日経新聞 英語『英語習得を阻害している「神話」』=NHKラジオ「実践ビジネス英語」講師 杉田敏氏=

2017年09月16日 05時08分18秒 | 英語
日経新聞 2017年9月15日(金) P.33 経済教室面
連載『私見卓見』

『英語習得を阻害している「神話」』=NHKラジオ「実践ビジネス英語」講師 杉田敏=

 日本の語学ビジネスの市場規模は約8700億円と推定されている(矢野経済研究所調べ)。

語学学校や学習材料、語学周辺ビジネスなどを含めて日本人が語学学習に投資する年間の総額で、大部分は英語ビジネスと考えられる。

 ところが、英語を母語としない人たちを対象とする英語能力測定試験TOEFLのスコアにおいて、日本人の平均点は世界でほぼ最下位のグループに属している。

 多大な投資をしながら費用対効果の悪い原因は何か。

文部科学省の責任や教師の質を挙げる識者もいるが、最大の元凶は学習者自身の「甘えの構造」だ。

 英語をある程度モノにするには最低2000時間の学習が必要だといわれる。

英会話学校に週1、2回行ったくらいでは上達しないのは当たり前である(=1回/週、1時間英会話学校に通って年間でたった52時間にすぎない)。

学校の音楽の時間にピアノを習っただけでピアニストになった人はいない。
さらなる自助努力が必要だ。


 ちまたには「楽しみながら」「知らず知らずのうちに」「涙なしに」など、簡単に英語をマスターできるような暗示を与える題名の本や教材、語学学校などの宣伝文句が氾濫している。

しかし、こうした「神話」に惑わされてはならない。

ただ「シャワーのように」英語を聞いていたのでは、どんなに長時間行っても効果が上がるはずはない。

 語学の勉強は決して楽ではない。
学習機会や道具を手に入れるにはお金が必要だ。


勉強の時間と空間はどこかで作り出さなくてはならない


 アスリートは「サンマ(=3間)」という戦略をよく使う。
「時間、空間、仲間」の3つの「間」を利用して努力することである。


かっては海外赴任が決まれば、語学学校に通うのが通例だったが、今では外国語トレーニングソフトウエアを渡さ回るケースも多い。

空いている時間をうまく利用して学習せよ、ということだ。

 最新技術の利用も欠かせない。

多くのスマートフォンには音声認識のソフトやアプリが組み込まれているので、それらを相手に話しかけてみれば、自部の発音の弱点を知ることもできる。

 プレゼンテーションの模様を録画した動画アーカイブである「TED」や映画も効果的に利用できるし、オンライン英会話も人気だ。

英会話教室を運営するイーオンは最近、仮想現実(VR)対応の英会話学習ソフトを発表した。

まだ初歩的なものだが今後が期待できる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 当欄は投稿や寄稿を通じて読者の参考になる意見を紹介します。

〒100-8066東京都千代田区大手町1-3-7日本経済新聞社東京本社「私見卓見」係またはkaisetsu@nex.nikkei.comまで。

原則1000字程度。
住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記。

添付ファイルはご遠慮ください。

趣旨は変えずに手を加えることがあります。
電子版にも掲載します。


●関連日経記事:2017年1月18日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 英語『英語を「話す」と「書く」の溝』=立命館大学准教授 山中司=』(1月17日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語「部門の枠超え知見共有」=「私の課長時代」 第一三共社長 真鍋淳氏=

2017年09月14日 01時28分56秒 | 英語
日経新聞 2017年9月12日(火) P.14 企業1面
連載『私の課長時代』

『部門の枠超え知見共有』=第一三共社長 真鍋 淳氏=


◆真鍋淳社長(63)は新薬の承認申請を効率的に進めるため、ある提案をした。

 優れた技術や製品があっても、その良さが第三者に伝わらなければ意味がありません。

日本の製薬会社の研究所は疾患ごとに承認に向けた戦略を立てており、蓄えた知見が共有できていませんでした。

縦割りの弊害です。

課長職ながら研究所長に直談判(じかだんぱん)し、部門の枠を超えてノウハウを共有する会議を作りました。

 人材の流動性が高い欧米では承認申請手続きなどのノウハウは個人にありますが、終身雇用型の日本企業は組織の中で知見を共有しやすい環境にあります。

欧米のメガファーマに勝る強みを生かすことが会議を立ち上げた理由です。

部下には自らの経験を組織内で共有するよう促し、その上で自分の力を発揮するよう言い聞かせました。

◆安全性研究の責任者として挫折も経験した

 2000年に糖尿病薬「トログリタゾン」が副作用を理由に発売中止となりました。
特異的な体質でのみ副作用が発現するため、治験段階では見抜けませんでした。

失敗を繰り返さぬよう、徹底した検証が必要でした。
上層部に頼み込み2年に渡り調べました。

 検証の結果、ある代謝物が障害を誘発するとの仮説を導きました。
その成果は代謝物によるリスクを事前に測る手法として結実し、今も使われています。

 03年には米国駐在となり、米食品医薬品局(FDA、=泣く子も黙る許認可権限を一手に握る部局)と交渉して治験開始の承認を得るための組織立ち上げを任されました。

 膨大な申請書の3割は安全性にかかわる事項です。
現地で専門家を雇い、業務に当たりました。

米国は能力勝負の世界です。

得意ではない英語を駆使し、徹底した議論を通じて相手に認められ、良い関係を築きました。

FDAは意義ある話は表現が拙(つたな)くても耳を傾けてくれました。
米国の強さの源泉を実感しました。


◆帰国後、第一製薬との統合作業を進めた。

 05年に安全性研究所長として帰国し、研究開発組織の統合案を練る協議に参加しました。

第一製薬とは研究所同士で交流がありました。

同じ単語でもイメージする物が違うなど両社の壁もありましたが、互いの得意分野を融合することで、研究の幅が広がりました。

 振り返ると大型薬が多く生まれ、挑戦できる環境があったことは幸運でした。

その時の経験を次に引き継げるように、上司や先輩として良きお手本を示すことが大事と考えています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
『あのころ』
 00年代に入ると大型薬の特許切れが相次ぐようになり、国内でも大型再編が相次いだ。

