ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

ブリューゲル(9) ‐ 美術史美術館(28)

2016年10月03日 |  ∟オーストリアの美術館

 ※ オーストリア/ウィーン美術史美術館編 ‐ 中欧美術館絵画名作選(46)

 どこまで続くブリューゲル(1525-1569)ぞ、食傷だろうがそれだけ収蔵数を誇るということ。
 ご辛抱を頂くしかないけれど、「それにしてもねえ」と仰せの向きは、絵だけ見て読み飛ばして貰って・・・。

 で、今回は、サウロがイエスの啓示を得て回心する 「聖パウロの改宗」(1567年/108×156㎝)。

 熱心なユダヤ教徒のサウロ、イエスの弟子たちを迫害すべくダマスコへ向かう途中、突然天からの光に打たれ眼が眩み落馬、“ サウロ、サウロ、なぜ、私を迫害するのか ” (使徒言行録)と、イエスの声を聞く。

 この出来事をカラヴァッジョ(1573-1610)の 「<聖パウロの回心>」(ポポロ教会)のように落馬の場面でなく、その直前を窺わせる険しい山道をよじ登っていく軍団を、後年多用した後ろ姿、それもほぼ全員という徹底した構図で描いている。

 さて、そのサウロの後日だが、起き上がり目を開けたものの何も見えず、部下に手を引かれてダマスコまで行くと、そこにアナニアというイエスの弟子が住んでいた。

 幻の中でイエスからユダの家にいるサウロを訪ねよと告げられたアナニア、手をサウロの上において、“ 主イエスはあなたが元どおり目が見えるようになり、また聖霊で満たされるようにと私をお遣わしになったのです ” と言う。
 すると、“ たちまち元どおり見えるようになり、洗礼を受け名をパウロと改めた ” と使徒言行録は続ける。

 ところで本作の背景、何処かで見たような?と思ったら、“ ユダヤ人2000年の離散 ” の象徴、イスラエルはマサダ国立公園の<ヘロデ王の冬の離宮>」みたくだが、はて?
 Peter & Catherine’s Travel. Tour No.1193

 ※ 「美術史美術館(27) ‐ ブリューゲル(8)」へは、<コチラ>からも入れます。

コメント
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