ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

小節線

2013年07月11日 | レッスンメモ
楽譜には、小節線というものがあります。3拍子、4拍子、6拍子、などのあらゆる拍子のくくりが、この線によってはっきりします。

音楽は言葉や文章であると思っていますが、言語で表す文章と大きく違うところは、この小節線。文章の句読点などのくくりは、スラーの線で表すことができますが、それとは別に小節というくくりがあって拍を感じるところが言葉で話している文章と違います。ある一定のリズムを感じながら、拍子のくくりを淡々とあるいは生き生きと演奏しながら進んで行く音楽の文章。

3拍なら3の、2拍なら2のくくりを秩序だてて進ませながら、文章を書く時の句読点をフレーズとして解釈して表現していく。この時、拍のくくりとフレーズのくくりが一致しないことが多々あります。それをどう処理して演奏していくかがカギ。それによって言葉で書かれた文章よりももっと躍動感が出てくるのです。

この小節線を越えるときあるいは超える前をどう感じてどう演奏するかが拍感を感じられる演奏かどうかの分かれ目だと思います。この小節線の間に何かが潜んでいるのが音楽。この1小節を次の2小節目にどうやって運ぶか、1小節という箱をを次々によどみなく、つなげて積み上げて行く。この積み上げの時にひずみや隙間ができるのだけど、その隙間やひずみも大事。ただ、その場所を間違えると流れない音楽になってしまいます。基本的には、きちんと箱を積み上げないとその大荷物は崩れてしまいます。きちんとひずみなく積み上げた後、ちょっときちんとし過ぎて窮屈なところに、隙間を入れてあげる。

音楽は、小節線によって箱をグルグル次から次へと回しているともいえます。そこに拍感を感じるポイントが隠れている! 音楽は流れているもの。これを忘れずに、演奏してほしいと思います。

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