02年に中外製薬がスイス・ロッシュ傘下に入る。
05年にはアステラス製薬が誕生。

三共も第一製薬との統合を決めた。
海外での大型買収も動き始め、国際競争が強く意識されるようになった。


●関連日経記事:2017年9月8日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 経営「保護主義かわす小国企業」=ネスレ、真露のマーケティングに読む=』(9月6日付)

●関連日経記事
:2017年9月12日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「変わる米国 変わらぬ米国」=新しいことにチャレンジする「フロンティア精神を持つ起業家」とそれを容認する社会常識=』(9月9日付)

●関連日経記事:2017年5月23日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 英語「英語学ぶ意義 先輩に聞く」=発音より中身が重要/異言語難しくて当然=』(5月22日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語「実況 アリスと名文の国」=キャロルの児童文学 原文を精読する楽しさ教える 山口学芸大学・下笠徳次教授=

2017年08月11日 06時47分30秒 | 英語
日経新聞 2017年8月9日(水) P.40 文化面
『実況 アリスと名文の国』=キャロルの児童文学 原文を精読する楽しさ教える 下笠 徳次=

 「賢い」を英語で表現したい時、ぱっと浮かぶ英語は何だろうか。
「clever」それとも「wise」?

    ◆    ◆

「児童文学の奥深さ」
 私は大学院を出て研究の道に入って以来、ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」を英英辞典を引きながら精読して読むことを大学生に教え続けてきた。

特別支援学校での授業を引き受けたことがきっかけとなり、今春には実況中継形式の対訳本もい自費出版した。

 この本の中でも詳しく紹介したがキャロルは「賢い」をどう表現したか。
主人公である7歳の少女アリスについてキャロルは必ず「wise」を使った。

「clever」は、机の上の学問がよくできること。
いわゆるペーパーテストで高得点を取る場合。

wiseは、あいさつをしたり、会話中に雰囲気が悪くなると話題を変えようとしたりと大人顔負けの立ち居振る舞いをする利発で利口な様子を表す。

 2作品を翻訳はもちろん原文で読んだ人もいるだろう。
高校2年の英語力があれば大意をつかむことができる。

しかし、文章の構成や単語を一つ一つ丁寧にみると、書かれた英語がいかに洗練されているかがわかる。

こうした深い理解にも英英辞典は役立つのだ。

 キャロルは数学講師で、あいまいな表現を用いることなく、文章は理路整然としている。

「不思議の国」は7歳の少女アリスに向けて書かれたために教育的配慮がなされ、「鏡の国」はさらに推敲(すいこう)を重ねたことで名文になった。

たかが児童文学、されど児童文学だ。

    ◆    ◆

「辞典引き読み解く」
 では、英語文学を真に鑑賞するためにはどうすればいいか。

英語の辞典を使うのが一番というのが私の哲学。
言葉の壁がなくなるのだ。

 英語の辞典は百花繚乱(ひゃっかりょうらん)だが、オックスフォード英語辞典(OED)が最も信頼できるよりどころといえる。

ただ、引くのは至難の業(わざ)。

そこで重宝するのが小型で良質なポケット・オックスフォード辞典(POD)と、現役高校生になじみ深いロングマン現代英英辞典(LDOCE)。

これらを参照すれば、読む度(たび)に新たな発見が待っている。

 例えば「不思議の~」の第7章「A Mad Tea-Party(おかしなお茶会)」の「tea」に関し、PODは「植物としての乾燥した茶葉」の説明から入り、複合語の列挙、「お茶にしませんか?」は「軽い食事にしませんか?」と同義であると解説する。

