいていは5%前後で、とても補償額といえるものではない。

「君子危うきに近寄らず」が生きる知恵ともいえる。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 社会「高松市に空き家相談員」=宅建士、無料で10月から=

2017年08月05日 10時31分09秒 | 社会
日経新聞 2017年8月2日(水) P.31 四国経済面
『高松市に空き家相談員』=宅建士、無料で10月から=

『活用や解体 きめ細かく』

 高松市は空き家の所有者がその活用や管理について無料で相談できる「空き家相談員」制度を創設し、10月から運用を始める。

市内の不動産業などで豊富な実務経験を持つ宅地建物取引士(宅建士)が相談に応じる体制を整える。

四国では主に県が空き家解消策を主導してきたが、地域に密着した街の不動産業者と連携しより細やかな対応を目指す。


 市は香川県宅地建物取引業協会(高松市)、全日本不動産協会香川県本部(同)と連携し、両協会に加盟する市内の不動産取引業者のうち、5年以上の実務経験など条件を満たした宅建士を無報酬の相談員とする。

市の空き家対策などに関する研修を経て相談員名簿に登録する。
同様の制度を導入済みの京都市や千葉市を参考にした。

 両協会によると有資格者は計800人近いという。

相談を望む空き家所有者らは市のホームページでなどで公開する名簿から相談員の候補者3人まで選び、空き家の概要と共に申込書に記入して市の暮らし安全安心課に提出する。

選ばれた相談員が電話や面談で相談に応じる。

市は結果の報告を受ける。

 相談内容は空き家の活用方法の提案のほか、中古住宅市場の取引動向や修繕、解体、管理方法に関する情報提供などを想定する。

 売買や賃貸、修繕・解体などに関する具体的な依頼は、料金が生じる旨を十分説明したうえで不動産取引業者としての正式な契約に切り替えることも認める。

 市には空き家に関して年間200件以上の相談がある。
しかし、問題解決のノウハウがなく、専門家の紹介もできないため対応に限界があった。 

実務に精通した不動産業者に気軽に相談できる仕組みを導入し、活用できる空き家は流通させ、老朽した物件は解体して土地を生かすなど、実効性のある対策を促す。

 2014年時点の調査で市内には賃貸や別荘用を除く戸建ての空き家が全家屋の4%、5868戸あり、うち倒壊などの危険度が高い物件が935戸あった。

市は16年に空き家への対策計画をまとめた、新制度により取り組みを強化する。

 四国では各県が空き家バンクや相談窓口の設置などに取り組んできた。

一方、対策計画を策定済みの市町村数は高知県が3月末時点で27と8割近いものの、徳島は2、香川・愛媛は3で、市町村レベルでもさらなる対応が求められている。


▼空き家
 総務省の住宅・土地統計調査によると2013年時点での全国の空き家は約820万戸。

総住宅数の13.5%を占めた。

都道府県別の空き家率(別荘などを除く)は17.2%で首位の山梨に続き愛媛が16.9%、高知が16.8%、徳島・香川が16.6%で四国が上位だ。

 国は倒壊の懸念や衛生上の問題などがある「特定空き家」に立ち入り調査や所有者への是正の指導・勧告・命令、強制撤去も可能にする空き家対策特別措置法を15年に全国施行した。


●関連日経記事
:2016年3月4日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 社会「空き家急増 商機に」=「四国創生」 人口減に挑む ③=』(2016年3月3日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 国際「イラク、シリア: 戦後の利権目当てに各国の代理戦争激化」=中東、混迷の時代へ=

