その蜩の塒

徒然なるままに日暮し、されど物欲は捨てられず、そのホコタテと闘う遊行日記。ある意味めんどくさいブログ。

回想~紙風船上げ

2008年02月08日 | イベント・祭り
 毎年2月10日に行われる仙北市旧西木村上桧木内地区の「紙風船上げ」は、毎年行ってましたが、昨年に続き今年も行けません。なので、2005年と2006年の写真で振り返ってみたいと思います。

この行事の由来は、江戸時代の科学者である平賀源内が、熱気球の原理を応用した遊びとして伝えたとも言われています。平賀源内は、江戸幕府の直轄鉱山であった出羽国の阿仁銅山への技術指導に訪れた際に、村に立ち寄ったそうです。

熱気球の原理とは、「温かい空気は冷たい空気より軽い」というもので、温度が高くなると空気が膨張するため軽くなります。


  
 会場までの足としては、秋田内陸縦貫鉄道の利用がお勧めです。上桧木内で下車してすぐのミニかまくらが幻想的でした。左上;紙風船館入り口の看板。国道105号線の「あに~なかせん」は、道の駅がないので、紙風船館が道の駅に昇格 !? してもいいのではないかと思います。会場内には、かまくらがあったり、なまはげも見かけました。2005年は、とにかく雪が止まずに降っていました。大雪の年だったんですよね。


 最近は、巨大化が進み業務用和紙が使われているそうです。紙風船の作成は、年末の12月頃から始められます。

  
 描かれるのは、武者絵や美人画が多いですね。ねぷたやねぶた、あるいはねぶり流しなんかと相通じるものがあるかもしれません。


 会場の中央に巨大な焚き火が  これは有難かったですね。なにしろ相当寒いですから。寒いがゆえに、テント内の熱燗、うどんなどの汁物、串肉などがより一層旨いんですが

  
 幼稚園児が描いたのもあり、和ませられます。写真を見て思ったんですが、引いて撮るとか、縦にしてみるとかの工夫が欲しかったですね

 
 紙風船内の空気を温めるには、プロパンガスが使われています。最初は横にします。


 下部の口には、直径1m~3mぐらいの竹製の輪が取り付けられ、中央には揚力源となるタンポ(石油を染み込ませた布玉)が固定されています。写真は、初期の段階で飛んでいかないよう、押さえているところです。

 
 タンポは、北秋田市で彼岸に行われる万灯火(まとび)にも使われています。なんかしら関係があるのでしょうか?

 下記4点は、2006年の写真です。デジイチではなくSONYサイバーショットを使いましたので、画質は劣ります。






 余談ですが、祭りに対する一家言を。

現代は見せるための祭りであり、祭り本来の目的である「五穀豊穣」や「収穫への感謝」、「無病息災」の祈願などは付けたしみたいなものだと思えてなりません。

 祭りにお金がかかるのは分かりますが、外貨 !? 稼ぎのためあちこち出張しているのも気に入りませんね。その日、あるいはその期間に一極集中して燃え尽きるのが祭りであり、現地に行かないと見れないものだったんです。

 この紙風船上げも、田沢湖の雪祭りや阿仁スキー場で見たことがあります。ねぶたがスキー場で曳かれてたり、雪のない関東域に出前かまくらをしているのが昨今です。

 私見ですが、アウエーでやる祭りはテンションが上がっておらず、こんなものかと勘違いされる恐れがあり、安売りして価値を下げている気がしてならないのですが、そうとも言えない台所事情があるようです。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (おかか)
2008-02-08 11:37:43
出前祭りですか・・

そこでするからこそ意味も意義もあるのではないでしょうか。そこへ行かないと見れないから価値がある、またそれこそが地方の活性化になるかと思いますね。

慰問での事は別問題。

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Unknown (岸利徹)
2008-02-08 17:49:11
 おかかさん、こんばんは。 
本来はそうなんですが、不景気だと寄付金も集まりにくいとか、拠出金もアップできない事情もありますね。

昨年、能代おなごりフェスや十和田国境祭りでも書いたことですが、一挙に見れるというのは、いいようで悪いというのがよ~く分かりました。

しかし組みねぶたは、1台2千万円もするので、素人がどうのこうの言うレベルを超えているかもしれません。

出歩けない方もいらっしゃるので、一概にダメだとは言えませんね。
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