豊かなtea文化を持つ英国ならでは。
お茶の概要を知ることで深い読み解(と)きが可能になる。

    ◆    ◆

「特別支援学校で授業」 
 私は大学の専門課程では国文学専攻だった。

3年生の時に受けた著名な英文学者の講義に魅了され、教授を追いかけるように広島大大学院に進学。

アリス2作品と運命的な出会いを果たした。

言葉の起源に関心を持ち、多くの英語の語源であるラテン語を学びつつ、言葉の意味を突き詰める研究を続けてきた。

 2作品を英英辞典で精読する講義を続ける中、数年前、故郷、鹿児島の知り合いの特別支援学校の校長から「アリスを好きな生徒がいる。 授業をしてくれないか」と呼ばれた。

実は私も30代で交通事故に遭い頭を強打、左耳がほとんど聞こえず、右耳に補聴器をつけ、読唇術で意思の疎通をはかっている。

 障害のある子供がアリスの話を夢中になって聞く姿に心を動かされた。
耳が聞こえなくとも私の授業を”体感”して欲しいと思い、アリス本を書こうと決意した。

 対訳本は通常、見開きの左側に原文、右側に邦訳が記され、注釈が脚注として示してあるが、目指したのは授業の再現。

原文を記し、その流れで注釈を挟み、また原文を掲げ、注釈を入れる。
目の前で授業が繰り広げられているような実況中継形式にした。

 2作品の授業をまとめた試し刷り300セットはあっという間に品切れに。
読み手は高校生から大学生、社会人へと広がった。

受験英語の影響か、速読が励行され、精読はないがしろにされている。

しかし、ある進学校の生徒から「じっくり読む面白さを知ることができた」という感想をもらい、本をつくったかいがあったと意を強くした。

 文章の真意は書いた本人にしかわからないが、百パーセントの理解に近づきたい。
それが研究者の真意だ。

名作は細部にある。
外国文学を原文で読む楽しみに気付いてもらえたら、私の使命は果たされた気がする。

▼しもがさ・とくじ
山口学芸大学教授。


●関連日経記事:2017年1月18日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 英語『英語を「話す」と「書く」の溝』=立命館大学准教授 山中司=』(1月17日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語「海外IR狂騒曲」=海外投資家とのコミュニケーションの深さに疑問=

2017年07月22日 11時23分03秒 | 英語
日経新聞 2017年7月20日(木) P.19 マーケット総合2面
連載コラム『大機小機』

『海外IR狂騒曲』

 株主総会シーズンが終わり、多くの上場企業の役員たちが海外IR活動に奔走している。

いつ頃からだろうか、外資系投資銀行に促され、あたかも遣唐使のごとく日本企業のトップたちは、ニューヨーク、ボストン、ロンドン、エジンバラなど投資家の集積地を定期的に訪れるようになった。

 そもそも投資銀行業務とは投資家をどれだけつかんでいるかに左右される業務だ。

商業銀行業者の「顧客」が個人や法人であるのに対し、投資銀行業者にとっての「顧客」はヘッジファンドや年金基金などの投資家になる。

つまり、投資銀行業者にとって、企業トップをIR活動と称し海外旅行に連れ出すのは、「顧客」に「商品」を見せ品定めさせる目的がある。

 海外IR旅行はだいたい1週間から2週間。
時差ボケの中、毎日4~5件の面談をこなし夕刻には次の都市に飛ぶ強行軍だ。

当然、面談は英語であり、英語のできないトップには、通訳や随行者が付く。
中には大名行列のような集団すらある。

通訳を介すると議論の量は、自ら英語で面談をこなすトップの半分以下になる。
日本の大企業のトップの多くがこのパターンだ。


 投資家の選定から旅程管理まで行う投資銀行の中には、「商品」の体調を整えて投資家に臨んでもらえるよう、「外国の食事は口に合わない」というトップのため、電気炊飯器を担いで随行するものまでいるという。

そして、自分たちの大事な投資家には最高経営責任者(CEO)を連れて行き、そうでないところにはランクの低い役員を割り振る。

美術鑑賞の好きなCEOのスケジュールには、美術館見物を滑り込ませる。

 この季節は、投資銀行業者にとって、「商品」を確保し、投資家に売るための重要な季節なのである。

 海外投資家との議論には、当該企業の重要な経営課題や財務戦略に関する質疑のみならず、日本政府の政策や政治情勢に関する意見交換なども含まれる。

何より、投資家にとっては、経営者の資質や説明能力を評価・判定する機会である。

各社の海外IR活動の集積が、海外投資家コミュニティーにおける我が国の産業や政策への評価につながる。

 さて、今年はどのような評価を得て、それがどのように株式市場に反映されるのであろうか。


(万年青〈おもと〉)