2017年08月05日 09時19分54秒 | 国際
日経新聞 2017年8月2日(水) P.19 マーケット総合2面
連載コラム『大機小機』

『混沌の時代』

 トランプ氏の米国大統領就任からわずか半年。

これほど世界の構図が変わるとは思わなかった。

 昨年末の本欄で、米国第一主義を掲げるトランプ氏の登場によってグローバル化を基軸とした戦後システムが大転換する可能性について触れた。

その後の変容振りは想定を大きく超えている。

 第1に、トランプ政権の議会対策の失敗や政権運営の混乱で国際政治における米国の存在感が急激に失われた。

第2に、北朝鮮が専門家の予想をはるかに超えるスピードで米大陸を射程に収める大陸間弾道ミサイル(ICBM)を完成させようとしている。

第3に、国内では歴代最高水準を維持していた安倍晋三政権の支持率が7月入って最低水準にまで急降下した。

 最近、「米国抜きの世界」といわれるようになったが、米国ばかりでなく、中東・アフリカからの難民急増問題に加え、英国の離脱問題で域内結束にきゅうきゅうとしている欧州連合(EU)も対外的な影響力を急速に低下させている。

少なくとも200年続く欧米支配の潮目が明確に変わったといっていい。

 欧米メディアで最近、イラクへのイランの浸透ぶりが報じられている。
イラクは国民の大部分がイスラム教シーア派。

ところが長期間独裁支配したフセイン元大統領とその一派、その後、主要都市モスルなどを拠点にした過激派組織「イスラム国(IS)」はスンニ派に属する。

 これらスンニ派勢力の後退の跡にシーア派のかってのペルシャ帝国、イランが浸透している。

マーケットはイラン製品であふれ、イラク政府高官(=スンニ派のフセイン政権崩壊後は、シーア派が多数を占める)の多くはイランを歓迎している、というのだ。

 イランばかりではない。

トルコ、ロシア、中国といった欧米支配以前の世界帝国がそれぞれに影響力を強めようとしているようにみえる。

そこに極東の小国(=北朝鮮)が突然、強力な軍事力をもって表舞台に登場した、ということになろう。

世界は「混沌(こんとん)の時代」に突入したといっていいだろう。

 日本はどう対応すべきか。

当面、米国、中国、ロシア、韓国と協力して北朝鮮を暴発させないことが対外政策の柱にならざるをえない。

安倍首相の積極的な外交姿勢に期待する。
内閣改造に当たりこの点を重視してほしい。

(一直)


●関連日経記事:2016年11月12日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」t投稿記事参照
 日経新聞 政治「米外交、単独主義強まる」=「トランプショック」=米政治学者 イアン・ブレマー氏(2016年11月11日付)

◆父さんコメント:
 8月2日の「私の履歴書」=高村正彦氏=の中に「内政の失敗は内閣の交代で済むが、外交の失敗は国が亡びる」との言葉が紹介されていた。

 共産党独裁国家であり経済大国にのし上がった中国は強権国家を目指しているし、軍事独裁国家の北朝鮮、同じく軍事大国で領土拡張主義政策をとるロシアに囲まれている日本。

 軍事大国の米国も経済不振から対外コミットメントの見直しに入った。
早晩日米同盟も再定義が議論されることになろう。

トランプ政権が倒れても、その方向性は変わらないだろうがその経済規模は(縮小していくとしても)今後も維持していくのは間違いないだろう。

 日本はEUとの連携を深め、徐々に米国一辺倒の外交から方向を転換すべき時期に来ている。

 グルジアやウクライナにならないためには「とりあえず」「当面の方針として」などと短期の思考ではなく、「群雄割拠の混乱の時代を生き抜くための長期戦略」を政権が時間を掛けて立案し、それを数十年かけて実行していく長期の安全保障政策が必要になってきている。

そのための基盤が、長期安定政権であることの重要性を改めて指摘したい。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 国際「中国、ブログ1000件超閉鎖」=党大会控え言論統制強化=

2017年08月05日 08時38分38秒 | 国際
日経新聞 2017年8月2日(水) P.9 国際2面
『中国、ブログ1000件超閉鎖』=党大会控え言論統制強化=

