Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

老練の老齢なレトリック

2008-10-22 | 文化一般
音楽評論家ヨアヒム・カイザーが娘さんと本「最後のモヒカン」を書いたようで、フランクフルトの書籍見本市でインタヴューを受けている。

戦後の有名な著作家グループに若くして加わることが出来た当時の社会事情を語っている。

改めて特に重要なことは語っていないが、若い時と今こうして年齢を経た時で好みが変わったたり意見が変わったものはないかとの質問に答えて、「バイロイト音楽祭に、自らいかなくなる事など考えてもみなかった」と、その「芸術の弱さ」を「今日レクチャーをして改めて」見出すのだと語る。

「それでも、マンの三部作やトリスタン、冬の旅をもう発見することはないものとまでは至っていない」と告白する。

カールツルーヘで指揮していた無名のフルトヴァングラーをプロイセンの文化相カール・ハインリッヒ・ベッヒャーがベルリンへ連れてくるような文化行政は今やありえないとして、「ヘルデンテノールも、よい指揮者も、アラウやホロビッツやルービンシュタインのようなピアニストも居なくなった」とする今日の「高度な文化」をしても、決して悲観的ではないとしてヴェンガロフやフィッシャーやハーンを挙げる。

そして、ヒルデ・シュピールの言葉を引用して、「知識人や老人にとって、自らの若かりし頃を、その後のジェネレーションによって曲解されたり蔑まわれるのはもっとも酷いことだ」と言い、ヴィルヘルム・フルトヴァングラーの名声が逆説的にも死後半世紀も経ってようやく鳴りひびいていることを指している。

かなり老練の老齢なレトリックをこうして展開している。



参照:
民主主義レギムへの抵抗 [ 文化一般 ] / 2007-08-25
半世紀の時の進み方 [ 文化一般 ] / 2006-02-19
本当に一番大切なもの? [ 文学・思想 ] / 2006-02-04
吐き気を催させる教養と常識 [ 文化一般 ] / 2005-08-18
世界を見極める知識経験 [ 文学・思想 ] / 2008-07-30
勲章撫で回す自慰行為 [ BLOG研究 ] / 2008-07-26
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