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劉暁波の葬儀と中国当局の嘘

2017-07-17 14:08:46 | 時事問題 政治
中国人権活動家劉暁波の葬儀は、妻と親族数名の出席のもとで行われ、火葬の後、海に骨壺を沈ませる海葬が行われたと中国当局から報道された。海葬は妻の希望によるという。報道陣への発表は、兄が行い、妻は記者会見に参加しなかった。兄は発表後の記者からの質問には答えることはなかったという。妻の居場所は不明のままである。

この話には後譚があり、17日の産経ニュースで劉暁波の在米の友人が兄は共産党の役人で兄弟仲は良くなかった、だから兄の言い分は当然とのことである。劉暁波の父親もれっきとした共産党員であったというから、兄の生き方の方が自然かもしれない。

海葬を行ったということだけが事実で、あとは全部嘘である。葬儀も中国当局によるやらせである。妻は海葬に立ち会っているが、元々は反対であったという。世界は知っている。劉暁波夫妻の支援者は、海葬は墓がないため、当局にとって都合がよい、劉暁波の墓があれば、多くの人が追悼のために訪れる象徴的な場所になるからだ、と語っているが、これは正しい。アメリカも、イラクのフセインを死刑にした後、同じ理由で、水葬にしている。

中国では、体制派が圧倒的多数であるから、劉暁波に関する情報が伝えられても、伝えられなくとも、大きな影響は今はないといえる。しかも劉暁波は政治犯といえ罪人扱いである。にもかかわらず、嘘をついてまで中国当局には落ち度がないことをことさら見せるのは、劉暁波がノーベル平和賞受賞者という国際人であるから、世界からの見る目を気にしているという理由が大きい。しかし、もう一方では、劉暁波たちの零八憲章がかなりの脅威であるため天安門事件の容疑者のような扱いはできないという認識があるのではないか。

零八憲章の注目すべき点は、中国の民主化はもちろん、体制として、立憲民主制の連邦共和国を唱えているところであるとみたい。皇帝の治政、共産党独裁の政治、それらを乗り越えて広い中国を統治する策を提起しているのは興味深い。言論の自由がない、真実の情報が伝わっていいない、そんな不満が次第に大きくなって、共産党独裁の政治に疑問を持つ人が多くなるであろうときに、必ずや零八憲章が見直されることを期待する。
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