ピーチ臀部

今日はバンド練だった。
バンド名、みちよのオナニー。
その反倫理感と社会への皮肉をこめたバンドが作り出した二時間は、
タバコを吸いながらジョギングをするような、
LSDを舐めながら教会でのオーラルセックスを繰り返すような空間だった。
極悪面の髭メガネ、否卑下メガネの喉ががなり、
桃尻の少年がジョイスティックを握り、
若干二十歳のまだ幼さすら残す少女がマンコと叫ぶ、
外のギャラリーは思い思いのＡ、Ｂ、Ｃ、そしてsexを表現していた。
そんな二時間。しかしそんな事は問題ではない。
世の中では現在様々な理不尽な出来事が起こっている。
権力者による談合、子が親を殺し、親が子を殺す。
暗いニュースの中で特に僕の気を引いたのがあの事件だ。
そう公正取引委員会が、コジマ身長伸ばしセンターに対し、
成長ホルモンの分泌を高め、骨を伸ばすと表示したのは
景品表示法違反（優良誤認）に当たるとして、
その表示への排除命令を出した事件である。
確かにその表示が嘘ならば排除命令は当然だ。
しかしちょっと待ってほしい、
コジマ身長引き伸ばしセンターから身長引き伸ばしを奪ってしまったら、
コジマセンターである、もはや何なのか分からない。
この手のもので許されるのは日本文化センターただ一つであるはずだ。
そもそも新聞折込チラシの商品の効能を信じてしまう消費者側に問題があるのではないか。
政府が国民を守るのは大いに結構、
しかしそれが過保護になっては国民は何もできない愚者にすぎない。
もっと言ってしまえばそんな商品を信じている人間が本当に存在するのだろうか。
少なくとも僕の周りにはいない。
ここで僕が言いたい事はただひとつだ。
コジマという名前が僕の忘れられない人を思い出させ、切なくなると。