日経新聞 2017年7月21日(金) P.40 文化面
連載『私の履歴書』=日本ガイシ特別顧問 柴田昌治(しばた・まさはる) ⑳=

『トップが変革 株主重視』=「ROE改善」掲げて工場行脚(あんぎゃ)=

「社長就任」

 「彼は向こう傷も背負ってる。 そこが信頼できる」。

 1994年5月。
社長交代記者会見で前任の小原敏人さんは私をこう紹介した。

確かに私の会社人生は順風満帆からほど遠い。
私も抱負を問われ、例によって生意気に応じた。

「前任者と同じことをやるなら社長が代わる意味がない」。
入社以来、同じ畑を歩んだ兄貴分の小原さんが横で苦笑していた。

 社長候補の本命ではなかった。

それでも役員になってから10年も経つと「万が一、トップになったらこれをやってみたい」という変革のイメージは誰でも思い描くだろう。

 私にとってその一つが当社を含む日本企業に欠落していた「株主重視の経営」だった。

 そのための経営指標として前面に掲げたのがROE(株主資本利益率)だ。
株主から預かった資本をいかに効率的に使って利益を生み出しているかを示す。

今では定着した指標だが、20年前はそうでもなかった。
なにしろROEの改善に逆行する株式持ち合いが当たり前の時代だった。

 私は就任直後からすべての工場に出向き、全ての従業員に直接説いた。
「リターン・オン・エクイティ」。

マジックで白板に書き出した横文字をどこまで理解してくれたかはわからない。

「とにかくROEというのが世界共通の企業の成績表なんだ。 うちは10%を目指すんだ」と訴えた。

 生産現場に通いつめたのにはもう一つ理由がある。
経営効率化には「在庫は悪」という意識を徹底して根づかせる必要があったからだ。

 例えば1本1億円の碍子(がいし)の受注が5本あると、不良品が出た場合に備えて1本余計に作って在庫にしていた。

 「これまで不良品が出たことがあるのか?」と問うと、「出荷前の検査体制が徹底しているのでそうした事態はありません」。

無駄な在庫の確保をやめさせた。

 次いで検査部門。

「検査段階ではねつけた製品はあるのか?」と聞くと、「生産体制がしっかりしておりそうした例はありません」。

検査部門の縮小に踏み切った。
無駄に温存されていた老朽設備も一時的な損失覚悟で一掃した。

 海外投資家回りも自分で乗り込んだ。
ニューヨーク→ロンドン→エディンバラ→チューリヒを1週間で回るような強行軍。

だが「碍子で世界一というが、なぜこんなに利益率が低いのか」。
耳の痛い話を聞けるのは貴重である。

 うちの株を買うかどうかを検討している投資家が重視するのは過去や現在ではない。
「将来の成長性」だということも再確認した。


売上高に占める新製品の割合を「常に30%以上に維持する」。
こんな公約を打ち出した。

 94年に解禁した自社株買い・償却ではトヨタ自動車などとともに第1陣に加わった。
もちろん当社はトヨタとは立場や体力が異なる。

取締役会でも「株価にどれほどの効果があるのか」と反対が出た。

 だが「余裕資金があれば株主に返すのが当然だ」と押し切った。
8年の社長在任中に、約2割に相当する約800億円の自社株を消却した。

外国員持ち株比率は2倍の16%まで高まった。

 私自身は昔も今も米国流経営を金科玉条のように信奉しているわけではない。
むしろ多くの問題点を抱えている。

ただし、会社の所有者である株主への向き合い方には学ぶべき点あるのは明らかだ。


●関連日経記事
:2017年5月23日グー・ブログ「息子たちに読んで欲しい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 英語「英語学ぶ意義 先輩に聞く」=発音より中身が重要/異言語難しくて当然=』(5月22日付)

●関連日経記事:2013年5月14日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経営「いつの世も輝き続ける超優良企業 3M」=新製品比率40%を目標に=』(2013年5月14日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語「英語学ぶ意義 先輩に聞く」=発音より中身が重要/異言語難しくて当然=

2017年05月23日 23時17分55秒 | 英語
日経新聞 2017年5月22日(月) P.17 18歳プラス面
『読む!ヒント』=編集委員 木村恭子=

『英語学ぶ意義 先輩に聞く』=発音より中身が重要/異言語難しくて当然=

 「英語はビジネスに必要」。

グローバル時代の名のもと聞き飽きた感があるほどに当然のように語られる。

しかし読者の中には「日本語翻訳された情報で事足りる」「海外で働くつもりはない」と心の中でつぶやいている人もいるだろう。

「英語を身につける意義」が胸にストンと落ちないならば、グローバルに活躍している「先輩」の半生に自分自身を重ね合わせてみてはどうだろうか。

『意思疎通に必要』

 なにも、海外で働くことだけがグローバルではない。

外資の日本法人や英語公用語化をうたう日本の会社で世界を股にかけ働いているビジネスパーソンも多い。

 たとえば、高岡浩三は『世界基準の働き方』で海外への留学や勤務経験がほぼゼロにも関わらず、世界有数の多国籍企業ネスレの日本法人で、初めての生え抜きの日本人社長に上り詰めた自身の働き方を振り返る。

 「最低限の英語力は必要だ。 英語が話せなければコミュニケーションをとる術(すべ)がない」と、世界で最も多くの人が国際共通語として使っている英語の重要性を自らの体験に基づきつづっている。

ただ、「英語が話せれば、世界で通用するのか」との問いに対しては「No」だ。

英語の単語を知っている、発音がきれいーーというだけではビジネスの世界では通用しない。

 「英語が話せる」ことに「プラスα」すべき要素がいくつかあると思うが、ここで注目したいのは、電通の人気コピーライター、梅田悟司が『「言葉にできる」は武器になる。』で指摘する「伝える中身」の重要性だ。

 英語をこれになぞらえると、「英語で何を伝えたいか」が自分できちんと把握されていなければならない、ということになる。

日本コカ・コーラの缶コーヒー「ジョージア」の広告「世界は誰かの仕事でできている。」など多くのヒット作品を手がけてきた「言葉で伝えるプロ」は、「伝わる言葉」を生み出すためには「自分の意見を育てるプロセスが重要」とも説く。

 英語で伝える中身の「今年ならでは」のテーマとして、5月3日に施行から70年を迎えた「日本国憲法」をオススメしたい。

実は憲法には英語版が存在する。

現行の憲法は、GHQ(連合軍総司令部)が英語で起草した条文を日本側が大幅に修正して出来上がったものだが、その後、英語版も作成された。

『ニュアンスに違い』

 日本語の憲法の条文と英語版とを比較した。

畠山雄二と池上彰の『英語版で読む日本人の知らない日本国憲法』を読むと、両者の表現はところどころに微妙なニュアンスの違いがあることがわかる。

九条にもあった。

日本語の憲法では、国が放棄するのは「国連の発動たる戦争」とあるが、英語では「war as a sovereign right of the nation」と表現され、理論言語学者の畠山は「日本が自ら進んで主体的に行う戦争」と訳し、「自発的に起こす戦争は放棄するが、それ以外の戦争は許されると理解できてしまう」と指摘する。

