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フリーメーソンとヒトラーの反ユダヤ主義 

今回のテーマは、何故「ヒトラー」は徹底した反ユダヤ主義を貫いたのか、第一次世界大戦からヒトラーの台頭についてです。

■第一次世界大戦
第一次世界大戦前夜のヨーロッパは、ハプスブルグ家のオーストリア・ハンガリー帝国、ドイツ帝国、ロシア帝国、オスマン帝国に代表される君主制の国々が権勢を誇っていました。代々ヨーロッパの王家は「バチカンの権威」と結びつくことでその権勢を誇示してきました。王家はユダヤ教徒を排斥する「バチカン」の方針に従い、ユダヤ教徒に対し度々迫害を加えました。またフランス革命によるブルボン王朝の滅亡は、ヨーロッパの王家を震撼させる出来事となりました。危機感を感じたヨーロッパ王家はフリーメーソンの動きを警戒し、その活動を厳しく禁止しました。

メーソンやユダヤ勢力にとって第一次世界大戦は長年の宿敵である君主制国家の排除。すなわち旧世界秩序の破壊が最大の目的でした。彼等はまたしても陰謀をめぐらせ第一次世界大戦を引き起こしました。1914年6月28日、オーストリア・ハンガリーの皇帝の継承者フランツ・フェルディナント大公夫妻が当時オーストリア領であったサラエボを視察中、にセルビア人青年によって暗殺されました。この事件が原因となってオーストリア・ハンガリー帝国がサラエボに宣戦布告。続いてドイツ帝国、ロシア帝国、オスマン帝国の同盟軍に対して、フランス、イギリス、アメリカ、日本な連合国が参戦して世界を二分する世界大戦へと戦火は拡大したのです。

そして、第一次世界大戦は彼等の狙い通り、ヨーロッパの君主制を壊滅させる結果へと導いたのでした。敗戦によってロシア帝国、ドイツ帝国、オーストリア・ハンガリー帝国、オスマン帝国、の4つの帝国が分解し、多くの国々が誕生しました。ロマノフ家、ホーエンツォレルン家、ハプスブルグ家、オスマン家4つの王家は没落し、中世以来継承してきた権力の座から滑り落ちました。さらにこの大戦は次の第二次世界大戦に繋がる様々な問題を生み出したのでした。

またいち早く産業革命を起こし、多くの戦争に勝利してきた大英帝国も戦争の長期化によって国力を疲弊させ、覇権国家の地位から転落し、新たな強大国としてフリーメーソンが建国した「アメリカ」が世界に君臨し始めるのです。こうして彼等の計画の第一章は成功裏のうちに幕を下ろしました。

一方日本は日英同盟によって連合国として参戦し、中国におけるドイツ軍との戦闘に勝利します。こうして世界の中で唯一、君主制を維持しながら国力を増大させたのはアジアの日本だけとなりました。何故日本が連合国側として参戦し、ユダヤ勢力が忌み嫌う君主制が温存されたのでしょうか。その理由は次の第二次世界大戦にかけて、日本にある重要な役割を行わせる為だと考えられます。

その役割とは、中国にとって日本を最大の敵と思わせ、抗日闘争という共通の目的で清国滅亡以来分裂していた中国国内勢力を一つにまとめあげることでした。そしてメーソンの最終目的は抗日勢力を支援することによって関係を深め、後にアジアで初の社会主義国家を建設させる為だったのです。フリーメーソンの緻密で狡猾な謀略の網は世界を巻き込んでいきました。


■ヒトラー台頭の社会的背景
ヒトラーは著書『我が闘争』の中で世界には3種類の人種がいると述べています。1つ目は「文化創造種」。2つ目は創造種の創った文化に従う「文化追従種」。そして3つ目がこれらの文化を破壊する「文化破壊種」である。もっとも優れた文化創造種はアーリア民族のみであり、他の民族は文化追従種に過ぎない。そして、最後に位置する「文化破壊種」はユダヤ人だと。彼はこの思想を元とした極端な民族主義と反ユダヤ主義を掲げ、第二次世界大戦を引き起こした独裁者とされています。

しかし彼が唱えた反ユダヤ主義はすべてが彼自身のオリジナル思想ではなく、ヨーロッパに根強く残る反ユダヤ思想と、第一次大戦後のドイツ国民の考えを代弁したとも言えるようです。

第一次大戦後のドイツには猛烈なインフレが起こり、中産階級の多くはその資産を失ってしまいました。過去に国王自らがフリーメーソンに加盟した時代、僅か1%のドイツ系ユダヤ人が国家の富の80%の富を独占していたという歴史と、大戦以後のユダヤ金融資本によるヨーロッパ社会の急速な資本主義化とその背後で巨万の富を得ているユダヤ人に対して、多数の国民は反発の感情を抱いていました。また大戦中に起こったロシア革命に対しても大きな恐怖感を抱きました。そのような社会的状況の中に出現したヒトラーに対して、ドイツ国民は大いなる共感と支持をもって応えたのでした。いかに独裁者であっても、国民の支持なしにはその確固たる地位を築くことは不可能だったのです。

続く

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