ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

ドキュメンタリー.ギアナ高地

2008年12月23日 | Weblog


見るものがないので、ついついタレントがナビゲータ
の、自然紀行ものを見てしまった。
一応、ドキュメンタリースのタイルだが、未だ嘗てこ
の手の番組で、本当にドキュメンタリーとして質が高
いと思ったものは一つもない。
で、今回は「ギアナ高地」がその<探検>の対象であっ
た。
いつも感じることだが、タレント(今回は俳優)の反
応など邪魔なだけである。
しかも、一番大変なのはスタッフであることは分かっ
ているのだが、ナビゲーター役のタレントの過酷さを
強調する。
それが本当だとは誰も思っていないのに関わらず。
本当だとしても、ああいう作りでは信用されない。

ああいう作りというのは、例えば今回の場合は、ギアナ
高地にある洞窟に伝説上の謎の怪鳥がいて、その正体を
探るというものだったが、まるで初めて解明するかのよ
うな印象を与えるつくりになっていた。
そんなものは、すでに解明されているにも関わらずだ。
ギアナ高地などは、多くの生物学者の興味の対象であ
ることは誰が考えても直ぐに分かる。
世界の相当に多くの研究者が研究しているのは、当然
と考えるのが普通である。
実際、そこにいるのは「アブラヨタカ」であることは
こちらだって知っていることであった。
これは、NHKのドキュメンタリーでやっていた。
しかも、その時は、今回と違って洞窟に下りる時ヘリ
コプターなんかを使わずロープで下りた。
数百メートルをロープで下りたのだ。
今回は、ヘリコプターにもかかわらず、その困難さを
強調していた。
大変なのは、ヘリコプターの操縦士だけである。

そして、このあとがまた中身がない。
怪鳥の正体が「アブラヨタカ」であることを報じただ
けである。
その詳しい生態を教えてくれるわけでもなく、結果的
にはただの物見遊山程度のちょっと変わったところの
観光という全体の作りであった。
我々が知りたいのは(と言いたいところだが、多分一
般化は出来ないが)、独自の生態系を発展させた、そ
れぞれの生物の生態そのものだ。
特に、個人的には昆虫の。
タレントのどうでもいい反応ではなく、多くの生物の
姿を見たいのだ。

ドキュメンタリーで見ごたえあるのは、結局NHKや
BBCなどで、日本の民放はあまりにレベルが低い。
タレントを使った、表面を軽くなぞっただけのこの手
の番組は、お金の無駄だ。
それとも、ただ紹介するその一点で価値があるとでも
思っているのだろうか。
というより、これをドキュメンタリーと捉えることが
そもそもの間違いか。
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