Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

時間と共に熟成するとは?

2017-04-24 | 文化一般
先日購入したブルゴーニュのサントネー2009年を開けた。色は思っていたよりも濃い目で、タンニンも効いていたが、時間と共に酸化して丸くなって来る。それでも土地柄か、ボーニュのように長持ちしそうなワインである。20ユーロ以下の価格帯からすれば、2009年のシュペートブルグンダーは最早入手困難なので、質的にはそれほどアドヴァンテージもなかったが、寝かしたものの購入価格として安かった。そもそもこの程度のワインにタンニンが効いていても八年ぐらいで熟成の結果はこの程度だ、初めから分かっている。

来月の新演出の練習風景写真などが出て来て焦りだした。あと一月を切った。この週末は1960年の「タンホイザー」全曲録音を聴いている。このように録音を楽譜に目をやりながら厳しい耳で聴くと、殆んどの場合は演奏上の問題しか聞こえてこない。今回もドレスデン版でなければシノポリ指揮のものなども聞いてみようかと思ったが、一方それも気の毒にも思った。

グリュムマーやホップなど名歌手を中心に若手のフィッシャーディースカウやヴンダーリッヒを採用した豪華キャストのEMI録音である。音響もベルリンの座付き管弦楽団の素晴らしい音響と思ってじっくり聞き始めた。そしてのっけから、高名な指揮者コンヴィチニーの鈍いリズム感に呆れた。こうしたオペラ指揮者にありがちに、歌うのがヴンダーリッヒやフィッシャーディースカウとなるとそれに合わせる形で管弦楽としっかりしたリズムを刻むことになる。そこで問題になっているのがグリュムマーで、持ち役のアーティキュレーションにも留意して音程もとっているのだが、充分に楽譜を読めていないものだから指揮者共々とても鈍い音楽になってしまっているからである。

先日のザルツブルクでのティーレマン指揮「ヴァルキューレ」でも、ハムブルクでのケントナガノ指揮「影の無い女」でも同じだが、こうした歌劇場の指揮者などは楽譜を読み込んで、それをしっかりと歌手に歌わせることが出来ないと音楽にならないのである。それをさせるためには管弦楽を完全に掌握していないと話しにならない。戦前は各々の役柄を数え切れないほど歌いこんだ歌手が存在して、それも作曲家の弟子などの薫陶を受けた歌手などがいたのだろう。そうした世界であったのだ、しかし現在のオペラ指揮者が経験を幾ら身に着けても楽譜が読み込めていなければ芸術的な質は一向に向上しない。先日も音楽家に「ミュンヘンに通っている」と話したときに、チューリッヒの歌劇場は何だけどバーゼルとなると出かける気がしないというのは当然だと思う。音楽に興味があると歌芝居劇場などには出かけられなくなるのは当然なのである。

新聞にラインガウの音楽祭のチラシが折り込みになっていた。中を見ると、レディデンスピアニストとしてイゴール・レヴィットの名があった。馴染みはないが、六月六日にミュンヘンからコンサートの生中継があり、今秋東京で繰り返す同じプログラムでラフマニノフを弾き、その前に台北でべートヴェンで共演するピアニストとして見た名前だ。勿論その名前からユダヤ系ロシア人で指揮者キリル・ペトレンコと同じなのであまり興味を抱かなかった。しかし調べてみると、劇場で働いていたピアニストの母親はハイリッヒ・ノイハウスの孫弟子だとある。そして何よりもフレデリック・レジェスキーの曲をCDアルバムに吹き込んでいる。それどころか他のコンサートは売り切れていても、何と作曲家とのデュオコンサ-トは売れ残っていた。このポーランド系ユダヤ人の作曲家とは間接的な付き合いもあり、これはどうしても聞き逃せないと思ってティケットを予約した。正直どの程度のピアニストなのかは分からないが、そのレパートリーなどを見ると、前回ペトレンコ指揮管弦楽団と共演したカナダのアムラン並みに期待できるのかもしれない。

Igor Levit - Rzewski - The People United Will Never Be Defeated! Thema. With determination

Igor Levit - Rzewski's Variations (Gramophone Classical Music Awards 2016)

Igor Levit probt Beethovens 3. Klavierkonzert mit dem Symphonieorchester des BR - BR-KLASSIK

BBC In Tune Sessions: Igor Levit plays Beethoven

参照:
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