Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

夕暮れの私のラインへの旅

2017-09-29 | 試飲百景
週末はラインガウへと車を走らせた。例年のようにロベルト・ヴァイル醸造所の試飲会に向かった。夕方から出かけて結構アルコールが入った。それでも2016年のラインガウを見通せた。今年はザールリースリングなど中々高品質なリースリングも試飲して、ラインガウでも二件の試飲をして、ナーヘでは失望しながらも、ある程度の期待があった年度だった。そこでグローセスゲヴェックスの「グレーフェンベルク」も予約してあったので是非試飲する必要があった。

先ずは、ベーシックなグーツヴァインを飲む。それほど悪くはなかったが、やや薄っぺらい感じがするのは致し方ない。次にオルツリースリング「キードリッヒ」である。これはふにゃふにゃで甘い感じがした。実際に辛口リースリングの中で最も残糖値が高く8.8Gほどだった。そこからエルステラーゲ「クロスターベルク」を試すと驚いたことに尖がっていた。酸は皆あまり変わらない様だがリースリングらしく角があるのだ。通常はこの重めの地所はだるいリースリングしかできないのだが、2016年産は面白い。恐らく「キードリッヒ」と同じく石灰成分が多いので例年は丸いのだが、今回に限っては尖がっているのだ。それならば反対側の斜面の上部にある昨年購入した「テュルムベルク」に期待が集まる。それがなぜか駄目だった。要するに甘いのだ。この醸造所のワインは、プファルツのビュルクリン・ヴォルフ醸造所のリースリングのように糖を残すことで長持ちを考えているようだ。勿論一本25ユーロもするようなワインは急いで飲むべきものであるべきではない。

やはりそのような年度でも「グレーフェンベルク」は最も辛口に整えられていて切れが良い。それでも2015年のように分厚くないので適当な時期に開けて楽しめるだろう。2015年産は「テュルムベルク」の酸が丸くなるまでゆっくり待とうと思ったが、2016年産は適当に開ければよい。勿論そこまで良くないものは早く飲み干さない締りが悪くなると思う。

それでもグーツリースリングは、藁の様な中に出てくるのはファンタオレンジ・レモンの味だ。そこに海の香りの様なものもあって、ミネラルには石灰っぽいドロッとした感じもある。若干のアーモンドもあって、グーツリースリングとしてはまあまあ複雑だろう。13ユーロであるから、レープホルツ醸造所の「オェコノミラート」よりも高価となると当然かもしれない。

結局自分用には、高価な「クロスターベルク」とグーツリースリングで価格を相殺して、予約していた「グーレーフェンベルク」と合わせた。また人のためにも「クロスターベルク」中心となった。2015年産は「グレーフェンベルク」を購入しなかったが、今年は自分用には甘い「キードリッヒ」を断念した。やはり辛口のリースリングは、幾ら酸が丸いと言っても、スッキリ感が無いと駄目だ。

クリーヴランドの交響楽団が今年もやって来る。前回も評判は大変良かったようだがプログラムに興味がなかった。毎年のように行われる欧州ツアーの今年は、場所は限られるが、三種類のプログラムはそれほど悪くはない。一つのマーラーの交響曲はエルプフィルハーモニーで15ユーロの券を申し込んだが抽選で落ちた。もう一つは春の祭典と大フーガなどだ。そして一番近いところのルクセムブルクでは、ヴィーンでも行われる「利口な女狐の物語」の演奏会形式である。そもそも下手な歌芝居などは聞いていられないので、このオペラも体験したことが無い。そしてなんといってもこれだけ優秀な交響楽団の演奏ならばと期待が高まる。指揮のメストもフランクフルトの会でロ短調ミサを振った時も決して悪くはなかった。そしてクリーヴランドでの仕事はとても評価が高い。ヴィーンなどでは到底出来ない音楽をしているのだと想像している。またお勉強するものが増えた。先ずはヴォーカル譜だけでも落としておいた。まだ「魔法の不思議な角笛」がお勉強できていないのでどうしよう。
The Making of The Cunning Little Vixen: Production Diary #1

The Making of The Cunning Little Vixen: Production Diary #2

Behind The Opera: The Cunning Little Vixen

The Making of The Cunning Little Vixen: Production Diary #3



参照:
12本選択するとすれば 2016-09-26 | 試飲百景
時間の無駄にならないように 2017-05-09 | 文化一般

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