小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

12月定例会:最終日

2004年12月17日 | 議会活動報告
本日は定例会の最終日です。本会議で委員長報告と、議案の質疑・討論、そして採決がありました。
私は、「高浜町手数料徴収条例の一部改正条例」について反対し、他の議案は全て賛成しました。
(採決の結果も私の賛否と同じ結果となりました)
反対した手数料条例は、窓口で交付する各種証明書の発行手数料を5割程度値上げ(200円を300円に)する条例です。全部で8名の議員が反対したので、条例案は否決されました。従って、手数料の値上げは見送られることになりました。
*反対議員:本田議員、的場議員、田中議員、粟野議員、福永議員、横田議員、渡辺議員、小幡(8名)
*賛成議員:山本議員、浜田議員、勝本議員、西出議員、馬渕議員、中川議員(6名)


本会議では、手数料条例について反対討論し、教育基本法改正の意見書提出の請願について賛成討論しました。

【反対討論】
議案第88号 高浜町手数料徴収条例の一部改正条例について 反対の立場で討論いたします。
理事者提案では、各種証明の交付書類の発行手数料を平均5割程度値上げするというものであります。
全国的にも各地方自治体は厳しい財政を反映して、財政健全化のためのひとつの方策として、こうした窓口での手数料を値上げしている自治体は少なくありません。しかしながら、そうした自治体では、まずは行政の無駄の削除を実施した上で、さらに補助金の削減、各種使用料の見直しなど行政サイドの厳しいコスト削減を盛り込んだ、財政健全化の道筋を示す総合的な財政計画を策定して、それを提示した上で、住民に直接的に負担増を伴う手数料値上げについてお願いするというのが常識です。
ところが高浜町には、そうした財政健全化計画といったものがまだありません。
そして、第2次行政改革大綱で示した「町財政の中長期見通し」や「町債残高と町資産の関係を明らかにするバランスシート」の公表や、「定員適正化計画」に基づく、定員の適正な管理と削減など、早急に取り組むべき課題が山積しております。
また、長期化する地方経済の低迷や、この10月に襲来した台風による農林水産業の被害を考えるとき、今この時期に窓口で町民が支払う手数料をあえて値上げするという理事者提案は、いかがなものかといわざるを得ません。
まずは、今、申し上げた一連のやるべき改革を実施されて、その上で、そうした改革案のオプションのひとつとしての手数料の値上げであるとの位置づけをして、議会提案していただきたいと思います。
今回のような手続きでの手数料の値上げを認めていくことは、結果として高浜町の財政改革を一層遅らせることとなります。
以上の理由により、私は本案を反対いたします。

【賛成討論】
請願第2号 教育基本法の早期改正を求める意見書提出を求める請願について賛成の立場で討論いたします。
教育基本法の改正については、昨年3月に文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会が、新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方についてと題して答申しております。この答申では、いわゆる戦後教育が、個人の尊厳を重視しすぎたとの意見を踏まえ、教育基本法の全面的な見直しを求めています。
答申の中に「21世紀の教育が目指すもの」という項目があります。
一部ですが読み上げますと、「社会生活を送る上で人間として持つべき最低限の規範意識を青少年期に確実に身に付けさせるとともに,自律心,誠実さ,勤勉さ,公正さ,責任感,倫理観,感謝や思いやりの心,他者の痛みを理解する優しさ,礼儀,自然を愛する心,美しいものに感動する心,生命を大切にする心,自然や崇高なものに対する畏敬の念などを学び身に付ける教育を実現する必要がある。」としています。これらは、今の社会から失われてしまったものばかりではないかと思えてなりません。今や、青少年犯罪は低年齢化の一途をたどり、その悲惨は目を覆うばかりの状態にあります。
戦前ではこうした徳育の振興は「教育勅語」に謳われていました。
このため、今の教育基本法では、こうした徳目に関することは「教育勅語」で明らかにされているので、基本法の中には謳わずに、昭和22年に制定されました。
しかしながら「教育勅語」は、その後のGHQの指導でやむなく昭和23年に国会において排除・失効決議を余儀なくされました。これが日本人の倫理道徳観の低下を招いた原因のひとつであると思います。
今回の答申は、教育勅語に謳われていた日本人の倫理道徳観を、教育基本法に活かしていくことであると思います。
「道義の国、日本」再生の第一歩として、教育基本法の改正が早急に必要です。
以上の理由により、この請願について私は賛成いたします。


12月定例会も本日で全ての日程を修了し閉会いたしました。