 この日本語と英語間のギャップは、ある意味、必然ともいえる。
日本語と英語は文法の違いなどが多く、翻訳が極めて難しい言語同士だ。

ただ、恋愛を含めた人間関係では、ギャップが大きいほど相手への関心を抱きやすいといわれるように、異言語としての英語を意識しすぎて避けがちな人は、英語そのものに興味をもてば、そのギャップを埋めやすいかもしれない。

 英語学者の寺澤楯は『英語の歴史』で、5世紀半ばにブリテン島の一部でしか話されていなかった英語が世界語となるまでを概観し英語の未来像を予測した。

発音やつづり、文法の変化を取り上げているが、近著『英単語の世界』では、単語にフォーカスした。

 一つの例を挙げると、「stock」が「資本」や「株」を指すようになったのは17世紀からで、もともとの意味は「幹」や「切り株」。

「幹から次々に新たな枝が出てくることから、次々に利益を生み出すもと」に変化したとのこと。

英単語の意味が変化する要因の分類は、絵単語を効率よく覚えるのに役立ちそうだ。

 さらに英語のハードルを下げるには、エンターテインメントの要素を取り入れるといい。
言わずもがなだが、英語は言葉。

言葉は使うためにある。
英語を使えるようになるための入り口はいろいろだ。

会えない人や知らないことを本で学びながら、英語の世界観を広げていってほしい。

▼エンタメ感覚のオススメの3冊
①『爆笑問題・パックンのニュースで英語を学ぶ本』(爆笑問題、パトリック・ハーラン)…毒のある時事ネタのお笑いを英語で

②『知っても偉くないUSA語録』(町山智浩)…米国の「いま」を知る流行の英単語

③『バイリンガール英会話』(吉田ちか)…動画対応のエッセー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 コラム「読む!ヒント」は随時掲載します。


●関連日経記事:2016年6月14日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 英語「ネーティブ英語は必要ない」=伝わる英語、聞ける英語習得を目的に=』(2016年5月24日付)

●関連日経記事:2016年8月28日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 英語「英語学習も日経におまかせ」=アプリや電子書籍で弱み克服=』(2016年8月21日付)

●関連日経記事
:2013年1月3日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経営「チャレンジしてこそ成功が」=ソフトバンク社長 孫正義氏=』(2012年12月29日付)

●関連日経記事
:2017年2月8日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 自己啓発「他人と違う道 選んで勝つ」=貧乏にコンプレックス タレント「パックン」こと=』(2月6日付)

●関連日経記事
:2013年10月1日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 経営「世界のネスレ なぜ強い」=”インターナショナルスタッフ”は母国を捨てる覚悟が・・=』(2013年9月30日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語『「声かけ」が観光立国支える』=国際大学教授・米国弁護士 城所岩生=

2017年03月21日 10時28分19秒 | 英語
日経新聞 2017年3月20日(月) P.16 経済教室面
連載『私見卓見』

『「声かけ」が観光立国支える』=国際大学客員教授・米国弁護士 城所岩生=

 2016年に日本を訪れた外国人観光客の数は2400万人に達した。

1000万人の大台を超えたのが13年だったことを考えると驚異的な伸びだ。

 急増する外国人観光客のニーズに合わせ、通訳ガイド制度が17年度にも見直され、通訳案内士の国家資格がなくても案内できるようになる。

観光案内となると資格がなくても一定の語学力が求められるが、それほど語学力がなくとも外国人観光客を支援できる方法がある。

行き先を探す観光客を見かけたら「Any help?」と一声かけることである。

正しくは「Do you need any help?」だが、語尾を上げれば「Any help?」で十分通じる。

十中八九、回答は「Yes」である。

 東京メトロ丸の内線の西新宿駅そばの牛丼店の前を通りかかったら、2組の中国人カップルが道を探していた。

見せてくれたメールにあった宿泊先に電話して分かったのは、宿泊先の最寄り駅は都営地下鉄大江戸線の西新宿5丁目駅だった。

駅のそばに同じチェーンの牛丼店があった。

地下鉄でわずか2駅とはいえ乗り換えが必要で、海外旅行用の大きいかばんを持っていたのでタクシーに乗せた。

 夜になっても宿泊先にたどり着けず、途方に暮れていたようなので、声をかけて良かったと思った。

こうした声かけは長年住んだ米国から帰国した04年から続けており、よほど急ぐ時でない限り、外国人観光客を見たら一声かけるようにしている。

 筆者も乗り換えで使う新宿駅は世界一の乗降客数を誇るだけあって、西口から東口方面へ行くのも簡単ではない。

JR駅構内を通り抜けるのが一番の近道だが、入場券が必要になる。

目的地によっては迂回ルートを使い分けなければならず、しかも新宿の名のついた駅も数多くある。

説明は大変だが、これまでの経験ではアジア系観光客でも英語でなんとか通じた。
これも「Any help?」の声かけを勧める理由である。

 政府は14年、外国人観光客数を20年に2000万人にする目標を掲げたが15年にほぼ達成し、16年3月に目標を4000万人、30年6000万人へと引き上げた。

 この低成長の時代に目標の前倒しが必要になるような成長産業は他に見当たらない。

20年の東京五輪・パラリンピックという追い風も生かし、観光立国を国民運動にするためにも「Any help?運動」を提案したい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 当欄は投稿や寄稿を通じて読者の参考になる意見を紹介します。

