ペトロとカタリナの旅を重ねて

あの日、あの時、あの場所で
カタリナと歩いた街、優しい人たちとの折々の出会い・・・
それは、想い出という名の心の糧 

オランジュリー美術館(3)

2010年07月25日 |  ∟フランスの美術館

 美術館の入り口は、コンコルド広場に面しています。
 重厚な石組みの建物を入ると、そこは、のびのびとした空間、ホワイエでした。

 1ホワイエから続く階段を下りたところ、コンクリートの打ち放しの地下展示室に、「大壁画 ‐ 睡蓮」以外の秀作が並んでいます。

 「睡蓮の間」に入る前に、その地下展示室を覗きました。

 ここには、モネ「アルジャントゥイユ」、ルノワール「道化師姿のクロード・ルノワール」「ピアノを弾く少女たち」「長い髪の浴女」、セザンヌ「セザンヌ夫人の肖像」など印象派の名作から、モジリアーニ「ポール・ギョームの肖像」、ピカソ「水浴の女」、ユトリロ「ラ・メゾン・ローズ」などの他に、シスレー、ゴーギャンなど、実に侮れない?名作が並んでいます。

  2_2なかでもペトロ とカタリナ が好きなルソーの「結婚式」(写真上)「ジュニエ爺さんの二輪馬車」などが架かっています。

 印象派時代に活躍した素朴派を代表するフランス人画家アンリ・ルソー。

 夢想的で異国的なジャングル好き?のこの画家の絵、美術本などで見ると平板で、奇を衒った画風もあって初めの頃は関心が持てませんでした。

 3_2しかし、オルセー美術館が所蔵する代表作「蛇使いの女」(写真中)と「戦争」を目の前にしたとき、思わず唸ってしまいました。それまでの食わず嫌いを大いに反省しました。

 余談ですが、印象派の画家で、ルソーと同じように実物を目にして、印象を新たにした画家のひとりに、フランス新印象派のジョルジュ・スーラがいます。

 彼の代表作「アニエールの水浴」(写真下、ロンドン・ナショナル・ギャラリー蔵)を前にしたとき、点描表現で描かれたセーヌ川畔の水遊びの風景は、それまでの彼に対する印象を一変させるものでした。

 さあ、これから上階に戻り、「睡蓮の間」への橋を渡ります。(続く)

コメント (2)
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