地震・噴火・気象災害への対応 文学・文化論攷

地震・噴火・気象災害への対応 文学・文化論攷、副題( 森鴎外と福沢諭吉、三田文学における その後 ・・・ )

初の経済対話 貿易、思惑の違い鮮明 日本「多国間」 米は「2国間」

2017年04月19日 | 社会 経済
初の経済対話 貿易、思惑の違い鮮明 日本「多国間」 米は「2国間」

麻生太郎副総理兼財務相とペンス米副大統領をトップとする日米経済対話の初会合が18日、首相官邸で開かれた。貿易など3分野で早期に具体的な成果を出すことで一致。最大の焦点である貿易分野では、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)など多国間交渉の枠組みを優先する日本側と、2国間の貿易交渉を迫りたい米国側の思惑のズレが改めて浮き彫りとなった。【工藤昭久、浜中慎哉、ワシントン清水憲司】

 「日米が貿易・投資自由化の基準を作り、アジア太平洋地域に広げる」(麻生副総理)

 「我々は2国間交渉が基本。日米対話も2国間協定に行き着くかもしれない」(ペンス副大統領)

日米両政府のナンバー2による経済対話の初会合は米通商チームの陣容がそろわなかったこともあり、「貿易・投資ルールの策定」「経済財政・構造政策」「インフラ投資など分野別協力」の三つを主要議題と決めただけで、具体的な協議は年内に開く次回以降の会合へと持ち越された。しかし、初会合後の共同記者会見では、貿易不均衡是正に向けて2国間協議に持ち込みたい米側と、それを避けたい日本側のスタンスの違いが鮮明になった。

今年2月の首脳会談で日米経済対話の設置が決まって以降、日本側は初会合に向けて「エネルギーやインフラ投資など日米が協力できる分野の議論を優先させて、貿易不均衡問題が焦点化するのだけは避けたい」(経済産業省幹部)と知恵を絞ってきた。2国間の不均衡問題に議論が集中すれば、米側が農業分野などで大胆な市場開放を要求してくる懸念があったからだ。

こうした思惑を背景に、麻生氏は18日の初会合で米国での高速鉄道プロジェクト推進への協力や米国産シェールガス輸入など日米がウィンウィン(相互利益)となる分野での協力姿勢をアピール。記者会見でも「摩擦という言葉に象徴された日米経済関係は遠い過去。今は協力の時代になりつつある」と強調した。

麻生氏は貿易ルール作りでも、TPP交渉の実績を土台にアジア太平洋をカバーする多国間での自由貿易の枠組みの重要性を訴えたが、ペンス氏は記者会見で「米国にとってTPPは過去のもの。2国間交渉こそが米国にも相手国にも利益になる」と突き放した。

また、経済対話とは別枠で来日したウィルバー・ロス米商務長官は18日、世耕弘成経産相や岸田文雄外相と会談し、日米2国間の自由貿易協定(FTA)への強い期待を表明した。関係筋によると「農業市場開放など突っ込んだ要求には踏み込まなかった」というが、世耕経産相と6月に米国で再会談する方針を明かすなど不均衡是正の実現に並々ならぬ意欲を示した。

ロス氏は英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙で、今回の訪日目的を「(安倍政権が)2国間交渉の道筋に賛同するかを見極める『調査旅行』」と説明しており、今後、対日要求姿勢を強めてくるのは必至とみられる。

一方、TPP離脱を決めたトランプ政権に対し、関税引き下げによる対日輸出拡大を期待していた米農業団体からは不満も出ていた。しかし、全米豚肉生産者協議会が「ここで日本と(2国間)交渉しなかったら米農業界は市場シェアを失う」(ニック・ジョルダーノ副会長)と訴えるようになり、日本市場開放のために貿易の枠組みにはこだわらない姿勢に転換。こうした世論を背景に、トランプ政権は次回の会合以降、日本を2国間交渉に引き込む動きを本格化させるとみられ、今後の日米協議は紆余(うよ)曲折が予想される。

米人事遅れ議論進まず

今回の日米経済対話では、貿易などで具体的な課題について踏み込んだ議論は行われなかった。今年1月に発足したトランプ政権は、一部の閣僚の議会承認が得られておらず、政府高官人事も進まないなど体制づくりが大幅に遅れていることが影響している。

通商政策を巡っては、他国との貿易交渉の実務を担う米通商代表部(USTR)代表にロバート・ライトハイザー氏が指名されているが、過去に弁護士として外国政府の仕事を受けたことがネックになり、議会承認を得られていない。元ホワイトハウス高官で、日本を含むアジアとの経済関係に詳しいマシュー・グッドマン氏は「対日交渉に向け具体的にどんな目標を設定し、どんな戦略で臨むか、政権の方針はまだ定まっていないのではないか」と指摘する。

麻生氏が18日朝の閣議後記者会見で、「人(人事)が決まる前に細かい話ができるわけがない。できる話は極めて限られている」と今回の経済対話の見通しを示した通りの展開になった。ペンス氏やロス氏が日本との2国間の貿易交渉について意欲を示しながら、交渉開始を迫らなかったのも、通商チームの体制が固まっていないことが背景にあるとみられる。

また、政権内の勢力争いが続いていることも、米国の出方を見えにくくしている。国家通商会議(NTC)を率いるナバロ委員長は通商問題を巡り、他国との衝突も辞さない構えを見せる強硬派だ。一方、米金融大手ゴールドマン・サックス出身で国家経済会議(NEC)委員長のコーン氏や、トランプ氏の長女イバンカ氏の夫クシュナー上級顧問は、他国との協調を重視する姿勢で、政権内で次第に影響力を増している。

ロス氏やペンス氏は両勢力の中間近くに位置する。ロス氏は高関税導入などによる輸入抑制策よりも、輸出拡大による赤字削減を優先する考えだ。地元インディアナ州に日系企業が多く、日本側が頼りにするペンス氏も3月末に「米国の輸出入を増やす方策を探していく」と述べ、同様に輸出拡大路線を掲げる。

ただ、ロス氏はナバロ氏とも親しく、「米国は何十年も貿易戦争の渦中にある」が持論。輸出拡大のため各国に市場開放を強く迫る構えだ。ライトハイザー氏も議会承認に向けた公聴会で「農産物の市場開放に向け日本は第一の標的だ」と述べ、日米交渉に強い意欲を表明している。今後、米側の体制が整うにつれ、日本に対する圧力が強まることも予想される。 ・・・ 2017年4月19日 毎日新聞 東京朝刊より

私のコメント : 2017年4月19日 麻生太郎副総理兼財務相とペンス米副大統領をトップとする日米対話の初会合が18日、首相官邸で開かれた。 今回の日米対話では、具体的な課題について踏み込んだ議論は行われなかった。今年1月に発足したトランプ政権は、一部の閣僚の議会承認が得られておらず、政府高官人事も進まないなど体制づくりが大幅に遅れていることが影響している。



『島根県』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« <中川経産政務官>「不倫報... | トップ | 玄海・敦賀など4原発5基の... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

社会 経済」カテゴリの最新記事