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OLYMPUS TRIP 35

2011-12-08 20:38:52 | つちのこカメラ

つちのこカメラ⑱
オリンパス・トリップ・35(OLYMPUS TRIP35)

これは妹へ40年ほど前にプレゼントしたものですが、デジカメの普及に伴い私の手元に里帰りでした。40年も壊したりなくしたりしないで使っていました!

Dズイコー 40mm F2,8

この当時のコンパクトカメラはジャーニコニカのように38mmをつけているか、トリップ35のように40mmレンズかどちらかだった。
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端正なスタイルでした。当時のコンパクトカメラで距離計を省いたのは少ない。
それがトリップ35の最大の美点です。

ピント合わせに難しい事言わないで、山、大勢、数人、ひとり、のマークを合わせればだいたいOK。その清さが設計者、米谷美久の天才たるところ。
ペンEEをそのまま大きくして35mmカメラにしたものです。
ある意味でペンシリーズよりカメラのスタンダードであるかもしれない。
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裏は何もないほどシンプル。
唯一巻き上げノブが右上にあります。
ペンシリーズと全く同じ考えで、私がペンを好きな理由のひとつがここにあります。

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35mmフィルムをフルで使うのでレンズの出っ張りが大きくなりました。

距離計もないし、巻き上げレバーもないし、セレン光式露出計なので電池も入らない。
あまり壊れる機構がないのが特徴。
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ストロボは接点付きだし、ピント調節も出来るので使う人が使えば威力を発揮します。

昔聞いた事ですが、このトリップ35は全くの素人を想定して作られたが、実際に使われたのがプロやセミプロのサブカメラだったと、、、。
ピントが目測という事に、素人は安物というイメージを抱いたのではと私はそれを聞いて感じました。

ピントが正確に合わせられないと言う不安が素人にはあったのでしょう。
実際はこれくらいのレンズだと、距離感さえ自分の感覚があれば目測でも十分です。トリップ35のように円形で山、大勢、二人、一人の印を合わせるだけでいい。
ちなみに、、、会社でカメラマン志望の方を面接する事が多いが、距離感が狂っている人が多い、じつに多い!それだから、一般的な人だったらもっと狂っているかもしれない。

人の感覚は鋭くて、訓練すると精巧な機械並みになります。秒数、重さ、長さナドナド。

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フィルムカウンターは小さな窓。
数字が飛び飛びなので不安がる人もいるのでは。
私はこれで良しとしますが、、、けっこう、高度な設計思想を感じます。
設計者の想いの強さと、自信、思い切りの良さの現れです。

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コンパクトカメラであるが、今のプラスチックで出来たカメラとは重さが違う。
小さいけれどズッシリとします。
コニカのC35が頼りないぐらい軽く操作も軽快なのと正反対です。
どちらが良いとは言えないが、素人受けするのがコニカC35だと思う。
トリップ35は簡単なところが反対に玄人好み。

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実はこのトリップ35では撮影した事がない。
私用には売れ筋のコニカのC35を買ったから、、、。理由は距離計付だったからで、多くの方たちと同じ。
C35にはマリンケースがあり、時代がデジカメに切り替わる直前まで使っていた。

今思うとトリップ35は良いカメラだった。
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フィルムを入れる時は、サイドにあるレバーを下げる。スタンダードな機構ばかりでトリップ35を設計したところが米谷美久さんのすごいところ。

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底には巻き戻用のロック解除ボタンしかない。
made in japanの刻印がある。
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いちばん幅の広い黒いリングがピント調節。
絵に合わせる。
それだけでプロは十分じゃないかと思うが、、、素人は心配なのかもしれない。
露出のオートとマニュアル絞りの切り替えリングがボディー側にある。
使った事がないので何ともいえないが、マニュアル絞りの時は1/30にシャッターが固定されるそうだ。

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鏡胴の裏には距離目盛りがあります。
あくまでm表示は裏サービスです。
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ファインダーは奇をてらったものじゃない、ごく普通のブライトフレーム付き。
巻き上げノブの出っ張りが小さいでしょ、優れた機構だと思います。
レバー式だと引っかかりやすく、壊れやすい。
コンパクトカメラに、それほどの速写性は必要ない。

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オリンパスの米谷美久さんの定番のセレンとDズイコー。
ブルーのコーティングですね。
レンズに傷,カビ、塵はない、じつにキレイなレンズです。
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ファインダーの左下にある小さな窓から、ピントの絵(人型や山のマーク)を見れます。

まー見る必要があるかどうかは、、、わからない。

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フィルムカウンターは小さくて見づらいが文句はない。

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オリンパスのカメラの巻き戻しノブはみな同じ感じで、好感が持たれます。トップが凹んでいてつるっとした感触です。
良くできたカメラだと思います。
コストダウンしているが、手抜きはない。

オリンパスの巨額損失隠蔽問題は、これら素晴らしいカメラや製品を作ってきた従業員に対する、何と言う仕打ちになっただろうか!オリンパスの巨額損失が悪質なのは、お金が黒社会へ流れたようだということです。経理上の粉飾決算とは性質が違う。決算の粉飾は良く見せようとしただけで、株式市場に嘘を言っただけだ。だけどオリンパスのは黒い裏社会とのつながりを感じさせるもので、外部から招き入れた外人社長を結局パージした。オリンパスの会社体質はブラックそのものなのだろう。そもそも何故そんな社会とのつながりがあるんだ?欧米社会ではフェアーであるかアンフェアーであるかが大事です。
製品は良くても企業の体質は大問題だ!
残念です、、、。

ペンS f3.5の記事②
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20101105

ペンEE3の記事
https://blog.goo.ne.jp/photostudioon/e/e8c4a4fefbdbde5fe99678f113811adc

ペンDの記事

http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20070601

リコーオートハーフの記事
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20070203

ペンSで撮影した白黒写真
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20101206

オリンパスOM1
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20131226

オリンパス35ED
http://blog.goo.ne.jp/photostudioon/d/20071130

コメント
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