〒100-8066 東京都千代田区大手町1-3-7日本経済新聞社東京本社「私見卓見」係またはkaisetsu@nex.nikkei.comまで。

原則1000字程度。
住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記。

添付ファイルはご遠慮ください。
趣旨は変えずに手を加えることがあります。

電子版にも掲載します。


●関連日経記事
:2017年2月10日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 開発「物流危機、製・配・販の連携で防げ」=米アマゾン「顧客第一」経営のすごさ=』(2月9日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語「昼夜なし タフな取引業務」=「私の課長時代」 昭和シェルCEO 亀岡 剛氏 (上)=

2017年02月09日 05時31分40秒 | 英語
日経新聞 2017年2月7日(火) P.29 キャリアアップ面
連載『私の課長時代』=昭和シェル石油CEO 亀岡 剛氏(上)=

『昼夜なし タフな取引業務』=苦労した英語、簡潔・明確なプレゼンで乗り切る=

◆昭和シェル石油の亀岡剛グループ最高経営責任者(CEO、60)は入社13年目の1991年に製品貿易部海外2課に配属された。

「稼ぐ」ことを宿命づけられたタフな毎日が待っていた。


 担当したのはナフサなど石油製品のトレーディングで文字通り、世界中に点在する石油製品を1ドルでも安く買い付け、顧客に販売することが任務です。

まず仕組みを理解するために、先輩たちが購入した製品を目的地まで運ぶ船を手配する仕事から始めました。

 例えばナフサのトレーディングは、日本や中国、韓国などの化学メーカーに売り込むため、中東やアジアの売り手と交渉。

まず、中長期で安定して契約する分を確保します。

その上で過不足分を目まぐるしく価格が変動する市場で短期間に売買し、いち早く船を手配し製品を届けます。


◆世界の時間に合わせて昼夜なく働いた。


 価格の乱高下に備えて、先物市場を使いリスクをヘッジすることが重要になります。
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)は日本の深夜に場が開きます。

(業務用にFAXが普及し始めた時期で=)毎日のように自宅の電話で取引をしました。
成果は数字で突きつけられます。

つまり1年間で私はいくら利益を、あるいは損を出したのか。
やりがいはありますが、ストレスはとても大きかったです。

 「勝つ」ために最も重要なのが情報収集です。
人脈を駆使して世界から情報を集め、その上で正しく分析し戦略を立て実行する。

大事なのが結果を冷静に分析して次につなげることです。
失敗したときはないがしろにしがちですが、改善には欠かせません。


◆93年に大株主の英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルに出向する形でロンドンに転勤となる。

 まず単純に驚いたのはロンドンは世界の中心だということでした。
英国では午前中にアジア、午後に欧米の取引が実行できるのです。

当初は英語でのミーティングに苦労しました。

語学力不足をカバーするため、プレゼンでは提案したいことを最初に簡素に述べ、理由づけも明確にするよう心がけました。

 国や人種が違えば仕事のやり方も変わります。
アルジェリアから製品を購入したとき、手配した船が港で渋滞に会ったことがあります。

船長から「食料と水がなくなってきたので引き返す」と連絡が来ました。
そんなことになればまた列に並び直さなければなりません。

途方に暮れたのを今も鮮明に覚えています。

 日本では考えられないことが世界では起きます。
こうした状況を乗り越えるには経験に加え人脈が重要です。

同僚と昼食に出かけたりして人間関係を築いておけば、いざという時に助けてくれます。
ロンドンでの4年間でそうしたことも体得しました。

▼かめおか・つよし
 1979年(昭和54年)、関西学院大経卒、シェル石油(現昭和シェル石油)入社。

2009年常務執行役員、15年から現職。
兵庫県出身。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あのころ:
 
 1990~2000年にかけて、日本の石油業界は規制緩和が一気に進んだ。

96年に特定石油製品輸入暫定措置法、01年に石油業法が廃止され、石油製品の輸入などが自由化された。

石油製品の国内需要も右肩上がりで伸びた時代で、99年度には過去最高となる2億4600万キロリットルに達した。


●関連日経記事:2017年2月7日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 英語「思い込みでも行動を」=「日本人 世界で勝つには」 早稲田大学准教授 入山章栄さん=』(2月6日付)

●関連日経記事
:2013年7月11日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 一般常識「素人がしてはいけないFX取引」=損失を抱え、平均3ヵ月で退出=』(2013年7月11日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語「思い込みでも行動を」=「日本人 世界で勝つには」 早稲田大学准教授 入山章栄さん=

2017年02月07日 07時40分18秒 | 英語
日経新聞 2017年2月6日(月) P.23 特集面
連載『NIKKEI ASIAN REVIEW』

『思い込みでも行動を』=「日本人 世界で勝つには」 早稲田大学ビジネススクール准教授 入山 章栄さん=


 変化が激しく不確実な時代のなかで企業や人が生き残るためには、未体験の領域に挑戦し続けていくことがますます重要になっています。

積極的に国外市場に打って出ることも、その一つでしょう。

米国の大学院で博士号を取り、その後も約10年間現地で教鞭をとった早稲田大学ビジネススクールの入山章栄准教授に、日本人が世界に打って出て勝負するうえでの心構えを聞きました。


(聞き手はNAR編集部次長 広野彩子)


 --ピコ太郎さんの曲「PPAP」が海外で爆発的にヒットした理由に注目しているそうですね。
 「経営学者として国際戦略を研究対象にしているので、グローバルに成功した背景が気になりました。

