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「天然コケッコー」

2007-08-16 15:31:52 | 映画

もうすぐ消えてなくなるかもしれんと思やあ、ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう

田舎の分校・生徒6人の学校に東京からの転校生がやってきた田舎を舞台にした映画。
大事件が起こるわけでも、大展開にぶっとぶわけでもない。
豊かな自然と行事を軸に淡々と進む121分は決して退屈なわけではない。
きっと、主人公そよ(夏帆)に恋してしまうからかもしれない。
いや、恋ではない。初恋。初恋だ。レモンの味。
きっと、当事者にとって東京からの転校生もバレンタインも受験も大事件に違いないのだろうけど、
大人はわかっているのだ。
中学生の悩みなんて初めての経験や不慣れなことから戸惑うけども、
そんなたいした問題ではないってことを。
10年もすれば笑い話になるし、淡々とした毎日を過ごしているのだ。
だから、何事にも汚れていない主人公にレモン味を感じたのかもしれない。
テンポよく大きなリズムで進むこの1年を大人は微笑ましくスクリーンを観る。
誰にも平等な24時間をのんびりおおらかに生きるそよたちうらやましくも。
これからも毎日は続いていく中で、
「映画」という作品の中での終わりを、とりあえずの区切りを意味するような流れで
エンディングテーマ・くるりの「言葉はさんかく こころは四角」のイントロ
“ドゥッ ドゥッ ドゥッ ドゥッ ”と続いていくのが良い。
映画は終わるけど、彼女たちは変わらずにこれからも続いていくんだろうな、
そよは学校の先生にでもなるんだろうな、と思うこのすがすがしさ。

・・・。いや、1シーン、ゾクゾクするかと思った女のシーンがあった・・。
郵便局での右田夫人と大沢夫人の静かな戦い。
存在をアピールするかのように大沢夫人、記入しかけの書類を窓口に持っていき、
局員に名前呼ばせるこのシーン。
お父ちゃん(佐藤浩市)を責めることもなく、
3人の関係はうやむやで終わるけれども、その女の戦いこそ不気味。
中学生なら親の不倫だと心かき乱すほどの大事件にも思えるけども、
そよですからね・・・。
ファーストキスはイチゴ味!と過信してそうな中学生(そんな時代は過ぎ去ったのか・・?)にとってキスって大事件の気がするけども、
大沢くんのジャケット欲しさにあっさりキスを許してしまったり、
ラストシーンにてキスのやり直しを何度もしたりする子ですからね。
観客をなんだか丸め込んだカンジがするけども、
それもこれも、
純粋でキラキラしたそよ(夏帆)の方言「ワシ!」「行って帰ります」やら、
王子様みたいでかわいくてキュンってしてしまう大沢くん(岡田将生)やら
心優しい人たちと豊かな背景のおかげでたくさんのきらめきの方が心に残った。



今日の音楽:「ばらの花」くるり



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4 コメント

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Unknown (bakuga)
2007-08-16 23:08:24
この映画はラジオでもよく紹介されていて
「行って帰ります」って言葉がよくて印象に残ったって言ってました。
きらめきの方が心に残った。ってのもいいですね。
ぢもとさんの純粋な人柄が出てるようです。

たまには普通のコメントしとかんと・・・(笑)
Unknown (ぢもと)
2007-08-17 00:04:32
☆bakugaさんへ
「行って帰ります」、って言葉の奥深さをずっと考えていました。絶対に帰るから、という小さな約束ですものね。

って私もたまにはまともなレビューしておかんと(笑)
観てきました! (ぺろんぱ)
2007-08-26 14:37:11
 「消えてなくなると思やあ・・・」という言葉がこの映画を物語っていますね。
消えてなくなってしまった「あの頃」だから観る私もこの映画が輝いて見えたのでしょう。

「行って帰ります」という方言は私もとても印象に残りました。
Unknown (ぢもと)
2007-08-27 22:21:51
☆ぺろんぱさんへ
あの方言、よかったですね。
あれ以来、「行って帰ります」を使ってます。
「消えてなくなると思やあ・・」があるから、
大事件が起こるわけでもない毎日でも
繰り返しじゃなくて成長の足跡なんだなぁ、と思いますよね。

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