セグメントゲームズ

元ゲームプランナーという、しがない肩書きだけが取り柄のゲームブログ。生ラジオの告知が中心で、たまにテキスト対談を更新中!

PS4『龍が如く0 誓いの場所』 遊んでみての感想です

2016年05月08日 20時30分22秒 | 【旧】購入・レビュー話



龍が如く0 誓いの場所
対応ゲーム機 ―→ PS4/PS3
発売日 ―→ 2015年3月12日
価格 ―→ 3,800円(税別・廉価版の価格です)
ジャンル ―→ アクションアドベンチャー
プレイ人数 ―→ 1~4人(一部のミニゲームのみ、ローカルでの2人プレイ・インターネットでの最大4人プレイが可能)
CERO ―→ D(17才以上対象)
 └→ CEROに影響した内容 ―→ セクシャル/暴力/ギャンブル/犯罪



■====== 簡単なご紹介 ======■

セガが長らく展開しているアクションアドベンチャー『龍が如く』シリーズ。今作は、初代『龍が如く』より以前の物語を描いた作品です。
「カラの一坪」と呼ばれる土地を巡る争い。そのなかで、後に”堂島の龍”と呼ばれるようになる桐生 一馬と、後に”嶋野の狂犬”と呼ばれるようになる真島 吾郎の葛藤を描いています。
バブル景気の時代ということもあり、手に入る金額がケタ違い。ただし、それらを使って不動産屋を経営したりキャバクラを経営したり、はたまた道でばら撒いて敵を引き付けたりといったことができます。
過激なアクション満載のバトルも健在。桐生と真島でそれぞれ3種類のバトルスタイルがあり、好きな時に切り替えることができます。


ま、そんなわけで、かなり久々となるインプレッション記事。
ただ、「インプレッション」という言葉も少しマニアックに聞こえるような気がするので、感想という形でまとめさせていただきます。



■====== partygameの感想 ======■

◆=== 参考データ ===◆
 購入価格 ―→ 3,350円くらい(新品・廉価版)
 プレイ内容 ―→ シナリオクリア(軽く寄り道した程度)
 シナリオクリアまでにかかったプレイ時間の目安 ―→ ●●●○○
   ●○○○○ = 10時間未満
  ●●○○○ = 10~20時間
  ●●●○○ = 20~30時間
  ●●●●○ = 30~50時間
  ●●●●● = 50時間以上
 過去のシリーズ作品 ―→ 初代『龍が如く』~『龍が如く5』まで、シナリオクリアしています。派生作品はプレイしていません。
 備考 ―→ 本作と連動するPS Vita向け無料アプリが配信されていますが、私はPS Vitaを持っていないので、連動アプリは利用していません。


○○○○○ 良いと思ったこと ○○○○○
||== 表現力は高くなりましたね ==||
私は、これがPS4で初めての『龍が如く』シリーズだったのですが、やっはりキレイになっていますね。水たまりへの映り込みもキレイですし、周りの町人の仕草や反応がバリエーション豊かですし。
PS3とのマルチタイトルなので、表現力に心配がある人もいるかと思いますが、おそらくその心配は必要ありません。

||== 相変わらずバトルが楽しい ==||
「絶対、一発で死んでるでしょ」って思うほどの過激なヒートアクションは健在ですし、今回、バトルスタイルが色々あるおかげで、戦い方にも幅が生まれました。
前作までは、多くの主人公がおり、それぞれに特徴的なバトルスタイルがありましたが、あくまで1人1種類だけ。楽しくはありましたが、戦略的な幅広さはありませんでした。良い改善だと思いますし、それこそ主人公の数を減らして正解だったと思います。
人によっては、あまりに色々なバトルスタイルがあると、覚えたり強化したりするのが面倒くさいという意見もあるとは思いますが、私は充分に対応できましたので。楽しませてもらいました。…と言いつつ、「チンピラ」スタイルと「喧嘩屋」スタイルがほとんどでしたが(苦笑)

||== 物語と人物が、すごく魅力的 ==||
私としては、この作品と初代『龍が如く』を、セットで楽しんで欲しいです。私はすでに初代『龍が如く』をプレイ済みでしたので、とにかくニヤニヤできる場面がありましたし、終盤は非常に気持ちが昂(たかぶ)りました。
味方ももちろんですが、敵として登場する人物も、あいまいな立ち位置で登場する人物も、とても魅力的でした。誰一人として、
あと、このシリーズでありがちな”無駄死に”的な演出も、今回はほとんどありませんでした。なので余計に、納得のいく流れが生まれたのかもしれません。


××××× 残念だと思ったこと ×××××
||== 前作『5』と比べると、少しスケールダウンした印象 ==||
例えば神室町にしても、以前は行けた屋上や地下に行けなくなりましたし、一部の施設も利用できなくなりました。
全く存在しないのならともかく、地下へ行けそうなも施設も普通に存在するので、そのまま利用することはできなかったのかな?と思っちゃいました。
ま、とはいえ、過去の話ということもありますから、例えば「あのビル」も「あの地下施設」も無いわけです。気持ち的にスケールダウンしたように感じるのは、仕方ないかもしれませんね。

||== 序盤は、プレイ的にも少し息苦しいかも ==||
わりと自由奔放だったこれまでと違い、今回は桐生も真島も、ちょっと厳しい立場からのスタートになります。
桐生はまだしも、真島はキャバレーの支配人というところから始まるので、最初のうちは戦いとあまり関係ない要素が展開されたりします。ついでに言うと、真島編の一番最初は、10分近くある長いデモイベントが流れます。
なので、最初の数時間は、ちょっとダルく感じる人もいるかも?とは思っちゃいました。しかし、それを超えたらどんどんハマっていくと思いますので。最初で「え?」って感じても、少しだけガマンしましょう。

||== 演出的に、すごいもったいないシーンがあった ==||
詳しくは言えませんが、とても感動的なシーンだったのに、その最後の最後で「おかしいでしょ」って感じるシュールな演出があり、なんか気分的に台無しになっちゃいました。
たぶん、プレイした人ならすぐ分かるでしょう。あの場面のことだ、って。もうちょっと何か、やりようはあっと思うんですけどね…。
このシリーズはぶっ飛んでいるところもありますけど、あくまで感動させるシーンは感動させることに集中して欲しいです。