ピコ太郎のほかの曲も全部見たほどです。

どれも面白かったですが、PPAPがヒットしたのはやはり『英語で発信したから』ということにつきます」

「『アイ・ハブ・ア・ペン』などといった簡単な英語でも、音楽に乗せて発信したことで英語圏の著名人の目に触れ、SNS(交流サイト)を通じて拡散し、世界中に届きました。

日本語では日本人にしか届きません」

「英語と表情で伝える」

 --米国で経営学の博士号を取得し、約10年間米国の大学院で教壇に立ちました。 過去に英語圏に住んだことはなく、英語が得意ではなかったそうですね。

 「当初はまったく会話ができず悲惨でした。
パーティーでも雑談ができなくて、まさに『壁の花』。

会議ではインド人の同級生が私の英語をネーティブに『アキエはこういうことを言いたいんだ』と『通訳』してくれたほどです(笑)。

しかし博士号の学生は学部生に教えなければならないので、追い詰められて猛特訓しました」

 「でも結局、仕事するうえでは英語が上手か下手(へた)かはあまり関係がなかったと思います。

例えば経営学で最も権威ある学会の会長だった欧州の著名な経営学者は決して英語が上手ではないですが、気にする人はいません。

伝えたいことがあるならば『自分は英語が下手だから』などと語学力の巧拙を気にする必要はないと思います」

 「人類には、もう一つ強力な共通言語があります。
表情などの感情表現です。

ある心理学の研究によれば、つくり笑顔や取り繕いの言葉はすべて相手に伝わるそうです。
英語と心からの感情に基づいた表情の両方があれば、言いたいことはしっかり伝わります」

 --言語の正確性にこだわり過ぎている間は、海外で行動を起こせない。

 「こんな逸話があります。

ある雪山で遭難したチームが、下山するか、吹雪が収まるまでテントに残るかで議論になった。

するとリーダーのポケットから地図が出てきて、『地図に頼れば大丈夫かもしれない』と下山を決め、無事生き延びた。

しかし麓(ふもと)で地図を見たら、まったく違う山の地図だったと。
経営学の『センス・メイキング』という概念の解説でよく使われる話です」

 「チーム全員が納得すれば、つまり『メークセンス』して『結果がこうなればいいのだ』と納得して行動すれば正確性を超越する優れた結果を出し得るということです。

不確実な環境下で正確さを気にしてすくんでいては、死んでしまう可能性だってある。
たとえ思い込みであっても、全員が納得して同じ方向を向くことが大事です(=ベクトルを合わせ)」

 「そのため、企業経営では会社のやりたいことと、社員のやりたいことのマッチングが重要です。

会社が有名だから、と入社してくるような社員ばかりになったら勝てません」

「創造性ナンバーワン」
 --つたない英語で日本人が勝負したとして、世界で支持され得るのもは何ですか。

 「日本のコンテンツ、技術には素晴らしいものがたくさんあります。

米ソフト大手のアドビシステムズが日・米・英・独・仏5カ国で実施した意識調査で『世界で一番創造的な国は』と質問したところ、全体で一番多かった回答は日本でした。

しかし回答を国別でみたとき、日本人が最も多く上げたのは米国でした」

 「市場の評価は高いのだから、もっと自信を持てばいい。
目端の利いた日本の若手起業家は、すでに米国起点で事業を起こしています。

英語圏で認められなければ市場が広がらないからです」

 「日本企業のグローバル戦略に、Nikkei Asian Reviewのようなウェブと雑誌の英文メディは強力な武器になると思います。

英語で日本人経営者や識者の主張や魅力的なストーリーをどんどん発信してじっくり読ませ、世界中に『拡散』できれば、日本人の世界における存在感が高まるに違いありません」

▼いりやま・あきえ
 1972年生まれ。

米ピッツバーグ大博士(経営学)。 
米ニューヨーク州立大バッファロー校助教授を経て2013年から現職。

近著に「ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学」(日経BP社)。


●関連日経記事:2017年2月7日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 英語「英語・ネットの対応急務」=「爆買い」後の訪日消費=』(2月6日付)

●関連日経記事:2016年6月14日グー・ブログ「息子たちに読んでほしい日経記事」投稿記事参照
 日経新聞 英語「英語と向き合う」=鳥飼 玖美子さんに聞く=』(2016年6月11日付)

●関連日経記事:2017年1月31日グー・ブログ「同上」投稿記事参照
 日経新聞 開発「AIと競い共に働く」=AIと世界=』(1月30日付)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語「英語・ネットの対応急務」=「爆買い」後の訪日消費=

2017年02月07日 04時52分52秒 | 英語
日経新聞 2017年2月6日(月) P.3 総合・経済面
連載『月曜 経済観測』=ラオックス社長 羅怡文氏=

