Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

2015年リースリングの出来

2016-03-13 | ワイン
先日持ち帰った2014年のリースリング二本を開けた。一つはダイデスハイムとフォルストの間にあるエルスターのもので、もう一つはダイデスハイムの南向きの斜面であるラインヘーレである。前者は、柑橘系の香りと酸が楽しめるのだがその酸の質も果実風で悪くない。同時に粘土質の土壌感に共通する果実風味と、石灰質のぬるっとした二種類のミネラルが楽しめるとなるとその価格9.40ユーロで文句は出ない。後者のラインヘーレはホールンダーなどの果実風味が更に乗っているので甘く感じる。それ故に食事には優し過ぎるが、単体で楽しむリースリングとして2014年産の12ユーロは嬉しい価格である。但し個人的にはこれらをまとめて購入して夜な夜な楽しむライフスタイルとは甚だ遠い。

徐々にいろいろなところから2015年産の報告が入ってくる。十分な陽に恵まれた欧州の2015年は、ザールにおいてもリースリングにとっては完璧な条件で、特別にエレガントなワインの産出となったということである。つまり秋の冷えが、糖濃度を上げることなく、素晴らしい完熟トロピカルフルーツのアロマを齎したという。適当なアルコール濃度が鮮やかなフルーティこそがザールのワインの特徴で、好事家は長年に亘ってそれを楽しむだろうとある。

先ずは、比較的単純なリースリングを送って貰って、試してみたい。同時に九月発売のグローセスゲヴェックスも仮予約しておこうかと思う。それほど期待できそうだ。四月中に単純なものを試すことが出来れば、後は大体分かる。2015年は酸さえ綺麗に効いていれば、早めに収穫できたことであり、痛みが少ない分高品質となる。2007年産と2009年産のいいとこ取りだろうか?

ラインガウからの報告を読むと、暑さのために収穫量が落ちたというのである。水分が少なかったということだろうか。そこで非常に凝縮した葡萄から、素晴らしくエレガントな酸のワインが出来上がったというのだ。1990年産に似て新たな次元のワインとなるだろうとしている。ここ数年のワインと比べてどれもこれも次元が違うというのだ。

正直今までの二回の試飲から考えれば、凝縮したは正しいかもしれない。健康度も高いだろう。樽試飲時点で果実風味も乗っているので、開いて来れば素晴らしいだろう。なによりも良さそうなのは、酸の質と、思っていたようなふにゃふにゃのリースリングになっていなかったことだろうか。

多くの醸造所では、2014年産在庫が残っていて、2013年産もまだ入手可能である。個人的には、2013年産ほど2014年産にはあまり投資しなかったことと、2015年産を先に初めて、もう一度2014年産へ戻ってくるのが善策と感じた。



参照:
第二回ユングヴァイン試飲会 2016-03-10 | 試飲百景
石橋を叩いての樽試飲 2015-06-08 | 試飲百景

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