△△△△△ その他で思ったこと △△△△△
||== 大金を使う楽しみ ==||
過去のシリーズでは、ぼちぼちお金が手に入って、それで装備とか回復アイテムをやりくりする感じでした。
しかし今作は、数十万や数百万なんてすぐ手に入ります。終盤になれば、貯めようとしてなくても軽く億単位になっちゃいます。
なので基本、これまで利用していたアイテムなどの購入に困ることは、絶対にありません。

これこそ、バブル時代を楽しめている気分にさせてくれる最大の要因だと思いますが、もちろん、全員が面白いって言うとは限りません。
例えば、大金ザックザクというと『New スーパーマリオブラザーズ 2』とかが思い浮かびますが、あれだって、賛否両論ありました。お金ザクザクで残機もザクザクなので、緊張感がないと感じる人もいました。
今作でも似たようなことが言えるので、人によっては肌に合わないかもしれませんが、ま、最終的に言えるのは「そういうものだと割り切れるかどうか」ってことですね。

||== サブ的な新要素について ==||
今回追加されたなかで大きな要素というと、桐生編で楽しめる「不動産の経営」と、真島編で楽しめる「キャバクラ編」があります。

キャバクラ編は、個人的に好印象です。過去のシリーズにあった「キャバつく」は、お店そのものの経営ではなくキャバ嬢そのものを育てるって感じだったので、色々とセンスが問われる印象が強くて手をつけづらかったのです。
しかし、今回はお店全体を経営するという流れですし、営業中のリアルタイムシミュレーション的な要素は、いかにもゲームっぽい形になっているので、個人的にはこちらのほうが好きですね。

一方、不動産屋の経営は、こちらはこちらでそれなりに楽しめています。
しかし、待ち時間が必要であることや、近くに行くまで購入可能なお店なのかが分からないなど、システム的に少しぎこちなく感じるところがありました。購入可能なお店は、一応、店名だけなら一覧で確認できるのですが、もう少し視覚的に分かりやすい手段が欲しかったです。ここで、探す楽しみなんて必要ないので。

||== 読み込みの長さは、及第? ==||
デモイベントが流れる前とかだと、7秒ほど読み込みが入りますし、デモイベント終了後も同じくらいかかります。
短くはないですが、デモイベント後だと余韻があるので、読み込みについてはそこまで気にならなかったです。私はね。
気になる人は気になる長さだと思いますので、ご参考までに。

||== ネタバレありの範囲で、ちょっと思ったこと ==||
<ネタバレ注意!→>物語自体はとても楽しめたのですが、実は、桐生と真島が直接絡む場面は、ありませんでした。
スタッフロールが流れた後に、"いつものノリ"で絡む2人の姿がありましたが、桐生と真島が親しくなった"いきさつ"については、一切描かれなかったんですよね。
もしかしたら、その部分でもう1作品つくれるようにするために、わざと描写しなかったのかもしれません。

ま、それでも物語に満足できたので、個人的にはそれで良しとしていますが、やはり2人が絡む展開は欲しかったかも?って思いました。
<←ネタバレ注意!>




■====== まとめ ======■
●●●●●●●●●○ … 9点(10点満点)


私のなかで『龍が如く』シリーズは、あくまで物語がメインなので。そういう意味では、今作はとても満足できる内容でした。
もちろん、サブ要素も相変わらず色々ありますので、やり込み派にも満足いただけると思いますし、バトルも戦略性が高まったことで楽しみの幅が広がり、ちょっとマンネリ化を感じていた人にも満足していただけそうなものになっているかと思いました。

そして今作は、初代より以前のお話ということで。良くも悪くも、初代『龍が如く』の人気に上手く便乗できた作品とも言えます。
今作がシリーズ初経験ということでしたら、ぜひ、初代のリメイクである『龍が如く 極』も遊んでみて欲しいですし、逆に初代『龍が如く』をすでにプレイしていて、思い入れがあるという人にもプレイしてみて欲しいです。
ただし、『龍が如く 極』はプレイしていないので、実際のところリメイク具合がどんなものなのか?私は判断しかねます。あくまで、物語的にオススメしているってことなのでね。

だいたい、過去の話を取り上げる時って”後付けしている感じ”があったりするものですが、今作はそう感じる要素がほとんどなかったので、きっと、初代『龍が如く』に思い入れの強い人にも、応えてもらえる内容になっていると思います。
逆にいうと、『龍が如く6』はどういう展開になるのかな…?と、ちょっと不安を感じてしまいます(苦笑)


桐生 一馬と、真島 吾郎の、始まりの物語。
人気のある2人をピックアップしただけあって、開発スタッフもこれまで以上に注意を払いつつ、愛情込めて作ったんだろうな~という感じが伺えました。
シリーズ経験者はもちろんですが、物語的には一番古いので、シリーズ未経験者にもオススメできます。漢(おとこ)たちの熱い戦いを、あなたも楽しんでみてはいかがでしょうか?


万人向け ← ○○○○●○○○○○ → 熟練者向け
手軽に ← ○○○○●○○○○○ → じっくり
思考タイプ ← ○○○○○○●○○○ → 感覚タイプ
 爽快感重視 ← ○○○○○○●○○○ → 達成感重視 


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