『英語・ネットの対応急務』=「爆買い」後の訪日消費=

 中国から日本へ旅行に来る人の「爆買い」は頭打ちとの見方が強まっている

彼らが日本の消費拡大に果たす役割は終わったのか。
2月2日までの春節(旧正月)休みの消費はどうだったのか。

ラオックスの羅怡文社長に聞いた。

「客単価は3割減」
 --今年の春節商戦はどうでしたか。

 「去年の春節が相当よかったので、今年は同じ水準なら十分と思っていた。
実際は来店客数は全体で1割ほど増えたが、客単価は3割減った。

売り上げ全体では2割減ぐらいだろう」

 --今後の見通しは。

 「2015年は高級時計や家電製品が売れた。
一瞬でぱっと買っていった。

今から思うと爆買いとは実にうまい表現だった。
去年はそれが一変し、化粧品や医薬品などが売れ筋になり、1人当たりの単価が下がった。

円高と、中国の税関でチェックが厳しくなったことの影響が大きい」

 「高額消費がなくなったわけではない。
最近もうちの銀座店で6人で九百数十万円の買い物があった。

ただ耐久品から消耗品へというのが基本的な流れだ。
リピーターが増えて滞在日数が減り、客単価は今後も落ちる。

一方で人数は増えるので、全体としてのボリュームは拡大していく」

 「飲食は特に有望な成長分野だ。
中国人は海外も中華料理店を探す。

ところが日本ではとんかつ、すし、ラーメン、鉄板焼きと和食を食べる。
レジャーもいい。

インバウンド(訪日観光客)の需要は幅が広がり、進化している」

 --必要な対応は。

 「中国人の爆買いが一服したので『危ない』と感じる企業もあるだろうが、新しい事業とはそういうものだ。

文化と商品の両面で、日本には蓄積された非常にいいものがある。
いまはそれで満足しているが、訪日客もいずれ飽きる。

需要を喚起する投資が必要だ」

 「中国は日本よりもインターネット社会になっている。
ホテルの予約も車の手配もネットだ。

携帯を使った買い物の決済も多様化している。
日本はそれに十分対応できていない。

客のニーズをサービスが追いかけているのが実情だ」

「中国不況感ない」
 「銀座のすし店に行ったら客の多くは中国人で、店員は英語で対応していた。

ただ日本ではまだ英語は十分には浸透していない。
外国人が日本に大勢来るのは日本の若者にとっていいことだ。

もっと外国人と積極的に接し、対応力を身につけた方がいい」

 --中国景気の動向は。

 「昨年の成長率の6.7%に対し、日本では『低下した』との見方がある。
確かに不動産バブルや貿易不振など問題を抱えている。

ただ月に1回以上、中国に行くが、普通の人の暮らしぶりに不況感はない。
社会に不平や不安はあるが、生活水準は間違いなく向上している。

中国経済が崩壊すると考えていると、ビジネスチャンスを逃す」

 --トランプ米大統領の影響はどうですか。

 「貿易問題でいろいろ言ってきているので、中国は内需をさらに拡大する必要に迫られる。

政策的には中間層を増やす方向へと向かう。
それがうまくいけば海外に行く人がますます増え、インバウンドにとっては追い風になる」

▼ラオックス社長 羅怡文(ら・いぶん)氏
 上海出身。

「知人がいっぱい来て接待が間に合わない」。
53歳。

(編集委員 吉田忠則)

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

日経新聞 英語『「何とかなる」で体当たり』=「私が会ったビートルズとロック・スター」 星加 ルミ子著=

2017年01月30日 06時33分14秒 | 英語
日経新聞 2017年1月29日(日) P.21 読書面
連載『あとがきのあと』

『「何とかなる」で体当たり』=「私が会ったビートルズとロック・スター」星加 ルミ子氏=

 著者は1965年に日本人ジャーナリストとして初めてビートルズを単独取材した人。

本書はその人が名だたるロックスターたちの知られざる素顔を紹介する内容……かと思いきや、ちょっと違う。

主役は、駆け出し時代の著者が出会った、スターのマネジャーら裏方の人々。
いずれも海千山千のくせ者ぞろいで、音楽業界の舞台裏をのぞくようで興味は尽きない。

 ビートルズのマネジャー、エプスタインはスマートな実業家風。
一方、プレスリーのマネジャーのパーカーは冷笑的で居丈高な男。

スターのかたわらには伝説的なマネジャーがいる。

「彼らは『俺が見つけてきた才能は世界一』という信念を持っていた。 客観的な根拠などなく、ひらめきとしかいえない信念を」

 最大の読みどころは、著者がアポイントもなしにビートルズに会いに英国に行った一部始終だろう。

「初めての海外旅行。 しかも英語もあまりできないのに、よくあんな大胆なことをしたなと思う」。

いったんは断られながら、手土産の日本刀を携えてエプスタインを再訪するくだりは本人いわく「マンガの世界」。

だが難しい仕事に体当たりで挑戦する著者の姿がさわやかで心に残る。

 「人間には鈍さも必要。 頭で考えてばかりでは何もできないでしょう。 私はこの本を若い人に読んでもらいたいの。 『何とかなるわよ精神』で思い切って行動してほしいなと思う」

 ビートルズと撮った記念写真を見せてくれた。

「私は4人と同世代。 初めて会った時、昨日も会っていた友達みたいに打ち解けることができた。 私が彼らに取材できたのは、若くて、警戒心を持たれなかったからかなと思う。 ポールに『ルミ子は英語が下手』って笑われたのも楽しい思い出です」


▼ほしか・るみこ

 1940年北海道生まれ。

音楽評論家。

新興楽譜出版社(現シンコーミュージック・エンタテイメント)に入社し、75年の退社まで海外のロック・ミュージシャンを取材。

(シンコーミュージック・エンターテイメント・1400円)

◆父さんコメント:
 英語がうまいに越したことはないが、言葉はあくまで伝達手段。

最も大事なのは「何を伝えるか」の本人が持つ中身。
先人が言った「日本語以上の英語はしゃべれない」は至言だと改めて思う。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加