Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

時間の必要な甘口に舌鼓

2009-07-16 | 試飲百景
フォン・バッサーンマン・ヨルダン醸造所では、お客さんのために予約したワインに足して送るための数を揃えるための試飲を行なった。どこぞの冷やかしの客でない事を説明してやらないと、事情を飲み込めていない新顔の者がいるのが少し面倒である。

先ずはグーツリースリングを対抗させる。評価は悪くなかったようだが、私見ではサマーワインと呼ばれていたように若干薄さがあり、それにも拘らず酸のボリュームが効いているので現時点でもまだ強く人に推奨はできない。感じない12%のアルコールも驚きである。

そして、2008年と2007年のライタープファードを試す。どちらもこの時点ではそれほど典型的な青林檎の美味さはない。ヘアゴットザッカーは2008年産を先のものと比べて貰ったが十分な比較はそもそも新しすぎるリースリングという事で経験がなければ難しすぎたかもしれない。

キーセルベルクは、2008年ものは秋に出るので、現在でも最もうまいと言われるそれを試すが、正直頂点を知っている者としては今更の感もある。やはり、2008年産に期待したい気持ちは変わらない。

2007年産モイスヘーレはその旨味の面白さを感じて貰えば良いのであるが、これは樽試飲で2008年産が面白かったような記憶がある。

ウンゲホイヤーの2007年産がまだ50本ほどあったので購入した。そのスパイシーな旨味は、昨年の時点では残糖感が感じられたものとは異なり熟成への道を歩んでいる。糖の感じは強い酸に対抗して2008年産の方が強いようだが、此方の方が興味深い。

同じ印象はグラインヒューベルの肌理の細かいミネラル質の中性的なバランスの中にも存在して、この辺りになると2007年産よりも2008年産が買いであるように思われる。

12本にするための大瓶のみでなく、小瓶も6本にするために後四本は選択しなければいけないのである。小瓶というのは甘口ワインとなるが、その前に何度も試飲していてまだ販売されている2007年産ホーヘンモルゲンを試飲する。

週の初めに2001年産のビュルックリンヴォルフのホーヘンモルゲンを試飲した後で、またフォンバッサーマンのそれを試せるとはなんと素晴らしいことか。購入しても合わせて二三本にしかならない高価なワインであるから、試飲しておかないと味が覚えられない。

こってりと充実した味覚は、早めには飲ませない強さもあるが、親しみ易さがあるリースリングとして、誰にも勧められるワインである。その一方適切な飲み頃を語るのは必ずしも容易ではないリースリングである。2008年産が本当に楽しみである。

さて、ここから甘口リースリングの醍醐味へと移る。先ずは2008年産パラディースガルテンのキャビネットである。通常の甘口には違いないが、酸が効いているので半辛口のような感じで冷して飲むと清涼感がありそうだ。ご婦人向けのワインを探している男性には無視出来ないリースリングである。アルコール11%、残糖14G、酸8Gはなかなか結構な数値であるように思われる。

そしてお客さんが私の推薦で予約した2008年産ホーヘンモルゲンのアウスレーゼを試して貰う。これに関しては何の心配も要らない。年数を重ねれば重ねるほど旨味が増して同時に糖が落ちて行く15年に一度の甘口リースリングである。

ついでにイエスイーテンガルテンのそれを飲ませて貰うが、やはり強いミネラル味が喉を引く傾向があって、より熟成させるのに時間が掛かるだろう。

既に御馴染みのゴールトムスカテラーのアイスヴァインは、2008年産はライタープファードで二千九年の一月七日に収穫されたそうだ。2007年産に比べると濃くがある分、今飲むよりも少しおいておきたいアイスヴァインであった。

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