ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【本】西の魔女が死んだ

2007年01月18日 22時49分36秒 | 読書記録2007
西の魔女が死んだ, 梨木香歩, 新潮文庫 な-37-2, 2001年
・女優の小西真奈美さんが某新聞紙上でオススメの本として挙げていた中の一冊です。 (*ノノ)キャッ
・表題作とそのエピローグ的短編『渡りの一日』収録。
・読んでいると、その情景というか空気感が宮崎アニメと非常にダブります。半人前の女の子(まい)が魔女修行を通して大人になっていく過程を描くという部分で、特に『魔女の宅急便』に。そして、おばあちゃんとその家のビジュアル面については『ターシャ・テューダー』の写真集。更には、おばあちゃんの説教内容には『神との対話』。というように「これ、どっかで見たような…」と感じる部分が多々あります。どんな作品でも、作者が見聞きした物事の再合成品といえますが、この場合、生の素材があまりにそのまま顔を出しているような気がして、どうも釈然としません。
・「悪魔を防ぐためにも、魔女になるためにも、いちばん大切なのは、意志の力。自分で決める力、自分で決めたことをやり遂げる力です。」p.70
・「どうやら魔女になるための必須条件とは、「自分で決める」ことに尽きるらしかった。」p.95
・「死ぬ、ということはずっと身体に縛られていた魂が、身体から離れて自由になることだと、おばあちゃんは思っています。きっとどんなにか楽になれてうれしいんじゃないかしら」p.116
・「魂は身体をもつことによってしか物事を体験できないし、体験によってしか、魂は成長できないんですよ。ですから、この世に生を受けるっていうのは魂にとっては願ってもないビッグチャンスというわけです。成長の機会があたえられたわけですから」p.119
・「その時々で決めたらどうですか。自分が楽に生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。サボテンは水の中に生える必要はないし、蓮の花は空中では咲かない。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか」p.162
・以下、解説(早川司寿乃、カバー装画[写真])より
・「おばあちゃんは、答えを示すのではなく、厳しさと優しさをもって、まいが、自分で考え自分で決めるのを見守る姿勢をとり続けます。」p.223
・「私は、この物語には、人によって形は異なりはしても、私たちが実際にしあわせに生きるためのヒントが幾つも書かれていると思います。」p.224

?キッシュ [quiche《フランス》] 《料理》パイ料理の1つ。卵に生クリーム、ベーコンなどを加え、パイ生地に流して焼き上げたもの。*キーシュとも。
?みずや【水屋】 食器類を入れておく箪笥様の戸棚。茶箪笥。

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