Penny Lane Music

福岡市中央区赤坂
ピアノ・ボーカル・ギターなど大人のためのポピュラー音楽教室

椰子の実

2015-04-09 15:53:07 | レッスンエピソード

とてもきれいなメロディと藤村の言葉が好きでよくレッスンする曲ですが

何故か・・・今思うとなぜか・・・ほんとになんでか知らんけど(;一_一)

えらい誤解をしていました・・・。

 

名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ

故郷の岸を 離れて
汝(なれ)はそも 波に幾月(いくつき)

旧(もと)の木は 生いや茂れる
枝はなお 影をやなせる

われもまた 渚(なぎさ)を枕
孤身(ひとりみ)の 浮寝(うきね)の旅ぞ

実をとりて 胸にあつれば
新(あらた)なり 流離(りゅうり)の憂(うれい)

海の日の 沈むを見れば
激(たぎ)り落つ 異郷の涙

思いやる 八重の汐々(しおじお)
いずれの日にか 国に帰らん

 

この内容・・・

南の島から・・・というイメージと・・・いつの日にかかえらん・・・ってくだり・・・

戦地・・・南方のあの悲惨だった戦地の・・・

えーどうしてかいな、そういう歌だと思ってた。

「先生、でもこれ・・・藤村が書いてるから・・・時代が違うかも・・・」

 

そうだ・・・なんでそこに気がつかなかったのかしらん。

ブーゲンビリアを見たら戦争を思い出すのと同じで

(いや厳密に言うと戦争を思い出すのではなく、戦争の話を思い出すのですけど)

椰子の実を聴くと・・・その南方の悲しい戦地の出来事が思い起こされていたのですが。

 

 昔、矢野顕子がピアノナイトリーというアルバムでこの曲をカバーしてた。

なんでこの悲しい曲をこんな明るくやっちゃったんだ!?(;一_一)と、

腑に落ちないというか・・・嫌悪感さえ感じていたのに・・・

ごめんなさい、あっこちゃん。私の勘違いでした。

 

詳細はこちらのページにありますが・・・「世界の民謡・童謡

柳田國男が学生時代、愛知県の伊良湖岬 (いらごみさき)に滞在したときのことを

仲良しの藤村に話して、この歌が作られたのだとか。。。

明治時代の帝大生の言葉からはじまった・・・詩でした(>_<)


 もともとは・・・こんな気分かも・・・というのびのびとしたUAのバージョンです。

UA ううあ やしのみ 椰子の実

 

思い込みとは恐ろしいものです。

ちびの頃、蛇の目でお迎えうれしいな・・・を

ジャノメという車でお母さんが運転して迎えに来てもらえるお金持ちの子供が喜んでる

夢のような歌・・・と思っていたのを思い出しました(;一_一)

 

あ、もうひとつ思い込み、この作曲の大中寅二さんという名前・・・

大中って何て読むとかいな・・・から始まって・・・これまた歌のイメージと重なって(;一_一)

大陸から渡ってきた名前やね、満州のお金持ちとかで音大とか行ける人で・・・

でもって満州って言ったら、溥儀なわけで、王家のひとかいな・・・とかなるわけで

頭の中ではお城に住んでたりする・・・

 

うそばっかり(;一_一)今、調べました。

東京生まれ、同志社経済学部。でも山田耕筰に師事して、オルガン奏者なんだ・・・ベルリンに留学も。

あーあーあーあー!満州!1942年の満州国建国10周年奉祝交響楽団に加わったって!

いやいや、それ溥儀の親戚ってわけやないし・・・(^_^;)

 

まぁ、何はともあれ、とても悲しい歌だった椰子の実が、もっと美しい歌だったことが判明して

とてもよかったと・・・思ったのでした。藤村氏、大中氏に・・・あっこちゃんにお詫びです

大変失礼しました・・・(>_<)

ところで・・・食べたことないけど・・・どんなお味でしょ?


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2 コメント

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Unknown (ふかおりん)
2015-04-12 09:41:56
あっこちゃんが弾き語りで歌う「椰子の実」大好きです

今、トヨタのCMの「丘をこえて」バージョンにあっこちゃんが
ちらりと出ていますよ!ワンフレーズだけど歌はバツグンに上手い!久しぶりにアルバムのフルバージョン聴きたくなりました~
ワンフレーズ (のび太)
2015-04-14 12:02:09
そうなのよねー、このワンフレーズで感動してしまう、うまさ!思わぬとこでCMとかちょこっと歌ってたりするよね。

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