Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

反社会的犯罪組織を解体せよ

2011-08-01 | マスメディア批評
夏休みを終えてパン屋が再び火を入れた。早速、パンを買って森を走った。時間がないので、初めての短縮コースを試した。12分林道を登り、降りて帰ると20分で車に戻る。カーヴを幾つも越えて白樺の二本並ぶ手前で時間切れであった。次のときはそれを超えればよいだけである。ジープの登るような坂なのでたいしたことはないが距離が伸びるのでそれはそれなりに運動量がある。3500歩ほどであった。

その後うまい具合に統合記者会見の内容に耳を傾ける時間が出来た。いつもは核燃料への流しがけのように掛けっぱなしなのだが、過去を纏めたり先を見る質問内容なども確認できた。さらに放射性物質が世界を一周してきて汚染地域を広げた状況の解釈も披露されていた。SPEEDIE非公開の検証やヨード剤未使用の検証、米の検査問題などどれもこれも現在一段落している状態であるからこそ出来る議論であり、今後の市民生活にとってとても重要であるばかりか大問題となりかねない事案である。

予想と予報に関しての情報の取り扱いは、人気BLOGの書き手であり嘗てご挨拶代わりにトラックバックも頂いた日隅氏の質問であった。闘病中の息苦しさを圧しての質問であり、まじめに答えてもらわなければいけない内容であったが、実際には今回の一連の事故対策の危機管理の味噌であり、メルケル首相などが直接非難した日本政府の非民主的な情報隠蔽政策の真髄であるので ― この件に関しては、ベルリンも外交辞令上婉曲な発言としたのであろうが、外交筋は敢えて「海外への情報の開示」と歪曲して反応したのであった ―、簡単には回答や検証が得られるわけではない。それゆえに会見の質問を含めた内容のデーターベース化などが要求されたが、それは事故対策の法的検証の際の証拠となるのだろうか。

それに付随して、気象情報などの世界への伝達にも触れられたが、そもそも気象情報は世界の観測情報ネットの中で厳密にデーター分析されていてこそ使える情報となっているので、知る限り常時からオンタイムで伝達されているのである。それゆえにドイツの気象台などでも日本の人に役立つ情報を伝達できたのであった。寧ろそうした情報を元に同様の解析をした研究機関や民間の気象サーヴィスなどに対してどうした箝口令などが出されたかが興味深い。これは、マスメディアなどと同様に、許認可権など官僚の支配体制にも関わっているからである。

災害対策とこうした予想予報などのシステムを組み合わせる話題に関しては、まさに今回政府が、恐らく首相のリーダーシップが十分に示された隠蔽体質の非民主的な危機管理対策の基本理念にあったものに違いない。原発事故とその汚染予報を組み合わせるということは、数時間以内に数百万人から千万人規模の人を移動させる作業となり、― 事故当初からこちらの放送局では盛んに話されていたように ― それは殆ど非現実的な処置なのである。ありえるのは、日本なら一億人分の核シェルターを設置することだろうが、もっとも現実に近いスイス連邦共和国でさえそこまでは完成していない。

実際に事故直後の首都圏の交通規制で人の出入りを絞って、万が一制御できない人の流れを抑えたのだが、抑えることが出来るならば秩序立てて流すことも出来る筈である。しかしそれに有する時間を計算すると到底必要な人数を過度な被曝をしないように流すことは不可能だったに違いない。連邦共和国などの一極集中が避けられている地域においても核事故などに対応する緊急避難体制は出来上がっていないのが現実であり、日本などの人口の密集している地域においてはそれなりの被曝が広範囲において避けられないのは周知の事項である。

それでも原発周辺や高濃度汚染された地域の住民たちは、諸外国からの警告を待たず、あらかじめ速やかに避難誘導できたことには変わりなく、この点では法的に十分に責任が問われるに違いない。またその意味からすると、必ずしも生データーの公表如何に拘らず、正しい情報の速やかな伝達の可否が問題なのである。

そもそもこうした危機管理の政治判断の背景に色濃く首相の人格を臭わせながらも、市民は首相官邸の言葉を最初から信用出来ないというような状況を現出させた首相官邸の責任は大きい。

今後の食料の管理や検証への関心が集まる中、会見の最後になって10シーベルト超えの汚染の発見が報告されて唖然とした。まさに平素からザッハリッヒを超えて嘯くような発言の会見をするテプコであるが、あの状況を目の当たりにするとあれは大量殺人をするような犯罪者の態度そのものである ― なぜ本当の社会のエリート層を育成しなければいけないかということの典型的な反面教師の現象である。サリンを平気で撒き散らすようなセクトとテプコの連中は殆どかわらないであろう。やはりああした地域独占の犯罪集団を蔓延らせた官僚組織や電力会社の形態をこのまま継続させてはいけない。善良な市民にとって危険な存在でしかないのである。



参照:
1110801統合会見 (WebIwakami)
吉本新喜劇の「松浦真也」 (そおやったんか!)
お役目御免の福島汚染予想 2011-07-28 | BLOG研究
健康・環境被害とは風評なのか? 2011-03-19 | アウトドーア・環境
倫理委員会初会合の召集 2011-04-05 | 文化一般
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