Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

摂氏零下の小夏日和

2012-03-07 | 
陽射しが強い。よって気温は放射冷却で零下となっているが、もはや春たけなわである。窓を開けて、パンを取りに行く序に、ひっとっ走りしてくる。

もはや上着は要らない、七分で足を出して走ろうかと思ったが、長ズボンにした。上はTシャツ一枚だったので、走り出しの木陰は凍った。

日曜日に走ったことであり、寝不足後の寝起きであったので、ゆっくりと体の調子を見ながら走り出す。太ももへの負担が大きいが、日曜日のコースと違って坂が知れている。息もそれほど上げずに何時もの白樺まで走った。

予想通り記録は良くないが、準備さえしてウォーミングアップをしておけばもっと早く走れそうであった。降りも11分と登りとあまり変わらない。汗を掻きそうになったところで駐車場に着いた。

日曜日から祝い事でグランクリュを二本開けた。日曜日はニコゴリに合わせて、現在飲み頃を迎えている2008年産から、マンデルガルテンを開けた。クリストマン醸造所のものである。既に購入直後に開けているので二年ぶりである。

結論から述べると、イガイガ感があって若いときよりも欠点が目立つ。2008年は独特の量感のある押し出しの強いややもすると下品な酸が特徴であるが、新鮮なときは目立たなかった傷と同時にその酸の荒さのようなものが見えて若干興醒めである。しかし人によると、それ以上に天然酵母が落ち着いてきた丸みと感じるのかもしれない。

なるほどマンデルガルテンの土壌感は貴重であるが、葡萄を腐らせたのか明らかな灰汁が出ていては頂けない。現時点では至らないミュラー・カトワールのマンデルガルテンの方が良いと思う人もいることだろう。VDP会長のビオデュナミの葡萄も今以上に葡萄を剪定しないといけないのではないだろうか。勿論まだ今後熟成は進むだろうが、そもそも飲み頃の難しい2008年産で、この時点でイガイガ感と残糖がかわるがわるに感じられるようであると、先は暗い。

さて、月曜日には更に10ユーロほど高価なビュルクリン・ヴォルフ醸造所のペッヒシュタインを開けた。パフューン系の香りからしてまったく別世界であり、価格の相違は顕著である。そして最初の飲み頃に開けれた玄武岩土壌のこのリースリングの酸の肌理の細かさと豊かさには呆れるばかりである。しかしこれも人によると鋭い酸と13.5%の強いアルコールであまりにシャープに感じるかもしれない。その通りである。この年はまだ培養酵母を使っていた筈だからである。

その価格の差は、満足できるワインと出来ないワインなのだが、満足できないワインを高い金で買ったかと思えば腹立たしいが、少々高くても心から満足できれば喜びである。その差は大きい。

食事は、海老と鮭をナスやジャガイモとオーヴンにかけた。甲殻類が合うのだが、鮭も決して悪くはなかった。突き出しに食べた鰯のニコゴリが予想以上に美味く、塩気を全く感じないほど薄く、熟れ鮨と江戸前の中間のような感じでとても上品でよかった。

2008年産のペッヒシュタインは現時点では過去のものに比較して、新鮮でありながら出来ていると言うことで購入したのであるが、なるほど2001年産は別として、2004年産の若干の汚れ感のあるようなものに比較すると番茶も出花で粗が全く見えない。

振り返ってみると、殆どビュルクリン・ヴォルフ醸造所の2008年産のグランクリュを購入していないかと言うと、やはり天然酵母ではない奥行きの無さが気に食わなかったからであろう。2008年以降は天然酵母木樽醸造となった。



参照:
創作への理想的環境 2012-03-05 | 生活
狐につままれたような気持ち 2010-06-05 | アウトドーア・環境
旨くない途轍もない将来性 2009-09-03 | 暦
黒光りする掘り出しもの 2008-10-30 | アウトドーア・環境
湿っぽい紅葉狩りの週末 2008-10-13 | ワイン

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