※ 続・ローマとナポリにバロックの奇才を訪ねる旅 (1)
カラヴァッジョ(1573-1610)とベルニーニ(1598-1680/彫刻家)、イタリア・バロックの奇才を訪ねる旅の続き、カピトリーナ美術館の絵画館・ピナコテーカから再出発。
その初回は、カラヴァッジョの 「洗礼者ヨハネ」(1602年)。
イエスの親戚筋になるこの聖人のこと、ラファエロ(1483-1520)の 「<ベルヴェデーレの聖母>」などで投稿したので重複をさける。
少し付け加えれば、聖人にまつわる逸話が格好の素材だったのだろう、ダ・ヴィンチ(1452-1519)の 「<洗礼者聖ヨハネ>」(ルーブル美術館蔵)をはじめ数多くの画家が描いてい、カラヴァッジョもこのモチーフで数点描いている。
本作に戻る、洗礼者聖ヨハネは、キリストを “ 神の子羊 ” (ヨハネ第1章)と呼んだがここでは子羊ではなく牡羊、これは、“ アブラハムが息子イサクの代わりに神に差し出した供物 ” (創世記第22章)を意味しているとか。
それは、“ 父なる神へのキリストの自己犠牲を予告するもの ” だったとされ、カラヴァッジョも傑作 「<イサクの犠牲>」(ウフィツィ美術館蔵)でそれを表現している。
また、本作のポーズの力強さは、“ システィーナ礼拝堂のミケランジェロ(1475-1564)の裸体青年像に遡り、それは、若々しい洗礼者の 『笑み』 によって変容した ” のだという。 (アート・ライブラリー「カラヴァッジョ」西村書房刊)
ところでカラヴァッジョの聖人、ダ・ヴィンチのそれと同じように笑みを浮かべていて、「余り、好きになれない」とカタリナ は言っていた。
それはそれとして彼、「洗礼者ヨハネ」を複数枚描いてい、<米国/ネルソン・アトキンズ美術館>の他、ローマのボルゲーゼ美術館やバルベニーニ宮が所蔵、ローマの作品は、後日、投稿する予定にしている。
Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1229
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