 中国のニュースサイト大手、捜狐や謄訊控股(テンセント)など4社は1日までに、合計で1000以上のブログなどのアカウントを閉鎖した。

中国メディア(=国内で放送されるテレビや新聞)の大半は共産党の「喉と舌(代弁者)」と位置づけられるため、国民の多くはブログなどを情報収集の手段としている。

今秋の共産党大会を控えて言論統制を強化する中国当局の狙いが透ける。

 北京市インターネット情報弁公室は7月中旬、利用者がブログなどのアカウントを開設して自由に自分の意見を表明したり、写真、動画を掲載できたりするサービスの運営企業大手7社の責任者を招集した。

その場で「デマや低俗な情報を流している」と判断したブログなどの閉鎖を指示。
4社が1日までに対応状況を公表した。

 ニュースサイトが主力のブログも運営している捜狐は「当局から政策を曲解し、党や国の歴史を歪曲(わいきょく)する内容があるとの指摘を受けた」として、637件のアカウントの閉鎖を公表。

テンセントは198件の閉鎖と107件の停止を発表した。

ニュースのまとめサイト「一点資訊」を運営する企業は92件を閉鎖し、673本の文章を削除。

ニュースサイト「今日頭条」を運営する企業は51件を停止した。

 中国では全国人民代表大会(全人代)など大きなイベントの開催時や天安門事件が起きた6月4日の周辺などに、社会問題に関わる弁護士や作家などのブログが一時的に発信停止になることは多い。

しかし、1000件を超えるアカウントが一斉に閉鎖されることは極めて異例だ。

 中国政府は6月1日にインターネット安全法を施行した。

今秋には最高指導部が大幅に入れ替わる党大会が控えていることから、中国は国内のネット規制を回避するアプリを利用できなくなるように取り締まるなど言論統制を強めており、今回のブログの一斉閉鎖もその一環とみられる。

▼中国当局はネット規制を強化している
【2010年】
・米グーグルが自主検閲を撤廃し、中国市場から事実上撤退
・携帯電話の利用に実名制導入

【12年】
・交流サイト(SNS)の利用に実名制決定

【14年】
・無料対話アプリLINE(ライン)の中国利用に障害

【15年】
・通信に施す暗号の提供などを義務付けた反テロ法が成立(=共産党・政府はいつでも通信をのぞき見できる暗号の提供を全ネット企業に義務づけしている)

【16年】
・ネット中継に事前審査などを義務付ける新制度導入

【17年1月】
・米アップルのアプリ販売市場「アップルストア」の中国版で米紙ニュヨーク・タイムズのニュースアプリ削除

・中国当局の許可を得ないVPN(仮想私設網)の取り締まり強化

【同年6月】
・ネット空間での統制を強化するインターネット安全法を施行

【同年7月末】
・アップルストア中国版でVPN販売停止

【同年8月】
・1000以上のブログのアカウント閉鎖が明らかに

(北京=多部田俊輔記者)


●関連日経記事:2017年7月2日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 国際「中国、国家情報法を施行」=情報統制を強化=』(6月29日付)


『党が絶対的指導』=習主席、軍90年式典で忠誠求める=
 中国共産党は1日、人民解放軍の創設90年を記念する式典を北京の人民大会堂で開いた。

習近平国家主席は演説で「軍に対する党の絶対的な指導を堅持しなくてはならない」と述べ、党への忠誠を求めた。

「領土主権と海洋権益を断固守る」とも述べ、目標とする「強軍」建設を進める考えを示した。

 習氏は「一片の領土も中国から分裂させることを許さない」と強調。
台湾独立志向をもつ民進党の蔡英文政権や香港の独立派をけん制した。

10年前の創設80年式典には江沢民元国家主席ら引退済みの長老が出席したが、今回は胡錦涛前国家主席、江氏の姿は確認されなかった。

 習氏は7月30日に、内モンゴル自治区の演習場で軍創設記念日に合わせた初の大規模軍事パレードを実施。

軍掌握を内外にアピールしている。

(北京=永井央紀記者)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加