New York研修で人生変わった弁理士の日記

NYの巨大法律事務所で研修生活を送った日本国弁理士の日々の記録。[真面目な弁理士のNY研修生活]から改題。

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米国特許法-CA, CIP, DIV, RCE-

2006年02月10日 | NY研修日記
米国特許手続きの中で、一番混乱しやすい部分、
それは、Continued Application とContinued Examinationに
関する部分でしょう。

特許に関する(意匠を除く)Continued Applicationには、
以下の3つの出願が含まれます(CFR1.53(b))。
DIV (Divisional Application) MPEP201.06
CA (Continuation Application) MPEP201.07
CIP (Continuation-In-Part) MPEP201.08

また、これらとよく似た趣旨で行う手続きとして、
RCE (Request for Continued Examination)
35USC132, 37CFR1.114, MPEP706.07(h)
があります。

概念的には以下のように、容易に区別できます。

DIV: 分割出願、親出願の一部を抜き出して子供を作り出す
出願である。

CA: 継続出願、親出願と同じ出願人、同じ明細書、同じ発明の
いわば、分身のようなものを作り出す出願である。

CIP: 一部継続出願、一部が継続する出願である。
新規事項を親出願に追加したもの→
一部は親出願日から継続、一部はCIP出願日から新たにスタート
というイメージ。

RCE: 継続審査請求、一旦審査を終えた(closed)出願に対して、
再度、審査の継続を請求する手段であり、出願ではない。

これらの手続きのうち、まず、CIPについては、
他の3つと異なり、新規事項の追加を目的とするので
混同する可能性はないでしょう。

ところが、他の3つについては実務上の違いは意外に知られておらず、
どういうシチュエーションで、CA, DIV またはRCEをすべきなのか、
明確に理解している人は少ないように思います。

そこで以下のように簡単にまとめてみました。

まず、CAとDIVにはほとんど違いがありません。
CAによって実質的な分割も可能だし、
DIVによって実質的な継続出願も可能です。
条件も料金も同じです。

ただし、ElectionやRestriction
(限定要求、単一性違反通知みたいなもの)
を受けた出願に対しては、DIVをしなければなりません。
DIVでなければ、Double Patent回避の規定(USC120)
を受けることができず、
親出願との間で、先後願判断されて、
拒絶されることになりかねません。

一方、RCEとCAとは、実はかなり違います。
RCEの時期的条件として、
File が close (Final Actionなど)後、それが確定するまで
となっており、
手続き的条件として、
Submission (IDS, Amendmentなど)の提出
が挙げれらているのに対し、
CAは、親出願が取り消される(abandoned)か、
特許になる(patented)までずっと可能ですし、
Submissionも必要ありません。

その代わり、改めて親出願と
同じ内容の明細書、請求の範囲、図面を出さなければなりません。

Submissionを出さない状況とか、或いは
Non-Final Actionの応答期限内では、
RCEができないので、CAをすることになります。

一方、Final Office Actionに対して、New issueを追加したい場合や、
Advisory Actionがでた状態では、通常、CAをせずにRCEをします。
料金が安い上に、明細書等の出しなおしが必要ないからです。

ただ、一般的な実務ではRCEをする回数のほうが、
CAをする回数の100倍多いですね。

どうしてもRCEができない状況でのみCAをします。
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