ローマのモンテチトーリオ宮殿の前に立つブサメティコス2世のオベリスク
『ゲーテ全集11』(潮出版社)の解説の中に、ゲーテはイタリアを南に下りローマに滞在した後シチリアに達し、「シチリアからローマに帰ったゲーテは、彼がこれまで受け入れたものを静かにふりかえり、反芻する必要があった」とある。
ゆっくりすぎるペースではあるものの、今、読み進めている『第二次ローマ滞在』はゲーテにとってローマにいることが青春の夢の生活であったこと、ローマからの影響はものすごく強かったことがとてもよく分かるのだが、その中で私が現地で見たものでゲーテも見ていたものが出てくると、勝手ながら共感したくなる。
画像のオベリスクはゲーテがローマにいた時、こわれたまま横たわり、すでに二、三の側面は形が損なわれていたようである。だがゲーテは幾度かこのオベリスクを見るため足を運んだのだという。私はこのオベリスクを見たとき疲労困憊でホテルに帰って休みたかったが、今にして思えば足を棒にしてまでも行っておいてよかったと思う。
画像では柱に刻まれている文字が小さく写ってしまっているが、オベリスクはエジプトにあったものであることが分かる。
(つづく)
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